一覧ページ

お節介アゲハと弱虫ヒナタ

第17話 - 可愛くなりたい

240

2022年10月04日

#ドラマ

#青春恋愛

#高校生

#一次創作

#第3回テノコン

×××

数週間後

日向奏星

あっ・・・

日向奏星

ちょっ・・・

日向奏星

やっ・・・

日向奏星

んっ・・・

姫川美咲

はい！はい！

姫川美咲

動かないの！

姫川美咲

動いたら
入れらんないでしょ！

日向奏星

だ、だって・・・

姫川美咲

だってじゃないの！！

姫川美咲

ほら！目を閉じないの！

日向奏星

やっぱり・・怖いっ！

日向奏星

やっぱ無理！！！

姫川美咲

だぁーもう！

姫川美咲

いくじなし！

姫川美咲

弱虫！！

日向奏星

だって・・・

姫川美咲

奏星が言ったんだよ？

姫川美咲

可愛くなりたいって！

日向奏星

そうだけど・・・

とある日の昼休み

日向奏星

ねぇ・・美咲？

姫川美咲

なに？どうしたの？

姫川美咲

なんか思いつめた
顔してるけど

日向奏星

どうしたら
可愛くなれるかな？

姫川美咲

はぁ？どうしたの？

日向奏星

いや・・なんか

日向奏星

可愛いなりたいなぁ

日向奏星

って

姫川美咲

うー・・・ん

姫川美咲

奏星は今のままでも
充分可愛いと思うけど

姫川美咲

でも流れ的に
そういう話じゃ
なさそうだよね

日向奏星

なんていうかなぁ

日向奏星

垢抜けたいなぁ

日向奏星

みたいな？

姫川美咲

垢抜けねぇ〜・・・

姫川美咲

でもなんで急に？

日向奏星

何と言うか・・その

日向奏星

凛くんの隣に居ても
恥ずかしくないような
彼女になりないなぁって

姫川美咲

うー・・・ん

姫川美咲

そうだなぁ・・・

美咲は少し考えて──

姫川美咲

よしっ！

姫川美咲

なら私が協力したげる！

日向奏星

え？本当に？

姫川美咲

奏星の為だからね！

姫川美咲

なぁに！大船に乗った
つもりでいなさいって！

日向奏星

ありがとう・・美咲

日向奏星

それでコンタクト？

姫川美咲

それが一番
手っ取り早いじゃん！

姫川美咲

だからハイ！
動かないで！

日向奏星

だって目に
入れるんだよ？

日向奏星

目に入れたら
血が出ちゃうじゃん！

日向奏星

危ないって！

姫川美咲

私だって
コンタクトなんだよ！

姫川美咲

ホラ！

美咲は自らの目に入れてあるコンタクトレンズを指先で取る

日向奏星

ひぃ！！！

日向奏星

見てるだけで痛い

姫川美咲

もぅ！これくらいで
怖がってどうすんの！

日向奏星

目に入れるとか
絶対に嫌だ！

日向奏星

目にちょっと砂が
入っただけでも
物凄く痛いのに！

日向奏星

怪我しちゃう！危ない！

日向奏星

失明して目が
見えなくなっちゃうよ！

姫川美咲

あ〜もぅ！

姫川美咲

屁理屈ばっか言って！

姫川美咲

私が来てからずっと
この調子じゃん！奏星！

日向奏星

だって怖いんだもん

姫川美咲

はぁ〜・・・

日向奏星

もうメガネのまま
可愛くなりたい

姫川美咲

ダメ！

日向奏星

だってメガネの方が
楽なんだもん！

姫川美咲

楽して可愛くなる
方法なんかないよ？奏星！

日向奏星

そう言われても・・

姫川美咲

だって修学旅行までに
可愛くなりたいんでしょ？

姫川美咲

もう３週間もないよ？
修学旅行まで！

日向奏星

だって・・・

ガチャ

日向志津香

ケーキ持って来たわよ

日向奏星

あ、ママ・・・

姫川美咲

ママさん！
ありがとうございます

日向志津香

なんか賑やかね

姫川美咲

ちょっとママさん
聞いてくださいよ！

日向志津香

どうしたの？

姫川美咲

奏星ったら可愛く
なりたいって言うのに

姫川美咲

メガネからコンタクトに
するのが怖いって
言うんですよー！

日向奏星

だって怖いんだから
仕方ないじゃん！

日向志津香

