泣いてもいいんだよ

今日は私、水波 璃乃（みなみ りの） 18歳の誕生日───

そして彼は2年間付き合っている 違う、付き合っていた元彼───

新庄 陽向（しんじょう ひなた）

数ヶ月前から陽向の私へ対する気持ちがなくなり別の子に向いてることはわかっていた───

けど、陽向が好きで気付かないふりをして今まで付き合っていた───

この後どう足掻いても彼の気持ちは揺るがなかった───

さっきまで晴れていた空が

彼氏に振られた私を更に追い込むかのように土砂降りの雨に変わった───

ナンパなんて今までも何度もされた事があり、今日もナンパだと思い

相手の顔を見ずにその場を去ろうとした

その時

ガシッ

男の人に腕を捕まれ引っ張られ 連れていかれた

カランカランッ

すぐ近くのお店に入った

私の中でホストクラブは高いイメージが付いていた───

ナンパ人だと思っていた男の人はこの店のホストだった───

蓮士さんは作っていた酒を自分の脇に置き違うグラスに割り用のお茶を注ぎ 私の前に置いた

運命…

この時はこの人は何を言ってるんだとしか思ってなかった───

これが私と蓮士の出会い