作者
作者
腐嬢様の世界のイタリアには 彼氏が居るため、
「別の世界軸」 ということに しておいてください…
作者
作者
大聖堂の真ん中で 静かに佇むバチカン。
その佇まいをイタリアが 拝謁したのは、 とあるローマの昼下がり。
陽光がステンドグラスを透かして、 床に色とりどりの光を落としている。
バチカンは聖職者。 どんな信徒にも慈悲深く祈り、 柔らかな表情をいつも崩さない。
ただひとり、 ちがった顔色を 見せる相手―――
バチカン市国
イタリア
バチカン市国
バチカン市国
イタリア
ビー玉みたいな声で笑って、 イタリアに前へ出るよう促す。
バチカンはいつも… 淑やかで、上品で、 か細くて、儚い。
それだけに 崇めたくなる。
バチカン市国
バチカン市国
ぎくり。
そわそわ後ろで 動かしていた手元が硬直する。
イタリア
イタリア
…ここまで来たら 引き下がれない。 言うべきことを言おう!
イタリア
イタリア
ざわざわ…ざわざわ
周りの巡礼者や観光客の 視線が集まる。
差し出した花束は傾き、 白ゆりがプルプルと震える。
イタリアがぎゅっと 目をつむっていると。
バチカン市国
その黄色と白に 似合わぬ色で 頬を染めていた。
バチカン市国
バチカン市国
その様子を見てイタリアは、 深く深く安堵した。
夕暮れのサン・ピエトロ広場。
大理石の床に、 教会の影が長く伸びている。
イタリア
バチカン市国
バチカン市国
イタリア
「好き」
たった二文字に身体が反応し、 バチカンから目を逸らす。
バチカン市国
バチカン市国
イタリア
―――ぎゅっ
白くて清らかな手を 強い意思で包む。
イタリア
バチカン市国
バチカン市国
イタリア
イタリア
バチカン市国
バチカンは見開いていた目を ゆっくりと伏せて行き…
バチカン市国
再び開いたときには、 イオの目を覗き込むように 下から見つめた。
バチカン市国
そうして、 祈るように慈しむように 手を握り返して、
バチカン市国
聞きたかった言葉を やっぱりビー玉みたいな 透き通った声でつたえた。
ゴーン…
遠くで鐘が 鳴り響いた気がした。
ゴーン…
イタリア
バチカン市国
時を知らせる 二度目の鐘が鳴った。
名残惜しいけど…帰らなきゃ。
イタリア
イタリア
イタリア
バチカン市国
バチカン市国
バチカン市国
イタリア
ふわ……っ
イタリア
バチカン市国
バチカンのミトラは ヴェールのようになびく。
儀式のときにつける帽子…ミトラ。 もう終わったのにつけてるなんて、 バチカンらしくなく隙だらけ。
プロポーズされたことが 頭から離れずに、 うっかり外し忘れたとかだったら、 いいのにな。
イタリア
イタリア
バチカン市国
バチカン市国
ゴーン…
三度目の鐘が 鳴り響いた。
教会の鐘には意味があると言う。
過去、今、未来の三度。 三度鳴らして、結ばれる。
鐘の余韻は今も 広場に涼しげに、じんわりと 残っていた。
コメント
7件
行動全てが尊すぎるッ!?お幸せになってください!あと結婚式呼んでください
バチカンくんが可愛すぎて可愛い(?)純愛すぎて尊い(◜¬◝ )
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!好きすぎて変な声が出てしまいました。、🇻🇦さん本当に純粋な方ですね。🇮🇹さんの言動ひとつひとつに驚き、笑う。🇻🇦さんの新しい一面が知れた気がします。ありがとうございました🥹🙏🏻💖