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まじで、1話からずっと欠かさず見てるけど面白すぎる。 同じ話必ず5回は見てる気がする。まじで主さん天才です。 次の話も楽しみにしてます。 無理しない程度に頑張ってください。
白くんさっすがぁ✨️ 確かに鹿さんを○ろして美味しく食べる!それが鹿さんに対しての感謝ですね!! この物語、私達にも大切さが教えられるようで毎回楽しみにしています!後、大掃除お疲れ様です!!
大掃除やっと終わらせました(涙目 シンドカッタ.....
本編 Let's go!
2023/12/28投稿
第37話
「遠征」
紫
赤
水
黄
まだ頭がぽやぽやしてそうな子供組がギルドに到着。これで全員そろった。
みんな冬の間付けていたマフラーも、今付けているのはりうら(寒がり)だけになった。 他のメンバーは出会った頃と同じ格好に戻りつつある。
桃
黄
桃
青
朝...弱いんやろなぁ......
全員起きた
紫
水
赤
青
黄
桃
そういや小さい頃は起きずに駄々こねていたな。懐かしい。 起きなかったら父のデコピンをくらうのだ。それがもう痛くて痛くて、すぐ起きるようになったけど。
桃
桃
黄
紫
黄
水
前までみんなでワイワイ選ぶかないこが選ぶかだったが、最近は交代制にしている。まぁ、お試し的な。
一人一人やりたいことも違うだろうし、1度ひとりきりで選んでみては?という初兎の提案である。
黄
赤
りうらが目を輝かせる。
黄
桃
青
黄
クエストの紙を全員に見えるように机に置く。 クエストを選んでいる時、ぱっと興味が出たやつを取ってきた。
北陸モンスター討伐連盟加入 王都から2週間かけてカント森を越え、北陸の森のモンスターを狩る。 報酬 20トビー
水
黄
黄
ひとつのパーティーで片付けられないような問題を解決するために発足される連盟は、依頼者がクエストを受けてもらいやすいようにするための選択肢だ。
パーティーの集まりといっても一時的なもので、クエストが終わるとその連盟は解散となる。
連盟に加入する時にそのパーティーのメンバーが個人として登録されるわけではなく、連盟の中でもあくまで「パーティー」というグループでくくられている。
連盟といってもパーティー同士の交流はあまりなく、最低限の協力だけらしい。
黄
黄
青
まろが冒険者歴が長い2人に問いかける。が、2人は顔を見合せて歯切れの悪い反応を見せた。
桃
赤
青
青
桃
水
黄
黄
黄
赤
紫
黄
多分つい最近まで雪吹雪がビュンビュン吹いていたであろうカント森の先は、3月でも十分雪が降っているのだ。
長い冬と短い夏。夏も"夏"と言えるほど暖かくないのだが、現地の人は「神様からの御恩」とかなんとか呼んでるらしい。うろ覚えだけど。
黄
黄
赤
青
よし...りうらとまろは釣れた。
黄
水
紫
黄
紫
いむしょーもほっとしたため息とともに賛成してくれる。
黄
桃
桃
凍えるような仕草をして目で訴えてくるないこ。そういやないこはマフラーしないだけですごい寒がり...というか上着着たら技が上手くいかない超不便な体質だったのを忘れていた。
黄
桃
黄
桃
黄
桃
黄
桃
よし。説得(?)完了。
黄
黄
赤
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青
黄
赤
赤
青
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黄
水
紫
水
黄
紫
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桃
黄
黄
桃
黄
桃
黄
桃
黄
ワイワイガヤガヤ
黄
赤
青
各パーティーで固まっているような状態。いつもの通行人も相まって、人の密度がすごい。
これは荷物を少なめにしてきて正解だ。 野宿の前に荷物が重すぎて力尽きてるだろう。
紫
初兎の言葉にメンバーを見渡す。
初兎はいつもの剣士のチョッキとズボンで、格好はそんなに変わらない。 剣は背中の方にしまっているらしい。 大きい皮袋をリュックみたいに背負っている。
そういえばいつの間にか首隠しマントが外れていた。たしか結構前だけど、なんでかは知らないな。
水
ほとけはいつもの白マントの上に白いコートを来ていて、差し色っぽかった腰の薄い青色も消えて真っ白になっている。
大きく膨らんだ、重そうな茶色い皮のリュックを背負っている。
青
いつもの黒マント。と、たくさん通る人から守るようにホールドしている杖。 旅人が持ってそうなポケットがいくつもついているリュックを背負っている。
桃
いつもの上着を上まできっちり閉めて、 寒そうに手をポケットにつっこんでいるないこ。
背中にかかった弓矢と肩にかけられた矢袋は健在で、大きめの巾着のような物を反対の方にかけている。 1番身軽そうだ。
赤
頻繁にきょろきょろしてるりうら。 肩にかけ、横にながした肩掛けカバンの紐をぎゅっと握っている。 マフラーは変わらず付けていた。
黄
青
紫
黄
冬の間はさすがに中の服を長袖にしていたが、今日は悩んだ結果半袖だ。 別に寒くても我慢すれば大丈夫だし。
でもコート来てる武道家ってどうなんだ?カッコ悪ない? カント森自体にはそんなにモンスターは居ないらしいから動くことはそんなにないかもしれないが。
実は自分のリュックにないこの荷物も少し入っている。 俺よりないこが身軽の方が野宿には向いているし、そんなに重くもないし。
〈 北陸モンスター討伐連盟の人はこっちに固まってくれーー!!
