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蓮香(仮)
146
#水赤
雨が降る外と区切られた、 静かな病院の廊下。
窓を伝う雫が、執拗に梅雨の訪れを 叫んでいる。
いるま
重い空気の中の頭痛は、 俺の足を引っ張るようにのしかかる。
いるま
いつも通り、 俺はらんのもとへ向かう。
いるま
部屋に、らんがいなかった。
どこか、別のところに 行っているのか。
いるま
すち
いるま
その時、いきなり背後から 声をかけられた。
すち
すち
いるま
高身長の、緑髪。
何だコイツ、いきなり。
いるま
すち
彼は何かに気がついたように 頷いてから、
すち
すち
すち
いるま
兄がいるなんて、一度も聞いたことが なかったが、
…それよりも。
いるま
俺は、少し怪訝な目で彼を見た。
いるま
彼は笑顔を浮かべながら 俺のことを見ている。
いるま
すち
すち
いるま
彼は俺の顔を覗き込むと、 唐突に言った。
すち
いるま
いるま
すち
よく似ているな、この兄弟は。
いるま
すち
ぎこちない気まずさの中、 沈黙が流れる。
しかし、そんな風に考えているのは 俺だけなようで、
目の前のすちとか言う男は、 呑気にらんのこを待っている。
いるま
らんは、俺が病気のことを聞いても 何も言わない。
でも、この人なら、 何か教えてくれるだろうか。
いるま
彼が俺の目を見る。
いるま
いるま
俺を見たまま、少し驚いた顔をする。
すち
いるま
俺は小さく頷いた。
すちは何かを悩んでいるような 表情を見せてから、
すち
自分に納得させるように言った。
いるま
聞くのが怖いけど。
でも、知らなくちゃいけないから。
すち
彼がゆっくりと口を開いた。
すち
いるま
見当違いな返答をされ、 俺は戸惑いの声を上げた。
いるま
初対面の相手に、 “俺はらんが好きだ” なんて言えるわけもなく、
ましてや、相手はらんの兄。
いるま
差し障りない、曖昧な言葉。
彼は、何も言わずに俺を見つめた。
まるで、何かを探るように。
すち
らん
その時、らんがやってきた。
いるま
タイミングが悪い。
らん
すち
いるま
すち
らん
すち
すちは、らんの頭をそっと撫でた。
らんを見る目は、どことなく切ない。
らん
らん
いるま
そう言うと、 らんは来た道を戻り始めた。
再び、すちと二人になる。
すち
すち
彼は俯き気に言った。
いるま
らんが話してくれないから彼に 聞いていると言うのに。
すち
すち
いるま
彼の唐突な行動に、 戸惑ってばかりだ。
いるま
いるま
外は依然として、 雨が降り続いている。
曇る世界から目を逸らすように、 俺はその場に立ち尽くした。
コメント
2件
💗💗どんな病気なのか、めっちゃ気になる‼️ 病気重そうだけど、頑張って長生きしてほしいなぁ😢 続きも楽しみです‼️