一覧ページ

コンプレックス・クライシス

第8話 - 待ち合わせ

600

2022年08月07日

#一次創作

#BL

#年下攻め

#同性愛

あれから2日後

（敬浩にとっての）デート当日

尚則

（どうしよう…）

尚則

（予定より少し着いちゃった。）

尚則

（敬浩くんが来るまで、何してよっかな…）

尚則

（この辺り、カフェとかもないし…とりあえず座るところ探そっと。）

尚則

敬浩

尚則

ん？

尚則

（この声は敬浩くん…？）

尚則

！

敬浩

ごめんなさい、俺LIN◯やってないんです。

えー！じゃあ今何やってるの？

ひょっとしてイン◯タ？、私達もやってるよー！

敬浩

いや、お姉さんがやってるとかどうでもいいんで。

敬浩

ていうか、どっか行ってくれません？

敬浩

俺、人待ってるんで。

えー？だれ待ってるのー？

お友達とかなら、その子もいれてお姉さん達と遊ぼうよー。

敬浩

…。

敬浩

（はぁぁぁあ。）

敬浩

（もう最悪なんだけど、なんなのコイツら。）

敬浩

（こんな暑いところで直立させやがって、）

敬浩

（あー顔に塗ったトーンアップクリームが汗で落ちていくもうやだ。）

敬浩

（折角、ナオに肌綺麗って思われるために、一生懸命塗ったのに…。）

敬浩

ほんと、どっか行ってください。

敬浩

邪魔なんで。

えーなに〜？冷たい〜。

邪魔とかひど〜い。

ガシッ！

（女性が敬浩の腕にしがみつく）

敬浩

！…

敬浩

（コイツ…！）

尚則

…。

尚則

（た、敬浩くんが…逆ナンされてる！）

尚則

（あの様子、明らかに困ってる）

尚則

（これは僕が助けないと…！）

尚則

（あ、でも）

尚則

（どうやって助けよう…。）

尚則

うーん…

尚則

あっ、そうだ！

尚則

た、

尚則

敬浩っ！

敬浩

！

敬浩

えっ、ナオ…！？

！、あっ！

ひょっとして…お友達さん？

かわいい〜。

尚則

ッ…！

尚則

（さぁ、ここからだ。）

尚則

（響け！僕の演技力！）

尚則

な、

尚則

なんで西口にいるの！？

尚則

東口で待ち合わせって言ってたじゃん！

尚則

東口でお母さんが探してたよ

尚則

“お兄ちゃん”！！

敬浩

！

敬浩

えっ…。

！

じっ！

（尚則が敬浩を見つめる）

尚則

（頼む、察してくれ！）

敬浩

…。

敬浩

（あー）

敬浩

（なるほどね、察した。）

敬浩

あー。

敬浩

東口でだっけ？

敬浩

間違えてたわ。

敬浩

ママとパパが待ってるし、はやく行こっか。

尚則

！

尚則

うん！

尚則

（よかった、通じた…！）

敬浩

わざわざ来てくれてありがとね。

尚則

もう！

尚則

お兄ちゃん、いつになってもぼーっとしてるんだから。

尚則

次はちゃんと確認してよ？

敬浩

ごめんごめん。

敬浩

…と、

敬浩

いうわけで

敬浩

家族とこれから出かけるから、

敬浩

お姉さんとは遊べません。

敬浩

それじゃあ、また。

えっ…？

あっ…待って！

スタスタスタスタ… （尚則と敬浩が早足で駅から出る）

尚則

（あーよかった〜。）

尚則

（敬浩くんを助けることができて本当によかった〜。）

尚則

（敬浩くん、大丈夫かな？）

尚則

（女性2人に捕まるなんて、）

尚則

（きっと僕が来るまで助けを求めて震えていたはず…）

尚則

あ、あの

尚則

敬浩くん…。

敬浩

ん゛…っ。

尚則

？

敬浩

ん゛っ…ふふふ…。

敬浩

かはははっ！

敬浩

あっはははは！

尚則

⁉︎

尚則

た、敬浩くん？

尚則

どうしたの？

敬浩

いや…ふふふっ。

敬浩

逆ナンを撃退するナオが…面白くてww

尚則

？？…

敬浩

なんで、俺お兄ちゃんなの、ナオ。

敬浩

そこは一般的に、彼氏でしょw

敬浩

なんで俺がナオの兄弟に…それもナオのお兄ちゃんになってんの…www

尚則

えっ、

尚則

だ、だめだった？僕の兄弟設定…。

尚則

逆の方がよかった？

尚則

僕がお兄ちゃんの方が良かったの？

敬浩

そうじゃない！

敬浩

そんなことはどっちでもいいんだよ！

尚則

じゃあなんでそんなに笑うの？

敬浩

いや、だって…www

敬浩

ナオがめっちゃ汗ダラダラかきながらお兄ちゃんって…www

敬浩

なぜ彼氏じゃなくてその路線で行こうと思ったんだよ！wwww

敬浩

はははははwww

尚則

？？？

敬浩

いやー、初っ端から楽しかった。

敬浩

俺、今日は一日ずーっとニコニコできるわ。

