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『君と僕の忌避進路』

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『君と僕の忌避進路』

70 - 動きだす者達

♥

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2023年11月06日

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真冬視点 路地裏

真冬

……落ち着きましたか?

彼方

うん…ごめん、取り乱した

僕は彼方さんを連れて、人気のない路地裏に来ていた

こんな時間に学生が彷徨いていたら、通報待ったなしだ

だからここで、少しの間過ごすことにした

さっきまで泣いていたから、彼方さんの目は少しだけ赤くなっていた

彼方

……あれ、本気なの?

真冬

え?

彼方

"一緒に逃げる"ってやつ…

真冬

…………

真冬

本気ですよ

彼方

…なんで?

彼方

坂田とか浦田くんとか、翔太だって心配するでしょ

理由がわからないからか、彼方さんは少し声に怒りを帯びていた

彼方

なのに、なんで俺なんかに…

真冬

…3人が心配するのは、彼方さんも同じですよ

彼方

っ、だったらなおさら何で…

真冬

あの3人には、僕以外にも友達はたくさんいますよ

ここで、彼方さんを安心させたくて無理やり作っていた笑顔が崩れてきた

真冬

っ…最低だって、自分でも分かってるんです

真冬

やりたいこと全部置いて、勝手に消えて、こんなんで許して欲しいなんて到底言えません…

そこまで伝えると、彼方さんはそれ以上僕に怒ることはなかった

彼方

……最低、なんて言わないで

彼方

1番最低なのは、俺だから

真冬

…!

彼方

本当なら、ここで真冬のこと怒鳴って追い返すべきなのに

彼方

一緒に来てくれるのが、嬉しいなんて思ってるんだから…

真冬

彼方さん……

真冬

…あ、そうだ忘れてた

僕は上着のポケットから、彼方さんのスマホを取り出した

真冬

これ、家に置いてありましたよ

真冬

はい、どうぞ

彼方

…ありがとう、真冬

そう言った彼方さんは、心なしか少しほっとしていた

   

はい、こっちの方に学生が…

   

わかりました、今現場を…

真冬

(っ、通報された…?)

真冬

彼方さん、こっち…

彼方

…!

振り返るな、前以外見るな

今振り返って、冷静になったらダメなんだ

足が竦まないように、ただひたすら…

次の日 渉視点

……まふ、遅いな

もう少しでチャイムが鳴るというのに、真冬が一向にこない

何かあったんかな?真冬がこんなに遅いことなかったし…

   

おーい、坂田!浦田!

ん?

なにー?

   

お前らに会いたいって、星合高のやつが玄関に来てて…

星合高校…?

もしかしたら、翔太かも…

俺たちは時間を無視して、玄関へ向かった

翔太

あ、2人とも…!

やっぱり、翔太だった

どしたん?翔太も今日学校のはず…

翔太

実は、まふくんに……

えっ、彼方さんを追って……?

翔太

そう、それでまふくんが『もし僕が朝までに連絡しなかったら花宮高に行って』って……

翔太

それっきり、音沙汰無しで…

翔太は下の方を俯いて、心配そうな表情を浮かべている

(あいつら、どこに…)

ピロン

? ごめん、メールが…

っ、まふ!?

えっ?

翔太

どういうこと?それ見せて…

まふからの突然のメール内容に目を通す

っ、あいつ…!

とにかく、早く行かないと…

教師

おいお前ら、授業始まるから早く戻れよ〜

教師

って、他校の生徒もいるじゃ…

先生…

あの、真冬って休みの連絡とか入ってませんか?

教師

相川か?そんな連絡は来ていないが…

じゃあ、3年の彼方さんは?

教師

彼方…あぁ、一ノ瀬か?

彼方さんも来てなくて、先生なんか知りませんか?

教師

なんだ一ノ瀬も無断欠席か?まったく…

教師

まあ一ノ瀬は今学期で終わりだから、受けてても受けなくても変わらんか…

………は?

突然飛び込んできた"今学期で終わり"という言葉

っ彼方さん、退学なんですか!?

その話詳しく…

教師

いや今から授業だからな、話はそれが終わってから…

(ダメだ、ここで授業受けてたらどんどんまふ達が離れていく気がする…)

…坂田、翔太

翔太

ちょっと…悪い事していい?

翔太

……あっ…!

よし、今日くらいなら許してくれるやろ!

先生に聞こえないように小さい声で話すと、2人は納得した表情をした

教師

ほら、早く教室に…

すみません!俺頭痛が痛いので今日早退します!!

教師

は?

お、俺も同じなので同じく早退します!

翔太

僕…は言わなくていいのか…!

教師

ちょ、お前ら…!

3人で先生の止める声を振り切って、 学校を飛び出した

(まふ…なんてメール寄越してんだよ!!)

優、渉さんへ

勝手なことして、本当にごめんなさい

今はまだ、詳しいことは話せません

天ちゃんにも、ごめんねって言っておいてください

ごめんね。

学校から少し走って、道で少し立ち止まる

翔太

っ結局、あのメールって何なんだろう…

多分、2人でどっか勝手に行ったのを謝ってる…と思うけど

…俺、少し怖い

翔太

え?

あの2人、冷静で大人っぽく見えたりするけど

お互いのことになると周りが見えなくなるっていうか、危ういとこがある…って思う

だからあんまり考えたくはないけど、2人で遠い場所で消えて……みたいな

そういえば昨日、まふの様子おかしかったよな

妙に強張ってたっていうか、焦ってたっていうか…

翔太

そういえば昨日、色々調べて彼方さんの実家の近くまで行ってみたんだけど

翔太

高校生くらいの歳で、白髪の人が彼方さんの家に来たって近所の人が話してるの聞いて…

実家…?

(あの2人、何を……)

あーもうっ!!

すると突然、優が大きい声で叫んだ

どうせ戻っても授業なんて受けてらんないから!

とにかく行ってみるしかないやろ!!

翔太

っ…うん!!

よし、行くか!

こうして俺たち3人は、まふと彼方さんの跡を追って、彼方さんの実家へ向かった

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