（ふー・・ん）

日向志津香

まぁ、仕方ないんじゃない？

姫川美咲

え？

日向志津香

奏星の可愛く
なりたいって気持ちは

日向志津香

所詮その程度
だったって事よ

日向奏星

むっ！

姫川美咲

（あー！そういう事か）

日向志津香

（そういう事！）

美咲と志津香はアイコンタクトをとる

姫川美咲

それもそうですよねー

姫川美咲

結局その程度
なんですよね！

日向奏星

そ、そんな事ないもん

日向志津香

だって怖いんでしょ？

日向奏星

そ、それは・・・

日向志津香

コンタクトなんかに
怖がってちゃ

日向志津香

綺麗に！なんて
夢のまた夢ね

日向奏星

ママだって
メガネじゃん！

日向志津香

私はもうおばさんだから
いいのよ！

日向志津香

でも奏星はまだまだ
これからじゃない？

日向奏星

・・・・・

日向志津香

今勇気を出せば

日向志津香

未来がより良く
明るくなると思うけどなぁ

日向奏星

・・・・・

日向奏星

私・・・

日向奏星

コンタクトにする！

姫川美咲

（ママさん！ナイス！）

美咲は志津香にグッドサインを送る

日向志津香

（まぁざっと
こんなもんよ！）

志津香はドヤ顔でほくそ笑む

姫川美咲

どう？

日向奏星

何だか・・まだ
違和感あるなぁ

姫川美咲

ホラ！鏡！

姫川美咲

見てみなよ！

日向奏星

う、うん・・・

奏星は手渡された鏡で自分の顔を確認する

姫川美咲

ね？ね？

姫川美咲

可愛いでしょ？

日向奏星

自分ではあんま
分かんないなぁ

姫川美咲

めっちゃ可愛いよ奏星！

日向奏星

そ、そうかなぁ？

姫川美咲

元々奏星は目が
クリッとしてて
可愛いんだよ！

姫川美咲

それをメガネの
フレームで
隠しちゃうなんて

姫川美咲

勿体無いって！

日向奏星

う、うん・・・

姫川美咲

可愛いですよね？
ママさん！

日向志津香

うん！とっても
可愛いわよ！

日向奏星

えへへ

日向奏星

そ、そうかなぁ？

姫川美咲

《これなら揚羽くんも
さらに奏星を好きになる事
間違いなしだね！》

日向奏星

《コラ！ママに
聞こえちゃうでしょ？》

姫川美咲

《え？まさか！まだ
付き合ってる事
言ってないの？》

日向奏星

《タイミングがなくて》

日向志津香

タイミングってなんの話？

日向奏星

あ、いや何でもない

日向志津香

ふー・・・ん

日向奏星

（もう・・美咲ったら）

日向奏星

（でも、凛くん・・・）

日向奏星

（私の事・・・）

日向奏星

（さらに好きに
なってくれるかな？）

日向志津香

なんだか嬉しそうね？

日向奏星

そ、そうかな？
そんな事無いと思うよ？

日向志津香

ふー・・・ん

日向奏星

・・・・・

日向志津香

まぁ、あまり
詮索はしないわ

日向志津香

美咲ちゃん？
ゆっくりしてってね

姫川美咲

ありがとうございます

日向志津香

じゃあ邪魔者は
消えますかね

日向志津香

失礼しまーす

日向奏星

（絶対気づいてるな！）

日向奏星

（ママのいじわる！）

翌日

揚羽凛太郎

おぉ！ついにギプス
取れたんだな！

和久井龍也

ああ！もう
バッチリだぜ！

龍也の骨折は無事に完治して昨日ギプスが取れたばかりだった

揚羽凛太郎

修学旅行前に
取れてよかったなぁ！

和久井龍也

ああ！それが一番
心配だったんだけどな

和久井龍也

間に合ってよかったよ

揚羽凛太郎

長野でスキーだからな！

和久井龍也

くぅー！楽しみ！

揚羽凛太郎

昔からスキーだけは
うまいって
言ってたもんな！

揚羽凛太郎

スキーだけは！

和久井龍也

だけ！を強調
してんじゃねーよ！

和久井龍也

だけ！を！

揚羽凛太郎

そんな怒んなよ！

揚羽凛太郎

本当の事だろ！

和久井龍也

へっ！お節介だけの奴に
言われたくねーな

揚羽凛太郎

うるせーよ！

日向奏星