騒がしい駅の中で、集合の合図がかかる。
紫
赤
桃
黄
水
青
黄
紫
桃
赤
出席を確認された後、各パーティーのリーダーだけ集められて、この後の予定を聞いていたらしい。
そう考えるとここに集まっているパーティーはみんな正式パーティーということになる。リーダーが居るし。 連盟にはそういうルールがあるのかもしれない。
黄
青
水
水
桃
聞かれて嬉しそうな声。
桃
紫
赤
予想通りな人と、なんでか知りたい人と、ただただ好奇心な人。 うーん.....微笑ましい(?)
黄
青
紫
根性論....まぁ俺もよく使うけれど。
黄
水
赤
紫
体育座りで叫んでいるほとけと、この世の終わりみたいな四つん這いの体制で叫んでいるりうらと、両手で拳をつくって空を仰ぎながら叫んでいる初兎。
黄
青
桃
黄
青
王都から出発した最初こそ人が多くてぎゅうぎゅうだったが、離れていくにつれそうでもなくなった。
この駅で出てきたのは北陸モンスター討伐連盟の人達くらいだ。
〈 集合ー!!
水
赤
黄
体育座り状態のほとけを担ぐようにして抱っこする。 そういえばパーティー組み立ての頃にも眠り花によって爆睡したほとけを担いだことがあったような気がする。
黄
水
黄
桃
赤
桃
紫
青
青
まろが助けるか助けないか迷ってる険しい顔でフリーズする....が、 数秒経ってから、自分の杖に重心をかけておじいちゃんみたいに歩き出した。
紫
青
紫
青
青
野宿スタート☆
赤
青
水
全員が急いでコートを羽織りはじめる。 コートというか、動きやすそうな上着みたいなやつだ。
桃
黄
桃
いつもの上着の上にさらに分厚い兵隊が着てそうなコートをきっちり締め切って、マフラーまでしている。
いつもめっちゃ寒いところを頑張って耐えていることがよく分かる。
黄
紫
おぉ、フード被ってる。珍しい。
紺色のレインコートみたいな形をした上着。身軽っぽいけど、暖かそうだ。
黄
紫
黄
紫
満足そうにくしゃっと笑う。 その笑顔を見るとまだ子供だなと1年違いながらに思う。でも、確かにメンバーの中でなら1番野宿してそうな格好だ。
黄
赤
黄
水
青
3人がわらわら寄ってくる。 自分は昔から手が温かい方だと思うが、予想以上にみんなの手が冷たい。
白い息も出てる。多分ここが相当寒い。 王都とは比べ物にならない寒さだ。
黄
クエストを持ってきたのは自分だが、よくないこがOKサインをくれたなと思う。
暑いのも危険だが、寒い中の野宿のほうが危ないだろう。 ほぼ全員が野宿初心者だし。
黄
黄
桃
暖かそうにぬくぬくしているないこ。 ずいぶん余裕そうだ。 険しい顔をしていると、ないこが笑って初兎をぐいっと引き寄せた。
紫
桃
紫
黄
桃
黄
水
赤
大きな木々に囲まれた森は、夜になるとずいぶん暗くなる。 パーティーの雰囲気もずいぶんしょんぼりしてきた。
青
水
赤
黄
さっきから周りに注意して歩いているが、暗いのも相まって食べれそうな植物も動物も見つからない。
ないこもあまり喋らず集中してるようだが、まだ1度も弓を構えていない。
赤
水
紫
水
初兎が口に人差し指を当てて静かにするよう促す。 ないこが音も立てずに弓を構えたのが暗闇の中に見えた。
紫
初兎が囁くように呟き指を指した先には、大柄の鹿みたいな動物が俺らに気づかず歩いていた。
桃
パシュッ(弓矢
大柄の鹿
紫
初兎が倒れた鹿の元へ駆け寄っていく。
黄
紫
初兎が手を当てた鹿の胸は、まだ呼吸してるのが分かるくらい膨らんだりへこんだりしていた。 矢が刺さった場所から出ている真っ赤な血が生々しい。
紫
剣の下にナイフも付けていたらしい。 腰の辺りからナイフを取り出した。
シューーッ....
