紙よ無限の夢を見せてくれ

活動記録5

部活動対抗リレー

続いて、同好会の部です

本校には部活動とは別に同好会が存在しています。今回は─────

待機席（本部横）で出場しない4人はレーンを眺めている

話している内に、いよいよ紙飛行機同好会のレーンと同好会紹介が始まった

5レーン、紙飛行機同好会 紙飛行機同好会は会員8名で活動している、名前の通り紙飛行機について話し合ったり、製作したり、実際に飛ばしたりして改良を重ねている同好会です。 大会には参加しておらず、趣味で活動しているようなものになっています。校内で最も謎めいた同好会として知られており、実際の活動風景や会員同士の関係は、本人達にしか分かりません。

第一走者は鶴丸国永さんです

全ての同好会の紹介が終わり、ピストルが空に上がる

そして、大きな銃声が鳴り、第一走者は一斉に走り出した

鶴丸もある程度足は速い方なため、2位で絵名にバトンパスが渡った

そして、絵名も無事に2位で鈴仙にバトンを渡した

後ろから迫りくる他の同好会に抜かされないよう、スピードを上げる

第三走者なだけあって、他の同好会もそれなりに速い

どうにかして差をつけたいところだ

ザザーという音と共に、鈴仙が転んだのがはっきりと見えた

無情にも、後ろで走っていた他の同好会達が鈴仙を次々に追い抜いていく

観客席でもどよめきが起こっている

体が震えてうまく立てないようだ

あの子早く立たないのかな？

次の子可哀想

震えてるんじゃね？早く走らないとヤバくね？

観客席からの声で鈴仙はさらに震えだし、なんとか立った時には第四走者達が残り約100m地点にいた

その後長谷部が走り、残り数ｍ地点で全員を追い越し1位に躍り出た

─────という夢のような事もあるわけがなく、紙飛行機同好会は最下位の5位でゴールした

閉会式が終わり、教室に戻った

体の震えは未だに止まらない

あの子、ずっと泣いているよね

それなー

「大丈夫だよ」とか、慰めてもらいたいのかな？

長谷部はこれ以上スクールカーストを下げないように、発言権を失わないように

嘘をつくしかなかった

冥土カフェ

そばにはメイド服を着たGINOが立っていた

2人が席に座ると、いつものように雑談が始まった

───鈴仙と絵名以外はメイド服を着て。

目の前にはメイド服で雑談をする高校生6人

そんな光景を見守る2人は、6人の姿が微笑ましく見えてきた

鈴仙は一年生の結成当時のことを思い出し、絵名に懐かしむように話した

鈴仙が紙飛行機同好会専用カレンダーを見ると、解散まで残り1週間を切っていた

教卓の上には綺麗に畳まれたメイド服2着が置かれていた

2人もメイド服を着て、メイド服で雑談する6人の元へと向かった

ねえ、