2003年4月上旬
サラリーマンA
そろそろお開きにしようぜ
サラリーマンB
え〜もうちょっとだけいいだろ?
サラリーマンC
まだ飲み足りないぞ〜
不満の声が上がる
サラリーマンA
俺だってあと少し騒ぎたいのはやまやまだよ
サラリーマンA
けど明日仕事だろ〜?
サラリーマンB
確かにそうだけどさ〜
辺りはコンビニの弁当の容器や空き瓶、スナック菓子の袋などが散乱していた
サラリーマンC
しかたねー
サラリーマンC
また明後日来よう
サラリーマンB
そうだな
サラリーマンA
ゴミどうするー?
サラリーマンB
どうせ明後日来るんだし、そのままにしようぜ〜
サラリーマンA
場所取りも困んないし、いいか〜
普段の自分たちならば、ゴミはちゃんと持ち帰る
だがこのときは調子に乗って花見酒をたらふく飲んで酔っていた
サラリーマンA
よし。帰るか
ゴミをそのままにし立ち去ろうと瞬間
『おい』
ドスのきいた声が3人を呼び止める
3人
…………?!
絢斗
どこ行くんだ? お前ら
サラリーマンA
(……だ、誰?)
絢斗
ゴミは持ち帰れ
サラリーマンC
サラリーマンC
あんた誰?
サラリーマンB
ゴミならさ──
サラリーマンB
明後日持ち帰るから、見逃してよー
絢斗
絢斗
あ゛……?
冷たい視線が3人に突き刺さる
サラリーマンA
…………!
まるで蛇に睨まれた蛙だった
酔いはとっくに醒めている
絢斗
馬鹿も休み休み言え
3人
…………
絢斗
さっさとゴミを持ち帰れ
絢斗
い い な ?
その後3人はゴミを持ち帰った
サラリーマンA
(あんな恐ろしいものを見たのは、後にも先にもなかった……)
翌日
絢斗
なんだ? このゴミの山は?
眉間にシワが寄る
咫穏
……これは酷いっすね
満開の桜の木の下にゴミが散乱していた
咫穏
全部が全部ってわけじゃないですけれど
咫穏
ゴミの放置はやめてほしいです
絢斗
はぁ……
絢斗
さっさと片付けるぞ
咫穏
了解
ゴミ袋を広げ、散乱したゴミを袋の中へ入れ始める
30分後
絢斗
絢斗
ちったぁマシになったな
散らかったゴミはあらかた片付けた
咫穏
またゴミを放置する輩が現れたら、どうしましょうね?
絢斗
そうなりゃ厳重注意しに行く
咫穏
……意味わかってます?
咫穏
脅すんじゃないんですよ?
昨夜、上司に睨まれたサラリーマンたちが気の毒だった
咫穏
(もうちょっと、龍王らしくしてほしい……)
咫穏はため息をついた