うぅ・・・

日向奏星

緊張する・・・

姫川美咲

何緊張してんの！

日向奏星

だって・・・

姫川美咲

自信持ちなってば！

姫川美咲

奏星は
可愛いんだから！ね？

日向奏星

う、うん・・・

奏星は深呼吸をする

日向奏星

よしっ！

ガラガラ

姫川美咲

おっはよ〜♫

揚羽凛太郎

おう！姫川！おはよ！

和久井龍也

おはよう！

和久井龍也

てか日向は？

和久井龍也

一緒じゃねーの？

姫川美咲

あれ？奏星？

奏星は未だに教室に入らずドアの向こうに隠れている

日向奏星

・・・・・

姫川美咲

ちょ！奏星！
何やってんのよ！

日向奏星

いやぁ・・その

姫川美咲

ホラ！来なさいよ！

美咲は奏星の腕を引っ張り無理矢理教室に入れる

日向奏星

あっ！待って！

日向奏星

まだ心の準備が──

揚羽凛太郎

おはよ！かな──

揚羽凛太郎

なっ！！！！！！！

日向奏星

お、おはよ・・

日向奏星

り、凛くん・・・

揚羽凛太郎

ちょ、奏星・・・

揚羽凛太郎

その、メ、メガネは？

揚羽凛太郎

ど、どうしたんだよ！

日向奏星

思い切ってコンタクトに
してみたんだけど・・・

日向奏星

ど、どうかな？

揚羽凛太郎

そ、その・・・

揚羽凛太郎

なんというか・・・

揚羽凛太郎

すげー可愛いよ・・・

日向奏星

ホント？

揚羽凛太郎

うん！見違えたよ！

揚羽凛太郎

コンタクトにするだけで

揚羽凛太郎

こんなに変わるんだ！

日向奏星

えへへ・・よかった

揚羽凛太郎

（やべーよ！めっちゃ
可愛いじゃんかよ！）

姫川美咲

ね？言ったでしょ？

日向奏星

うん・・・

日向奏星

ありがとう・・美咲

和久井龍也

いや〜可愛くなったなぁ

姫川美咲

あ？

和久井龍也

あ、いや、その・・・

姫川美咲

私と奏星・・・

姫川美咲

どっちが可愛い？

和久井龍也

どっちがって・・・
そりゃお前・・・

和久井龍也

美咲だろ・・・

揚羽凛太郎

ぷっ

和久井龍也

何笑ってんだ！コラ！

昼休み

揚羽凛太郎

はぁ〜やっと
昼休みだ

揚羽凛太郎

腹減った〜

和久井龍也

今日もカレーか？

揚羽凛太郎

毎回イジってくんな！

姫川美咲

ホラ！奏星！

日向奏星

え？

姫川美咲

え？じゃなくて

姫川美咲

揚羽くんよ！

姫川美咲

学食に行っちゃうよ？

日向奏星

あっ・・

姫川美咲

早く″アレ″渡さなきゃ！

日向奏星

う、うん・・・

姫川美咲

ホラ！早く！早く！

日向奏星

あっ！凛くん！
ちょっと待って！

揚羽凛太郎

ん？どうした？

日向奏星

あの・・その

姫川美咲

（頑張れ！奏星！）

日向奏星

お・・・

日向奏星

お弁当・・

揚羽凛太郎

弁当？

日向奏星

その・・・

日向奏星

お弁当作って来たの！

揚羽凛太郎

え？まじ？俺に？

日向奏星

う、うん・・・

揚羽凛太郎

まじか！ありがとう！

日向奏星

これ・・・

奏星は凛太郎に恥ずかしがりながら用意していた弁当を手渡す

揚羽凛太郎

サンキュー！

揚羽凛太郎

開けていい？

日向奏星

も、もちろん

揚羽凛太郎

どれどれ・・・

凛太郎はウキウキ気分で弁当の風呂敷包みを開ける

揚羽凛太郎

あ・・これ・・

日向奏星

ブリの照り焼き
作ってみたんだ

日向奏星

ごめんね・・・
鶏じゃなくって

揚羽凛太郎

そんな事言う
訳ねーじゃん！

揚羽凛太郎

すげー嬉しいよ！

揚羽凛太郎

ありがとう！奏星！

日向奏星

喜んでくれて
よかった・・・

和久井龍也

じゃあリン！今日は
日向とふたりで飯食えよ！

揚羽凛太郎

ああ！そうするよ！

和久井龍也

俺は美咲と食うからさ！

和久井龍也

行こうぜ！美咲！

姫川美咲

えー！ここでみんなと
一緒に食べたいんだけど

和久井龍也

《ばか！二人きりに
してやれって！な？》

