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…出会った頃からずっと オークスは 一度も笑ったことがなかった

あの日が来るまでは…

 

リーブ

ラースさん!大変です!家付近にオオカミが大量発生しています!

ラース

何だと…!?外にトレーニングに行った奴は戻って来たか?

オークス

すいません。今戻ってきました。

ルル

オークスさんで全員、
戻ってきました!

ラース

…無事でよかった。

リーブ

どうしましょう…

ラース

ラース

少人数で対処する方がいいな…

ラース

ルル、オークス、
一緒に来てくれるか。

ルル

大丈夫です!

オークス

はい。

オレは2人を連れて外に出た

 

ラース

…いいか…油断はするなよ。
改良されたオオカミかもしれない。

オークス

…分かりました。

ラース

オレとオークスで前線で戦う。
ルルは遠くから射撃してくれ。

ルル

分かりました!

 

オオカミがこちらに気付き 近づいてくる

ラース

くるぞ。構えろ!

オークス

はい…!

 オレたちはオオカミを片っ端から 倒していった…

オレは…1匹に集中していたせいで もう1匹の存在に気づくことができず 不意で襲いかかってきた

ラース

…!!!

その時、足を捻らせてしまい そのまま倒れ仰向けになる

それとはお構いなしに オオカミはオレに喰らいつく

ラース

(くそ…!こんなところで…!!)

すると、オレに喰らい付いていた オオカミの背中をオークスが切る

オークス

大丈夫ですか?

ラース

あぁ…ありがとう……

ルル

ほとんどオオカミは倒しました。
お家に戻りましょう!

ラース

…そうだな…2人ともよくやった。

ルル

えへへ…
2人が前でいてくれたおかげですよ♪

オークス

オレたちは森に背を向けて家に戻る

 

トン…!!!

背中を強く押される

振り返ると………

ラース

!!!!

ラース

オークスッ…!!!!

 

…オークスの最初で最後の笑顔が 俺の脳裏に焼き付いてしまった

…すまない…本当に…すまない………

 

ラース

………

パーカ

パーカ

俺…異次元からきて…記憶がないまま今まで過ごしてたみたいです……

パーカ

そして…オークスさんと血の繋がりがあったみたいです…

ラース

俺はラースの側に行く

立てずにいるラースの手を そっと包み込む

ラース

………?

 

ラース

…!

ラース

何故か…体が軽くなったみたいだ…

パーカ

…俺の超能力は、怪我や疲れを治癒させる力でした。

パーカ

この前も、無意識に自分の怪我を治癒したことがありました。

ラース

…そうだったのか……

ラースはゆっくりと立ち上がる

ラース

…ということはオークスも…きっと…

レオナルド

ラースさん!パーカ!大丈夫か!?

パーカ

あぁ…

ラース

大丈夫だ…

レオナルド

よかったです…

パーカ

…!!

パーカ

そうだった…

ラース

どうかしたか?

パーカ

ラースさんが戦っていた、研究員リーダーがヘリで逃げたみたいです。

ラース

放っておこう…残った研究員は、リーダーがいない限り何もしてこないだろう。

パーカ

そうだといいですね…

パーカ

後、最上階にリーダーの母親がいました。その方も俺と同じ、異次元から来た人でした。

レオナルド

え!パーカ…異次元からきたのか!?

パーカ

あぁ…本当はヒュースという名前だったんだ。

レオナルド

…かっこいい……

レオナルド

信じられないけど。

パーカ

💧

ラース

…制御室にいた奴らの中で、起きている者はいたか?

レオナルド

リコさんは先程起きました!

ラース

そうか。よかった。

ラース

オレはアクーリとリアスを担ぐ。レオはリーブを担いでくれ。

レオナルド

はい…!

ラース

パーカはジェミとリコを見てくれ。

パーカ

分かりました。

俺たちは制御室へ向かった…

 

「…」

ヴァル、スコル、エアリー、ピースは 茂みに隠れてずっと待っていた…

ザッ… ザッ… ザッ… ザッ…

ヴァル

……………!

ヴァル

来た……!

ピース

ヴァルとピースは茂みから飛び出す

 

ラース

…ただいま。

ヴァル

…おかえりなさい…みなさん…大丈夫なのですか…?

ラース

あぁ、気絶してるだけだ。
生きている…

ヴァル

よかった…

パーカ

ジェミさんから、脱出したって聞きました。スコルさん…大丈夫ですか…?

ヴァル

…大丈夫だ…あいつに足を取られたが…………

そう言ってヴァルは目線を 森の方へ向ける

ヴァル

!?

ヴァル

あいつ!!どこ行った!?さっきまで木に括り付けていたのに!

