この作品はいかがでしたか?
430
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真菜
あれから私は、和から逃げるように自分の部屋へ駆け込んでベッドへ潜り込んだ。
真菜
私の右腕にはさっき和に付けられたばかりの痛々しい“痣”があった。
真菜
あんなに優しかったのに
付き合ってた頃は暴力なんて絶対しなかったのに
すっかり“豹変”(ひょうへん)してしまった和。
真菜
そう呟きながら痛々しい無数の痣を見る。
もう私の中の“和”への気持ちは
“好き”から
“恐怖”へ
変わってしまったのかもしれない。
その時、“ピンポーン”て音が外から聞こえた。
真菜
いつもは“真菜は出るな”って言われてるけどお風呂入ってるから分かんないよね?
もしかしたら大事なのかもしれないし!
そう思って慎重にドアノブに手をかけ、そっと開けばそこにいたのは
息を切らした翔の姿があった。
真菜
翔は相当急いできたのかハアハアッって肩で息をしている。
翔
真菜
翔
真菜
翔
真菜
翔
真菜
まさかそんなことを聞かれるとは思わなくって思わず返答に詰まる。
翔
真菜
翔
真菜
じっ、と翔は真剣な表情で私を見る。
真菜
翔
真菜
翔
真菜
そう、あたかも知ってたように言う彼に何も言い返せなくなる。
…翔、知ってたの?
私はゆっくりと首を縦に振った。
翔
翔はそう言って険しい表情へと変わる。
真菜
翔
真菜
翔
真菜
翔
翔が何かした言いかけたところで奥でガタンッ_って音がしたと思ったら…。
和也
いつの間にか和がすぐ傍にいた。
真菜
翔
和也
和は口元はフフッて笑っていたけど目は明らかに笑ってなかった。
それどころか私と翔の方を睨みつけてる、……そんな恐ろしい目付きで。
和也
真菜
和也
和は壁にもたれながら手招きして、私を呼んでいる。
正直…和の所に行くのが……怖い
“お仕置き”されるからってのもあるけど、身体が和に対して恐怖感を覚えた。
和のことは…嫌いじゃない
でも、“和の事好きなの?”って聞かれても正直戸惑ってしまう
なかなか行こうとしない私に和はイライラした表情を浮かべながら自分の頭をわしゃわしゃ掻いて
和也
和は壁から身体を離しガシッて物凄い力で和の方へ引っ張られた。
真菜
和に引っ張られた腕は薄く赤くなっていた。
和也
真菜
私は和に何も言い返せなかった。
そんな自分が本当に情けなく思う。
和也
真菜
和也
真菜
和也
口元では優しい口調だけどそれは完全に“口元”だけ目は完全に私を睨んでる。
真菜
本当にそう思ってるわけじゃない。
でもここで“嫌”とは言えなくて私はゆっくりとリビングの方へ向かおうとしたとき
翔
そう言って翔は優しく私の腕を掴んだ。
真菜
和也
翔
和也
翔
すると和はフッて一瞬笑みを浮かべ
和也
翔
部外者って…和、流石にその言い方はひどいって
翔
和也
怒る翔に対して平然とした表情で和は言っている。
真菜
和也
真菜
和也
真菜
いつだってそうだ和の言うことに対して駄目とは言えない
いや、言わせてくれないんだ
和也
翔
和也
翔
和也
翔
そう言うと翔はもう片方の手で私を翔のとこへ引き寄せた。
真菜
いまいち今の状況が読めてない私。
気づいたときには私の身体は翔の腕の中。
和也
和は翔の行動に腹を立てたのかドンッ_て思いっきり壁を叩いた。
その音にビクッて体が震えた。
そんな私に気づいたのか翔は優しくポンッと肩を優しく叩いて“大丈夫?”って耳元で囁かれた。
真菜
翔、本当に優しすぎるよ
和が今でも翔のように優しかったらな
和也
和はものすごい剣幕でこっちを見ている怖い、とその瞬間思ってしまって身体が震えた。
翔
和也
翔
和也
和はグッて力一杯拳を握っている。
それを見た瞬間背筋がゾクッてした。
だってこれをする時って和が“1番”怒ってる時だから。
翔
和也
和の問いに翔は聞かず、私の腕を掴んだままドアの外へ出た。
もちろん翔に腕を引っ張られてる私は一緒にドアの外へと出た。
家の前には見覚えのない黒い車が一台止まっていた。
真菜
そう訊いた瞬間フワッて体が中に浮いたと思ったら翔に持ち上げられていた。
真菜
翔
翔にそう言われると同時に助手席ポスッて乗せられた。
真菜
翔
真菜
翔に言われ、慌ててシートベルトをする。
車の外からは和の呼ぶ声がした。
翔
翔は手馴れた様子で素早くキーを回し車を発進させた。
真菜
翔
翔は語尾“♪”なんか付けてフフッて優しく笑いながらそう言った。
和也
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄
真菜
…あっそうだ私、車の中で寝ちゃってたんだっけ
翔
翔はニコッて私の方を向いて微笑みながらそう言った。
真菜
翔
真菜
翔
真菜
翔
真菜
翔
翔はそう言いながら、意地悪っぽい笑みを浮かべていた。
真菜
車の中から見えたのは、綺麗な海。
翔
真菜
翔は海の近くにある駐車場に車を止め“降りるぞ”と言われ、私も一緒に降りる。
翔
そんなことを急に言われ知らないよ!って思いつつも、翔に腕を引っ張られてるから一緒に行くことに。
翔
あれから数分かけてやっと翔の行きたいという場所へたどり着いた。
そこには1つの長細いベンチがあってその前の柵の向こうに見えたのが
さっき見えた綺麗な海
翔
翔に手招きされ、隣へ行く。
真菜
翔
真菜
翔
真菜
翔
真菜
翔にそう、訊けば、“んー”って、大きく伸びたあと
翔
真菜
翔
真菜
翔
真菜
翔、やっぱり気づいてたんだ、“和”の事で悩んでたこと
翔
フフッて口を抑えながら翔は軽く笑う。
真菜
翔
真菜
翔はそう言いながら先に駐車場の方へ歩いて行った。
残された私は、柵から見える海を眺めながら和の事をずっと考えていた。
コメント
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翔くんがよることから言うことまで全部イケメンすぎます! でも最後の所でやはりニノの事も気になってる気がします! 楽しみです‼
翔君イケメンw
続き楽しみに待ってます!