姫川美咲

《あっ！それもそっか》

日向奏星

あっ別に気にしな──

姫川美咲

いいの！いいの！

和久井龍也

じゃあ俺たち行くわ！

揚羽凛太郎

あ、悪いな！
気を遣わせて！

和久井龍也

気にすんな！

和久井龍也

じゃあ行くわ！

和久井龍也

《二人の時間を楽しめ！》

揚羽凛太郎

《サンキューな！》

揚羽凛太郎

お！！！！！

揚羽凛太郎

この照り焼き
すげー美味い！

日向奏星

ホント？

揚羽凛太郎

うん！美味い！

揚羽凛太郎

こりゃ好物が鶏から
ブリになりそうだな

日向奏星

もう・・大袈裟だって

揚羽凛太郎

いや、それくらい
美味いって話！

揚羽凛太郎

皮もパリパリだし！

揚羽凛太郎

こんな美味い弁当
食えて幸せだわ〜♫

日向奏星

喜んでもらえて
良かった・・・

揚羽凛太郎

てか何でいきなり
コンタクト？

日向奏星

いや、それは・・・

揚羽凛太郎

なんか理由あんのか？

日向奏星

それは・・・

揚羽凛太郎

それは？

日向奏星

秘密！

揚羽凛太郎

なんだよ！ソレ！
気になんだろ！

日向奏星

秘密ったら秘密！

揚羽凛太郎

ちぇ！いーじゃん
教えてくれても！

日向奏星

ダーメ！

揚羽凛太郎

わかったよ・・・

揚羽凛太郎

ケチだなー

日向奏星

ふふふ

日向奏星

そういえば
もうすぐ
修学旅行だね！

揚羽凛太郎

ああ！もうすくだな

日向奏星

・・・・・

揚羽凛太郎

どうした？

揚羽凛太郎

楽しみじゃねーの？

日向奏星

楽しみなのは
楽しみなんだけど

日向奏星

私・・スキー苦手だから

揚羽凛太郎

あーね！

揚羽凛太郎

ソレ！俺もだよ！

日向奏星

あ、そうなの？

揚羽凛太郎

昔、親に連れられて

揚羽凛太郎

スキースクール体験を
させられた事があってさ

揚羽凛太郎

その時に全然
滑れなくって・・・

揚羽凛太郎

アレ以来やってねーから

揚羽凛太郎

多分今でも
滑れないと思う

日向奏星

私は家族旅行で
新潟の苗場スキー場に
行った事があったんだけど

日向奏星

その時に全然ダメだったの

揚羽凛太郎

なんか・・似てるな

揚羽凛太郎

俺たち・・・

日向奏星

あはは！そうだね

日向奏星

あ、和久井くんは？

日向奏星

スキーは上手いの？

揚羽凛太郎

あいつはすげー
上手らしいよ

日向奏星

あ！そうなんだ！

揚羽凛太郎

龍也の母さんの
実家が軽井沢でさ

揚羽凛太郎

冬、帰省するたびに
スキーやりまくってて

揚羽凛太郎

気がついたら
上手くなってたんだってさ

揚羽凛太郎

まぁ、上手いのは
スキーだけだけどな

日向奏星

それって嫉妬？

揚羽凛太郎

うぐ・・・

揚羽凛太郎

なんか綾星ちゃんも
そうだったけど

揚羽凛太郎

兄弟揃って、たまに
辛辣な事いうよな

日向奏星

あ、ごめん・・
そんなつもりじゃ──

揚羽凛太郎

分かってる！分かってる！

揚羽凛太郎

まぁ、実際に
嫉妬してるしな

揚羽凛太郎

それに、修学旅行の日程に
一日スキーな日があるじゃん

日向奏星

そ、そうだね

揚羽凛太郎

そのことを今から
考えると

揚羽凛太郎

なんか憂鬱になるよ

日向奏星

確かに・・・

揚羽凛太郎

あっ！そういえば
綾星ちゃんで思い出したけど

揚羽凛太郎

綾星ちゃん元気してる？

日向奏星

いつも凛くんに
会いたいって言ってる

揚羽凛太郎

え？そうなの？

揚羽凛太郎

ならたまには
行ってみようかな？

日向奏星

あ、じゃあ今日
遊びに来る？

揚羽凛太郎

あ、そうしようかな？

揚羽凛太郎

行っても大丈夫？

日向奏星

う、うん・・・

日向奏星

綾星も喜ぶよ

日向奏星

あと・・・

揚羽凛太郎

あと？

日向奏星

凛くんとの事も
ママとパパに話したいし

揚羽凛太郎

付き合ってるって？

日向奏星

うん・・・