ラース

…あいつとは、
リボンをつけた研究員か…

ヴァル

はい…

ラース

…研究所の別荘に逃げたのかもな…

レオナルド

別荘…?

ラース

あぁ、この島以外にも研究所を設けている。ここよりは狭いがな…

そう言ってラースは研究所を見上げる

パーカ

パーカ

また…戻ってきますか…?

ラース

さぁな…

ジェミ

…ラース、もう帰ろう…?

ラース

そうだな、ぼちぼち帰るか。今出発すれば夜までには帰れる。

ラースは歩き始める

ラースに続き、みんな歩き始める

…この戦いは 意味があったのだろうか

意味なんて今更考えてもしょうがない みんな生きて帰って来れただけで 俺はよかったと思う

俺は、みんなが歩いていく 後ろをついていった…

 

 

はーい、ご飯だよ〜あーん…

ハップ

やめろ…自分で食える…

ご飯が乗ったスプーンを ハップに近づけるが、振り払われる

 

ふ〜ん…

 

…あ、帰ってきたっぽい。

ガチャ…

 

みんなおかえり〜

パーカ

あぁっ!
…あの時は助けてくださりありがとうございます!

すると、俺の後ろでいた ラースがとてつもなく動揺し始める

ラース

!?!?

ラース

お前………!?

 

すまない、ラース。
勝手に上がってしまって。

ラース

ラース

それは構わないが…
お前…生きてたんだな…

 

クローンの適性が奇跡的に合ってね。

ラース

まさかお前が…

 

ふふ…まぁ入りなよ。
ご飯できてるよ。

みんな中に入る

ラース

!?

ラース

おい!人型オオカミを家の中に入れているのか!?

リビングにいるハップを見て またラースが動揺する…

 

大丈夫大丈夫。抑制剤打ってあるから弱って襲ってこないよ。

ラース

…そうか……

レオナルドがリーブを担いだまま、 ジェミとリコ、 目覚めたばっかのアクーリとリアスを 2階に誘導する

ラース

…パーカ、ヴァル、ピース。
エアリーとスコルの手術をする。
手伝ってくれ。

ヴァル

はい。

パーカ

分かりました。

ピース

 

 

パーカ君…?手術は私が手伝うよ。
ハップ君の相手してて。

パーカ

え!?

 

いいからいいから…

パーカ

わ…分かりました……

俺はハップがいる、リビングへ入る…

 

パーカ

ハップ

ハップ

何を緊張している。

パーカ

い!いや!!緊張だなんて…

パーカ

ハップ

ハップ

…オレはあいつのクローンだが、あいつの過去の記憶が残っていない。
だが…何故か心の中にずっとあるものがある。

パーカ

…それは………?

ハップ

…希望。

パーカ

き、希望……?

ハップ

この世界の平和を願う…希望だ。
…過去に何かあったのだろう。オレの中に残っているこの心は、強い意志でできている。

パーカ

パーカ

その心があったからこそ…クローンの適性が合ったのかもしれないな…

ハップ

ハップ

そうかもな。

 

9日目 朝

パーカ

回想

 

…もしも、本来あなたが住む世界に戻りたいのであれば…
あなたがこの世界に来た時にいた場所に来てください。

 

そうすれば、私が元の世界へ戻る道を創りますので…

湖の側で、1人佇む…

パーカ

(…皆さんと別れるのは寂しくてたまらない…)

パーカ

(けど、俺のいるべき場所はここじゃない。幻覚を克服して、高校に通うこと…それが今の俺のやるべきこと)

パーカ

(…ここで暮らしたことは、決して無駄じゃなかった。たとえ研究は止められなかったとしても、俺自身の心の成長を感じることができたから…)

 

足音が聞こえてくる…

ラース

…ここにいたのかパーカ。

パーカ

ラースさん…

パーカ

俺が最初にこの世界に来た、この湖に来ると帰れると言われたので…

ラース

…そうか…寂しくなるな。

パーカ

…はい…とても……

ラースは俺のそばまで歩み寄る

ラース

…今までよく頑張ったなパーカ。向こうの世界でも頑張れよ。

パーカ

………

パーカ

…ラースさん……!

…涙がどんどん溢れてくる

何を頑張ったのか分からない… でも…この涙は単純に…

別れが辛いから… 流した涙なのだろう…

パーカ

今まで…ありがとうございました……!俺…頑張りますっ……!ラースさんのこと……忘れません……!

ラース

ラース

…俺こそ忘れない。

ラース

…ありがとうな……

…湖が光出す……

ラース

…元気でな、パーカ…
いや、ヒュース…

パーカ

はい…先生もお元気で………

俺は光に包まれ… ラースの姿も 光で見えなくなっていった…

【main】 Z.island EP1

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