尚則

そ、そう？

尚則

よかったね。

敬浩

うん。

敬浩

（俺のことじっと見てる…ナオかわいいな…）

敬浩

（ていうか私服めっちゃ好み）

敬浩

（ゆるっとしたパーカー着てもスタイル良く見えるの羨ま…。）

「ねぇ、あの人達めっちゃかっこよくない？」

「モデルさんかな？」

敬浩

！…

敬浩

（またなんか聞こえるな…）

敬浩

（ナオがそばにいるし、もう絡まれたくないんだけど…）

敬浩

！

敬浩

（あ、そうだ！）

敬浩

ねぇ、ナオ。

尚則

ん？

敬浩

ちょっとお願いがあるんだけどいい？

尚則

（お願い…？）

尚則

うん、いいよ。

尚則

どうしたの？

敬浩

俺さ、実はグイグイくる女性が苦手で（本当）

敬浩

さっきナンパされたの、すっごく怖かったんだよね（嘘）

敬浩

だからさ、また絡まれないように（口実）

敬浩

手繋いで欲しいんだけど、いい？（願望）

尚則

！、えっ…

尚則

敬浩くん…あんなに笑ってたのに？

敬浩

！

ギクッ！

敬浩

（やべっ）

敬浩

そ、

敬浩

そ、それは…

敬浩

ナオの撃退術が面白かったからだよ！

敬浩

（敬浩が尚の背中に回す）

敬浩

…俺、

敬浩

ナオが来る前は…

敬浩

女性にグイグイ絡まれて、

敬浩

とっても怖くて…情けないけど、泣き出しそうだったんだ。

尚則

！…

（敬浩が目をうるうるさせて尚則の手を優しく掴む）

敬浩

ね、

敬浩

ナオ…だめ？

敬浩

こんなこと恥ずかしいのは分かってるけど

敬浩

俺…すっごく怖くて。

敬浩

ナオがいないと…今日はだめかもしれない。

尚則

！

尚則

（敬浩くん…やっぱりそうだったんだ）

尚則

（僕が来るまで、泣き出しそうなくらいに怯えてたんだね…かわいそう。）

尚則

（ここは僕が守ってあげないと。）

尚則

もちろんいいよ。

敬浩

！

敬浩

（やった！）

敬浩

（作戦成功！）

敬浩

ほんと？

敬浩

俺のお願い…聞いてくれる？

尚則

もちろんだよ。

尚則

じゃあ、はい。

敬浩

！、ありがとう。

敬浩

ナオは優しいね。

敬浩

頼もしいよ。ﾆｺｯ

尚則

いえいえ。

尚則

…。

尚則

！

尚則

（ハッ！）

尚則

（あれっ…？）

尚則

（今ひょっとして僕、関心されてる…？）

尚則

（てことは、）

尚則

（この瞬間は…僕の年上の威厳を見せるチャンスかもしれない！）

尚則

（よし、思い切っていばるぞ）

尚則

ふふんっ。

尚則

困ってる友達を守るのは、当然だからねっ。

尚則

僕、今日はずーっと敬浩くんを守っててあげるから。

尚則

今日は、ずーっと安心しててね？

敬浩

…

敬浩

（えっ…）

敬浩

（この子どうした？天使か？）

敬浩

（ふふんって言うのがすごくぎこちない。でも可愛い）

敬浩

（というか、さっきのシーン全部かわいい）

敬浩

（いや、いつも可愛いんだけど癒しなんだけど、さっきのは連写したくなるくらい…いや、なんかの大会のハイライトとかに使えるレベルで可愛い、まず胸の張り方が可愛い、そして言い方がぎこちない、さらに目が泳いでてかっこよく言えてない、この3評価で50億点でしょ？それから守ってあげるというお兄さん言葉で甘えたくなる気持ちになるこのキューンとした…ああもうだめだ、これ以上はまともに説明できない。）

敬浩

（はぁぁーっ！）

敬浩

（ホント何この生き物、かわいすぎて…）

敬浩

意味わかんないんだけど。

尚則

！

尚則

え゛っ！？

尚則

（い、意味わかんない…！？）

尚則

（まずい、僕…敬浩くんを怒らせちゃった！）

尚則

ご、ごごごごめん！

尚則

今のは調子乗った！ごめんね！

敬浩

！

敬浩

（ハッ、しまった！）

敬浩

（思っていたことがそのまま口に…。）

敬浩

あ、ち…違うよ！

敬浩

大丈夫だから！俺こそごめん！

つづく

コンプレックス・クライシス

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

600

8件

執筆お疲れ様です🙇‍♂️🙇‍♂️ あぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁ！！！！！！！！(悶) 何で何から何まで最高なんですか？！？！(逆ギレ) 敬造くんが絡まれていたところを、咄嗟に助けるところとか、オーバーサイズのパーカー着て来るとか…ナオくんが素晴らしすぎます…🤦‍♀️🤦‍♀️ さりげなく「彼氏じゃないんだ」と繰り返す敬造くんも刺さりました…