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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

翔太

あいつ今さら何を話すんかな

翔太

ここで更なる追い打ちで罵倒でもされたら俺泣くぞ?

翔太

それは無いと願いたいが…

翔太

あの人何故か俺にだけ当たりが強いんだよな

ほらコレ

飲み物を買って帰ってきた雫からお茶を投げ渡される

翔太

呼び出しのはそっちのくせに扱い雑だな

うっさいわね

翔太

んで?

翔太

その本題について聞きたいんですけど

私があんたと付き合うってことよ

翔太

だからなんでなのかって…

まぁ…気が変わったからかな

翔太

気まぐれで付き合うって言うのは…

翔太

なーんかバカにされてる気がしてなぁ

私と付き合えるなんて光栄なことよ?

翔太

なんで上からなんだよ

付き合う云々の権利はこっちが持ってるから

翔太

嘘こけ

翔太

その権利は俺が持ってるだろ

翔太

前だったらその権利はそっちが持ってるけど

翔太

今俺は別にお前と付き合えなくてもいいやって思ってんだわ

翔太

だから拒否権とかは俺にもあるはずな?

うっさいわね

学園のマドンナが恥を忍んで言ってんのに

翔太

自分で学園のマドンナとか言うのは…

あんたのためにノリ合わせてあげてんの!!

翔太

無理すんなって

ぶっ飛ばすわよ?

そのお茶やっぱり返して

翔太

んー……嫌だ

はぁ!?

翔太

奢ってくれるって言ったのはそっちだし

翔太

まぁ返して欲しいなら返してやるよ

翔太

ほらよ

受け取ったお茶を雫に返す

随分と素直ね?

翔太

飲みたきゃ飲めよ

いじけちゃって…

このお茶美味しいわね

翔太

それ俺もう口つけてるけどね

!?

口つけてんのを返すな!!

翔太

おっと…

翔太

そんなに強く投げんなって……

投げたくなるわよ!

ふざけないでよね!

翔太

もしかして間接キスというもの意識しました?

死にたいようね?

翔太

マジすんません

とりあえず本題話してあげるわよ

翔太

気が変わった理由は?

単純にあんたに惚れたみたい

翔太

へー……

翔太

ふーん……

なに直行の言葉にやられてんのよ

翔太

いやな?

翔太

そんな真っ直ぐな言葉を投げかけられたことないし

翔太

しかも女子に言われることは無いから…

照れちゃったんだ〜

翔太

そーだよ

翔太

なんか悪ぃかよ!

べっつにー?

翔太

お前ほんとに……

翔太

その性格を表に出せばもっと気楽に生きられるだろうに

表に出さなくてもなんとかなったし

翔太

それが何か知りたいなぁ?

教えないわよバーカ

翔太

低レベルな暴言が飛んできてんだが

こんな男に惚れたなんて言ってる私アホみたい

翔太

ホントだよアーホアーホ

じゃあ今日のことはまるまる忘れてね

私帰るから

翔太

まてまてまてまて!

翔太

呼び出したのそっちのくせに

翔太

なんで先にお前が帰るんだよ!?

ちょっと体調が悪くなった

翔太

そんな都合よく悪くなるわけねぇだろ!

翔太

さてはアレだな?

翔太

都合が悪くなって適当こいたな?

しばくわよ?

翔太

図星とみた!

喋んなマジで

翔太

わ〜どんどん口が悪くなってく

翔太

育ちがいいはずなのに酷い言葉使いますこの人

翔太

チクチク言葉を使ってきます

チクチク言葉とか懐かしい単語出してんじゃないよ

翔太

まぁまぁ

ほんとに…

話が逸れてるんだけど

翔太

こりゃ失敬

とにかく結果だけ言えばあの条件を廃止して

私と付き合ってもらうってこと

翔太

でもなぁ…

翔太

こっちはその条件を達成できなくて

翔太

泣く泣く関係を絶とうとしてたんだぞ?

翔太

こっち側からすればちょっと自分勝手かなって

それは順々承知してるわよ

でもあの時あの条件を出したのは

なんて言うか……

照れ隠しみたいなものだったの

翔太

は?

私があんたなんかを好きになったとか学校で噂されたら

私の立場が危うくなる事になる

だけどやっぱり初めて私は人を好きになれたし

その気持ちに嘘はつきたくなかった

けれどもあそこで了承する覚悟もなかった

意気地無しだったのは私の方

だからあの時あの条件を出してしまった

翔太

変なプライドみたいなのが邪魔したってことね

まぁ……そうなる

翔太

んで?

翔太

ここに呼び出すに至った経緯は?

翔太

あの件から1週間は経ってる

翔太

その間お前はどんな思いで過ごしてたんだよ

翔太

ちゃんと葛藤とかあったんだろ?

翔太

わざわざそれなりの時間を置いてきたんだからな

そりゃまぁ……

とりあえずさっき言ったことは事実で

好きになるということを知ったのはほんとに最近よ

テスト返却日の放課後

あんたと関わりを絶てると言うにもかかわらず

それを想像した時私の日常に色が残らない気がしたの

あんたと関わる前に戻るはずなのに

あんたが私の中から消えたら

どこか寂しさを感じる気がして

それ自身が何か分からなかったんだけどね

昨日一昨日くらいにこの気持ちが人を好きになるってことだと知れたの

まぁ私一人の力じゃ気づけなくて

人に頼ったりはしたけれどね

翔太

ふーん……

な、なによ!?

翔太

いや、随分と心の内をさらけ出してくれたなって

聞きたがってたのはそっちのくせに何言ってんの!?

翔太

そりゃ聞きたいですよ〜

翔太

散々邪険にされたのに今こうして呼び出されてるんですからね?

それは悪かったって!

夜中に呼び出すのは確かに私が悪かったわよ

翔太

実はこれも作戦のうちとか?

はぁ?

翔太

こーいう場面では背景に夜空が似合うとか思ってたりして?

んなわけないでしょ

完全にマグレよマグレ

翔太

あっそ…

んじゃ私は私の気持ちを話したんだから

あんたの心の内を聞きたいんだけど?

翔太

え?

翔太

これ俺も話すの?

当たり前でしょ

こちとら恥を忍んで言ってんのにさ

そっちはなんの対価なしに私の恥を見て聞いてるんだから

翔太

つまり同様に俺も恥をかけと?

そーよ

男という生き物は無駄なプライドを持ってるからね

そのプライドをへし折りたくて

翔太

はー……

翔太

超キツイんだけど

きついだろうと思って言ってるからね

翔太

ハイハイ…

翔太

俺もそれ相応の対価を支払いますよ

ウムいい心がけだな

翔太

上からなのが腹立つな…

バカと真面目は紙一重!?【終?】

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コメント

1

ユーザー

可能なら次回で最後もしくは次々回で最後にしたいと思います

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