まだ生きている鹿。 その生き物の腹に一直線にナイフを入れていく。鹿は暴れる様子こそ無いが、鳴き声は苦しそうだった。
赤
水
2人がえずいて後ろへ離れて行くのが足音で分かる。その2つの足音を追いかけて行ったのは、多分ないこだ。
正直腹にナイフを入れていく様子は凄くグロかった。 血が海の波打ち際のようにじわじわと体を伝っていく。鹿の助けを求めるような低い唸り声。
けど、その生々しさが逆に目を離せなかった。 ...いや、鹿を見たいわけじゃない。
紫
俺は多分、初兎を見ていた。
ズッ....(手をつっこむ
青
ブチッ
大柄の鹿
大柄の鹿
それまでゆっくり動いていた鹿の動きが止まる。それは完全な死体だった。
初兎がナイフを置いて手を合わせる。 目を閉じたその表情に、さらに目が離せなくなった。
鹿を処理している間の初兎の顔は、見たことの無いくらい真剣で、大人びていて、研ぎ澄まされていた。
紫
紫
ふぅっと一息ついて立ち上がる。 その右手は真っ赤っかだ。
青
青
紫
紫
初兎の目線が俺から向こうの4人へ移る。 多分、ないこは気持ち悪くなってないが、他3人はキツかったのだろう。
黄
紫
黄
紫
紫
紫
黄
紫
紫
なるほど。さっきの初兎の表情を表す言葉が分かった。
心が「慈しみ」に満ちていたんだ。
紫
黄
青
とりあえず鹿の肉とそこら辺のまぁ綺麗な草と木を登ったところにあった実を入れて置いた。
味見した時はなぜか美味しくなってたのでたぶん大丈夫。 なんで美味しいのかは分からん。
水
赤
黄
まだ気持ち悪そうだった2人にはないこをつけて、俺と初兎とまろでいろいろ作った。
初兎は手馴れな感じでポイポイっと食材を集めていた。野宿好きって、得意の領域までいっていたのだなぁと感心した。 顔は満面の笑み。
まろは火を起こしてくれた。 初兎が「魔法使いおったらめっちゃええやん!!!」と感激していた。 まろは苦笑いだったけど。
桃
紫
紫
青
黄
桃
紫
紫
いただきます!!
桃
桃
青
黄
水
赤
水
赤
もう一口食べてさらに目を丸くする2人。まろとないこは無言でがっついてるけど、2人は食べるのに少し抵抗があるようだった。
鹿を殺すところを間近で見たからだろうか。
紫
紫
赤
赤
水
桃
青
黄
そういえば全員揃ってご飯を食べるのは久しぶりだ。
楽しいな...
みんなで木を囲むようにして寝る準備をする。
ないこと俺が対角線上で、 俺、りうら、初兎、ないこ、ほとけ、まろみたいな順番で並んでいる。
赤
紫
水
水
向こう側からほとけの声が聞こえる。 お疲れなんだろうな。ないこ。
青
黄
りうらと初兎とほとけが真っ先に寝ると思っていたが、意外に2人が先に眠りについた。
赤
黄
目を閉じていたら寝ている判定されてしまった。 面白そうだから目開けないけど。
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水
...面白そうだからしばらく聞いてようかな。
このまま寝ても、それはそれで幸せだ。
赤
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続け
700人ありがとうございます! 感謝です!!