私には唯一無二の親友がいる
幼なじみの由香は チビで、デブで、ブス な私とは違って美しい
こんな私でもいつも 優しくしてくれる……
それなのに……
先生
えー
先生
それでは次に塩酸を配る
先生
気をつけるように〜
七夏
はい、
七夏
塩酸〜
七夏
気をつけてねー
美代
ありがとう
美代
はい、由香〜
由香
ありが…
由香
きゃっ!
ジュワァァァ!!!!!
由香
いやぁぁぁぁ!!
由香
あついあついあつい!!!
由香
あ"ーーーー!!!!
救急車で運ばれた由香は 命に別状はなかったが、、
顔の皮膚はただれ
常に包帯でぐるぐる巻きにされて
美しさとは程遠い姿となってしまった…
私が手を滑らせた為に………
ガラガラ
美代
由香ー
美代
お見舞いに来たよー
由香
ありがとう
美代
あっ!
美代
由香、話せるようになったんだね!
由香
うん…
由香
少しずつ…話せるように…なったよ
美代
良かったー!
由香
あとね……
由香
文字…書けるように…なったよ
美代
ホント!?
美代
由香……
美代
わたし、あの時
美代
私が手を滑らさなかったら……
由香
美代
由香
いいの…もう
由香
あれは仕方がなかったんだから
美代
……由香
美代
ごめん…
美代
私のせいで由香に辛い思いをさせることになったのに
美代
由香は私を責めることなく…
美代
本当にごめんなさい
由香
大丈夫
由香
大丈夫だよ…
由香
由香
美代
美代
なに?
由香
これ…
美代
えっ
美代
お守り…?
由香
うん
由香
入院中に…作ったの
美代
私に?
由香
うん
美代
……ありがとう
由香
私ね……
由香
きっと長くは…持たないの
美代
え?
由香
元々の病気も…あったから
由香
もうすぐ…死んじゃう…の
美代
えっ
美代
由香!?
美代
そんな…
由香
だからね……
由香
美代が1人に…なっちゃって
由香
もしも…辛いことが…
由香
あった時には…これを開けて…
美代
このお守りを?
由香
うん
由香
開けて……
美代
由香……
美代
ありがとう
美代
…ごめんね
半年後
友達
ううっ
友達
由香ぁーーー!
友達
うううっ
美代
由香…
美代
本当に早くに死んじゃうなんて…
お坊さん
それでは
お坊さん
合掌
お坊さん
拝礼
美代
……ううっ
美代
そういえば
美代
このお守り…
美代
辛いときに開けてって言ってたけど……
美代
一体なにが入ってるんだろう…
美代
あっ
美代
糸がほつれてる…
美代
美代
ちょっとなら…開けてもいいよね
美代
…手紙だ
美代
「美代へ」
美代
「死ね」
え?
え?
美代
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」
美代
いや…
美代
いやぁぁぁぁぁぁ!!