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樺子
放課後、私は湊の家で漫画を読んでいた。
これでも一応カップルなのだが、最近は色々とご無沙汰である。色々。
湊
私は漫画のページを開いて、ずいっと湊の方に向ける。
樺子
開いたページはキスシーン。
見開き使ってどーんとキスしていらっしゃった。
湊
樺子
勝手なイメージだけど、と付け足す。
この漫画の男の子には八重歯があるのだ。吸血鬼だもんね。
樺子
ずっと思ってたけど、と呟くと、湊は急に押し黙る。
変に思って下から顔を覗くと、目線だけこちらに向けた。
湊
湊
樺子
考えること、約2秒。
私は気がつき、顔が赤くなっていくような気がした。
湊の顔が近づく。
癖だろうか、少し開けた口から八重歯が覗いた。
ちゅ
部屋に、リップ音が響いた。
樺子
最近ご無沙汰だったからって、すっかり忘れていた。
…湊、八重歯あったんだった。
樺子
湊
湊は少し色っぽく笑う。
湊
その口から、また八重歯が覗いた。