ガラガラ…
謎の人物
…こんにちは
ハルカ
…こんにちは?
ハルカ
誰ですか?
謎の人物
ご存じだと思います。
ハルカ
いや…知りませんけど
謎の人物
そのうち分かります。
ハルカ
そうですか…
謎の人物
桜の木が壊されること、知ってる?
ハルカ
知ってます。
謎の人物
敬語にならないで。
謎の人物
くすぐったい。
謎の人物は突然、私語になった。
ハルカ
分かった。
謎の人物
余命10年だってね。もう、9年か。
ハルカ
別に、いいです。
ハルカ
諦めてる、人生を。
謎の人物
ダメだよ。病、進行するよ。
ハルカ
どうして?
謎の人物
心の病なんだよ。ハルカは。
ハルカ
そんなこと、言われてない…
謎の人物
優しいよね、ミカちゃん達。
ハルカ
どうして、知ってるの?
謎の人物
…ずっと、見てたから。
ハルカ
え?
謎の人物
何でもないよ
謎の人物
二人がものすごく心配してたのは
謎の人物
そのためだよ。
謎の人物
後
ハルカ
あと?
謎の人物
物凄く良いニュース。
謎の人物
その病気、治るかも。
ハルカ
治るわけないよ。
ハルカ
不治の病だよ?
謎の人物
そう。だから、『かも』って言った
ハルカ
ふ~ん。
謎の人物
心が明るく照らされた時、治るって
ハルカ
今もそうじゃん。
謎の人物
心の何処かで思ってる。
謎の人物
『死にたくない』って。
ハルカ
思ってるけど…
謎の人物
心の底から、『私は生きる』って思うこと。いいね。
謎の人物
そんじゃあ、また明日。
謎の人物は出ていった。
ハルカ
起きてる?
ミカ
起きてるに決まってる。
ミカ
今、送ろうとしてた所。
ハルカ
謎の人物がお見舞いに来た。
ミカ
でも、優しい子だったよ?
ミカ
あったもん、その子。
ハルカ
私って、心の病だったんだね。
ミカ
そうなんだよ
ミカ
ま、この話はまた明日。
ハルカ
え!?ちょっと!
その後、ミカからメールが来ることは無かった。