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岡崎絢也

っは!

僕が目が覚めた時、病院のベッドに寝かされていた

岡崎絢也

ここは...

坂本愛花

絢也くんっ!

起き上がった瞬間、坂本に抱きしめられた

岡崎絢也

坂本...泣いてるの...?

坂本愛花

うん...うん...それはもう悲しくて...絢也くんね、走れなく...なっちゃった...前世みたいに...

待った

僕は走れなくなった友達の作り話をしたことがあった

もしかして...僕は前世も走れなくなったのか...?

岡崎絢也

ねぇ、坂本。僕は前世でも走れなくなったの?

坂本愛花

あ...うん...。なんでそう思ったの?

岡崎絢也

だって、その作り話、したことあるから

坂本愛花

そうだったの...?

岡崎絢也

あっ、母さんとか父さん、ここに来た?

坂本愛花

来たよ。ついさっき泣きながら帰って行った

坂本愛花

電話してあげたら?きっとお母さんお父さん喜ぶよ!足…走れなくなっちゃったこと聞いて凄い落ち込んでたから…私の…せいでごめんね…

岡崎絢也

坂本のせいじゃない。僕が勝手に突っ込んだだけだから…

岡崎絢也

電話してみるね

プルルルルルル…

お母さん

もしもし…どなたですか…?

岡崎絢也

母さん。僕だよ

お母さん

…もしかして、絢也?!

岡崎絢也

うん。今目が覚めた

お母さん

良かったわ…愛花ちゃん、居る?

岡崎絢也

いるよ

お母さん

絢也、2日間目が覚めなかったの。でもね、愛花ちゃん、ずうっと絢也のこと待ってた

お母さん

しかも、ずっとごめんなさいって謝ってきたのよ。私のせいで走れなくなっちゃったんだって

岡崎絢也

坂本のせいじゃないのに…

お母さん

…そうよね。あなたはやっぱり変わったわ。全部坂本ちゃんのおかげね。今度、ちゃんとお礼をするのよ

岡崎絢也

うん。分かった。じゃあ、明日、病院に来てね。待ってる

お母さん

えぇ。絶対に行くわ

坂本愛花

どうだった…?お母さん、怒ってた…?

岡崎絢也

怒ってなんかいなかったよ。

坂本愛花

そっか…良かった…ほんとに私のせいで走れなくなっちゃってごめんなさい…

岡崎絢也

坂本…違う、違うよ。

僕は気づいたら坂本を抱きしめていた

坂本愛花

…!?絢也…くん…?!

岡崎絢也

坂本は…悪くないよ…僕が…僕が勝手にしたことだよ…責めないでよ、自分のこと

自分でも驚いた

抱きしめるなんてこと自分からしたの初めてだ

坂本愛花

絢也…くん…やっぱり私…私…気持ち、抑えられなくなっちゃうよ…

岡崎絢也

…ごめんね。もうちょっと待ってて。僕が好きって思い出せるまで

僕は少しずつ手を離しながら言った

坂本愛花

絢也くん…ほんとにほんとにありがとう…

岡崎絢也

僕こそ…色々ありがとね。僕…坂本のおかげで、また元通りに戻ってきたよ

僕は胸が暖かかった

次の日。

僕は1人、本を読んでいた

甘酸っぱい恋をした君にという恋愛小説だ

僕は恋愛小説を読んだのは初めてだけど、案外面白い

僕が恋愛小説を読んでみようと思ったのは坂本を好きだった気持ちを思い出すためだった

岡崎絢也

これは、いくらなんでもロマンチックすぎて僕にはこんな恋出来ないけど…

僕もできるなら坂本の気持ちに今すぐ応えたい

けど…恋を知らないまま応えることはしたくない

それでもし、坂本を傷つけることになったら嫌だから

お昼を食べた後に、母さんと父さんが病室に来た。

お母さん

絢也ぁ…良かったわ。元気そうで

お父さん

絢也…!良かったよ…良かったよ…足は?大丈夫なのか?

岡崎絢也

うん!平気だよ

お母さん

…あら?その本、恋愛小説じゃないの

岡崎絢也

そうだよ。なんか…気分転換に読んでみようかなって思って

お母さん

なんだ。好きな子でも出来たのかと思ったのに

お父さん

絢也…走りたくなったらいつでもバイクに乗せてやるからな

岡崎絢也

うん。ありがとう

母さんと父さんは病室にお花も持ってきてくれた

お母さん

愛花ちゃん、また後で来るらしいから、私たちはそろそろ行くわね

岡崎絢也

うん。来てくれてありがとね

お父さん

安静にするんだぞ

僕は坂本が来ると聞いて嬉しくなった

なんでかは分からないけど

10分くらい経って、坂本は何か大きな荷物を持って病室に来た

坂本愛花

絢也くん…!お待たせ

岡崎絢也

坂本!その荷物…何?

坂本愛花

これはね、絢也くんへのプレゼント

岡崎絢也

え…?僕、誕生日まだだよ

坂本愛花

知ってるよ。これは…お詫び。走れなくさせちゃったことの

岡崎絢也

坂本のせいじゃないのに。

坂本愛花

それだけじゃない。なんて言うか…その…これ、絢也くんに作りたくなったの

開けてみると、中に入っていたのはギャラクシーっぽいケーキだった

岡崎絢也

うわぁ。美味しそう

坂本愛花

手作りだから、美味しくなかったらごめんね

岡崎絢也

…え?!手作りなのにこんなに綺麗なの!?お菓子作り上手いんだね

坂本愛花

そう?ありがとう

すごく嬉しそうな坂本の笑顔を見て僕まで嬉しくなった

坂本愛花

このケーキ今2人で食べたいんだけど、もうお昼食べた?

岡崎絢也

うん。食べたよ

坂本愛花

じゃあ、食べよっ!

坂本から貰ったケーキは僕と坂本を笑顔にした

岡崎絢也

良かった…

坂本愛花

?何が?

岡崎絢也

いや…なんか、坂本が心から笑った顔、最近見てなかったから

坂本愛花

…なんで分かったの?私が心から笑えてないって

岡崎絢也

何となくだよ。

僕もなんで分かったか分からない。でも、坂本が心から笑ってるのを見れたのは久しぶりな気がする

岡崎絢也

僕も不思議なんだ。坂本を見てると、なんか笑顔になれる

坂本愛花

…もぉ。嬉しいことばっかり言わないでよ。離れられなくなるでしょ!

ねぇ、坂本

この気持ち、恋って言うのかな

僕の嘘は君の過去だった

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