あの夏の日、僕は君に恋をした。
夏の日の夜中。
君は誰よりも輝いていた。
線香花火が落ちる前に、
伝えられていたら
この気持ちが、楽だっただろうから。
悠真
悠真
琉唯
悠真
悠真
碧
碧
悠真
語り口調で悠真が喋る。
悠真
悠真
碧
琉唯
琉唯
悠真
琉唯
碧
青春ができない僕達の恋人は 友達と花火をすることだった。
琉唯
悠真
碧
悠真
碧
碧
碧
悠真
琉唯
花火に火をつけては、消えて。
繰り返すうちに、琉唯が持ってきた 花火はすぐに失くなった。
線香花火へと手をつけ、 火をつける。
悠真
いつもの通りの勝負を投げかけ、 線香花火の勝負が始まった。
琉唯
悠真
碧
悠真
琉唯
また僕が負け。 これで何回目だろうか。
と、心の中でそう思った瞬間──。
線香花火に火がついた。 なんと、復活したのだ。
碧
悠真
琉唯
誰もが騒ぐこの状況。
碧の目の前に、 ふわっと何かが飛んだような気がした。
何かと思い、 周りをきょろきょろ見る。
月の丁度真下。
ロング髪の茶髪の少女が 宙に浮かんでいた。
碧
悠真
琉唯
少女のいる方を指さす。
悠真
碧
碧
悠真
琉唯
碧
悠真
碧
どうやら見えているのは僕だけ。
見えているのは
空に浮かぶ少女なのに。
その場は"冗談だ"と言い、 話を終えた。
そして解散をし、 それぞれ家へと足を進めた。
だが、その後ろには
少女がついて来ていた──。
声が消えかかる
碧
答えたらいけないような気もしたが、
どうにもできず、言葉を投げかけた。
碧
碧
碧
碧
碧
碧
少女は足を交互にばたつかせる。
碧
少女は突如明るい顔を見せる
碧
碧
碧
碧
この少女はなんなんだ、 と心の底から思った。
碧
碧
碧
碧
碧
碧
碧
碧
碧
碧
碧
碧
碧
碧
碧
碧
少女は碧の家に住み始めた。
時間が経つにつれ、 不快な思いはなくなった。
だんだんと仲良くなり、
どこへ行くのも "2人"という形だった。
恋人が居る訳でもなかった碧は
その少女を彼女のように接した。
ノリノリな碧を見て、 周りは彼女ができたのかと想像している。
そんな中でも 少女と碧は一緒だった。
あれから1年。
季節は夏という、 少女と初めて出会った季節だ。
悠真
悠真
琉唯
碧
悠真
悠真
悠真
碧
琉唯
琉唯
琉唯
悠真
悠真
碧
琉唯
悠真
碧
悠真
悠真
去年も見たような景色。
同じ季節の日に、同じ時間帯に。
まるで去年をやり直しているかのようだ。
1つ変わったことがあるとすれば、
少女がいることだろう。
悠真
琉唯
琉唯
悠真
碧
碧
1人ずつに線香花火を配った。
悠真
去年も聞いたような言葉。
同じやり取りを繰り返し、 線香花火も丁度ラストになった。
悠真
琉唯
悠真
悠真
悠真
碧
琉唯
その時、嫌な予感がした。
負けるだとか、そういうのじゃなくて。
まるで、何かが消えそうな雰囲気だ。
その"何か"がわからない。
琉唯
琉唯
碧
線香花火を水につけようとした。
すると、なんと線香花火は復活した。
去年と同じだ。
"普通の"ではなく、 とても小さく、消えかかりそうなままで 火がついた。
琉唯
悠真
だが、答えるような、 そんな余裕はなかった。
嫌な予感が胸中に彩られ、 落ち着けなかった。
碧
少女はいつもの通り宙に浮かんでいたが、
少女は悲しい顔をしていた。
それと同時に、 声も体も消えかかっていた。
碧
あまりにも衝撃的な内容で、 大声しか出なかった。
琉唯
琉唯
こんな状況で"静かに"なんて できる訳がない。
碧
碧
碧
だんだんと線香花火の火は薄くなり、
線香花火と同時に、
少女は消えた──。
碧
碧
碧
今日の日は月なんて出ていない。
なんなら星も出ていない。
真っ暗すぎる空だ。
不思議に思い、調べた。
"言葉の意味"を。
たくさんの意味が出てきた。
だが、全部似ている意味で その中でも1番多かったのが、
『あなたを愛しています』
あの夏の日に
気づければ、知っていれば、
きっと、きっと。
歩む世界が違っただろう。
自分の気持ちを
線香花火が落ちる前に
伝えられていたら 消えなかったかもしれないのに。
今、自分が君に言葉を贈るなら
『死んでもいいよ。』
線香花火が落ちる前に。
コメント
1件
えっ……? 急にえげつないクオリティのヤツぶち込まないでもろて…(いいぞもっとやれ) 「月が綺麗ですね」って確か太宰治さんの小説の「I LoveYou」を「月が綺麗ですね」って意味だと勘違いした男性が色んな人に「ILoveYou」って言いまくる話(うろ覚え)から来てるんだっけ。 どちゃくそ好きだこの話… 最初の、女の子が宙を舞ってたのって自〇した時のことだったりするのかな。 なんにせよ好きだ…