20×× 9月
有明といっぱい遊んだ夏休みが終わり、最高の思い出を抱え学校生活がスタートした。
ピーンポーンパーンポーン*•(チャイム)
放課後のチャイムがなると有明が 玄関で駆け寄ってきた
有明
放課後私の家来てくれる?
いつもの誘いだ。今日は何して遊ぶのかな
千秋
もちろん。帰ったらすぐ
行くね!
行くね!
内心わくわくしながら有明の家へ向かった
千秋
お邪魔しまーす
有明
どうぞどうぞ〜
上がっちゃって!
上がっちゃって!
千秋
ーーーー?
有明
ーーーー!
千秋&有明
ーー!!笑
いつも通り有明と何気ない会話を していた。
すると有明がなにか言いたそうに顔をしかめていることに気がついた。
千秋
どうしたの?何かあった?
有明
千秋、ごめん
有明
私、遠くに引っ越すことになったの
千秋
…え?
俺は一瞬フリーズした
泣きそうになりながらも有明は続ける
有明
ごめんね、千秋にだけは言いたくなくて。1番そばにいたから、言えなかった。
え、俺もう有明と会えないの?
一緒にいれないの?
急な不安が頭をよぎった
いや、きっと1週間くらいで帰ってくるのだろう。
そう思ったが実際はそんな甘くなかった。
有明
親の仕事の関係でしばらく帰って来れないみたい。
有明
千秋と会えないの寂しいな
あ、ほんとに会えないんだ。 俺だって寂しいよ。
千秋
そう、なんだ…
そんなのやだ、やだよ。 俺はその場で泣き崩れそうになった。
でも有明の前で情けない姿なんて見せられる訳ない。俺は有明に頼られるような男になるんだろ!
そう思い頑張って耐えてたが、有明には バレていたようだ。
有明
もうそんな泣かないでよ笑
有明
大丈夫。あと一週間は一緒に居られるから。その間、いっぱい楽しも?
有明は元気にそう言っているけど実は泣きそうだということを俺は知っている。
有明は泣きそうになる時、いつも右手を握りしめる。今もそうだった。 好きなんだからそれくらい分かるよ?
千秋
うん…
でもあと一週間しかないのか… 有明との別れが近い事に寂しさと悲しさを感じたが、渋々返事をして有明の家を出た