奏星は恥ずかしそうに手をモゾモゾしている

揚羽凛太郎

お父さんに
なんか言われないかな？

日向奏星

大丈夫だよ！

日向奏星

多分・・・

揚羽凛太郎

多分か・・・

日向奏星

でも、凛くんは
真剣に付き合って
くれてるし

日向奏星

パパも分かって
くれると思う

揚羽凛太郎

そうだといいけど

日向奏星

とは言ってもママはもう
勘づいてるみたいだけど

揚羽凛太郎

なんかそういう事に
すぐ気づきそうだもんな

揚羽凛太郎

奏星のお母さんって

日向奏星

変に鋭いんだよね

揚羽凛太郎

（まぁ、それは奏星にも
言えると思うけど）

日向奏星

なんか言いたそうだね？

揚羽凛太郎

ホラ！鋭いじゃん！

日向奏星

やっぱ何か
考えてたでしょ！

揚羽凛太郎

奏星も奏星で
鋭いトコあるよって
言いたかったんだよ

日向奏星

そうかなぁ？

揚羽凛太郎

鈍感なのか鋭いのか
イマイチ分かんないなぁ

日向奏星

今バカにした？

揚羽凛太郎

いや、してない！してない！

放課後

揚羽凛太郎

はぁ〜終わった

和久井龍也

今日はこの後
日向んチ行くんだったな？

揚羽凛太郎

ま、まぁな

和久井龍也

なんだよ！
なんか嫌そうだな？

揚羽凛太郎

嫌って訳じゃねーんだけど

揚羽凛太郎

一応、奏星の親に
付き合ってるって
話をしに行く訳だからさ

揚羽凛太郎

変に緊張するっつーか

和久井龍也

肝っ玉が小さいな

和久井龍也

堂々としてろよ

揚羽凛太郎

お前は姫川の親に
会った事あんのか？

和久井龍也

いや、まだねーけど

和久井龍也

けど今度の日曜日に
一応行く予定だよ

和久井龍也

その日は美咲の
両親がふたりとも
居るらしいからさ

揚羽凛太郎

姫川って兄弟とかいんの？

和久井龍也

いや、一人っ子だってよ

揚羽凛太郎

なら姫川は手塩にかけて
大事に大事に育てられた
一人娘って訳だな！

和久井龍也

変にプレッシャー
かけてんじゃねーよ！

揚羽凛太郎

いや、堂々としてろよ！

和久井龍也

う・・・

揚羽凛太郎

まぁ、互いに
不安だよな

和久井龍也

ま、まぁな・・・

揚羽凛太郎

まぁ、俺は一足先に
関門突破してくるわ！

和久井龍也

おぅ！頑張れよ！

日向奏星

凛くん！

日向奏星

もう帰れる？

揚羽凛太郎

あ、ああ！大丈夫！

日向奏星

じゃあ一緒に
帰ろっか！

揚羽凛太郎

お、おう・・・

日向奏星

まだ緊張してるの？

日向奏星

大丈夫だってば！

揚羽凛太郎

だといいんだけどな

和久井龍也

関門突破すんだろ！
頑張れ！頑張れ！

揚羽凛太郎

まぁ、頑張るわ！

揚羽凛太郎

グビグビグビ

凛太郎は自販機で買ったお茶を勢いよくがぶ飲みする

日向奏星

ちょっと！
飲み過ぎだよ！

日向奏星

お腹壊しちゃうよ

揚羽凛太郎

いや、緊張で
喉が渇いて・・・

日向奏星

どんだけ緊張してんの！

揚羽凛太郎

しょうがねーだろ！

揚羽凛太郎

奏星の家に来るの
久しぶりだし

揚羽凛太郎

しかも今日は
付き合ってるって
報告の為に来てんだから！

日向奏星

リラックス！リラックス！

揚羽凛太郎

お、おう・・・

凛太郎は震えながらも意を決して奏星の家に入る

ガチャ

お節介アゲハと弱虫ヒナタ

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

240

4件

おぉ、コンタクトしたらめっちゃ可愛くなった！

×××

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

お節介アゲハと弱虫ヒナタ

第17話 - 可愛くなりたい

作者の他の作品すべて見る

#ドラマの新着小説
一覧

関連するタグ

お節介アゲハと弱虫ヒナタ

第17話 - 可愛くなりたい

作者の他の作品すべて見る

#ドラマの新着小説一覧

関連するタグ

#ドラマの新着小説
一覧