帝北神経サナトリウム病院 隔離病棟
面会室
ウッドチェアの背もたれ 後ろ手に拘束されている鮫島結城
背面はレンガの壁 アンティークな柱時計 そして、無表情なふたりの監察官
強化ガラスの向こう フリーライターの鴻上翔子の姿
背面の観葉植物とカレンダー 2020年5月
翔子
鮫島さん…何か思い出しましたか?
翔子の手元のボイスレコーダー 録音開始時間は15:07を過ぎている
15:08 15:09
時間は流れる
結城
僕の中に何かが居て…そいつは僕を見下して笑っているんです
鮫島結城 第3人格の三宅リヨツグに人格交代している
翔子
何かが居る? 誰かが居るんですか?
結城
知らない人…僕のことなんか知らないくせに…この人は僕を馬鹿にしてるんです
翔子
知らない人?
結城
いつもなんだ…僕を馬鹿にする!
翔子
それは誰の事ですか?
結城
だから知らないんだって!
翔子
鮫島さんの中の人…それで合ってますか?
結城
…
翔子
鮫島さん?
結城
…
翔子
鮫島さん!?
時間は流れ続ける
15:59
16:00
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