コメント
6件
初コメ失礼致します。 いつも見ていて楽しくて、面白い作品をありがとうございます! 前に出てきた怪異さん達の物語、すごくその怪異さんのことをしれた気がします! 応援しています!これからも頑張ってください!!
こうやって、本人の視点で怪異の過去について語ってくれるの、いちファンとしてありがたすぎる😭😭💞💖
すごく感動しました!✨️みのりちゃんと遥ちゃんの出会いから再会までを知ることができて嬉しいです
※みのり×遥 左右非固定
怪異エピソード〈桐谷遥〉 私と可愛い吸血鬼 〜START〜
高校に入学してから、なんとなく普通に上手く生活出来てた。
勉強に励み、バスケ部に入って部活にも励み、一緒にいて楽しいと思える友人も出来た。
楽しくて、割と充実した日々を送っていた。
友達
友達
遥
ある昼休み、仲が良かった友人が、たまたまみんな用事でいなくなった。
遥
遥
図書室
遥
遥
昼休みの図書室はがらんとしていて、 とても静かだった。
遥
それは、図書室をあちこち探検している時だった。
遥
遥
日の光が差さない、本棚の影になった暗い場所にある椅子に、女の子が座っていた。
私は直感で、なんとなくその子が人間ではないことを感じ取った。
遥
遥
遥
みのり
遥
みのり
遥
みのり
遥
みのり
遥
みのり
遥
みのり
それから、昼休みはほとんど毎日図書室に来るようになった。
遥
みのり
広い図書室の端の一角。誰も来ない、私たち二人だけの空間。
遥
みのり
遥
みのり
遥
遥
みのり
みのり
遥
みのり
みのり
遥
みのり
遥
みのり
みのり
遥
みのり
遥
みのり
遥
みのり
みのり
遥
みのり
みのり
遥
みのり
みのり
遥
みのり
遥
みのり
みのり
みのり
遥
遥
みのり
遥
みのり
遥
みのり
遥
みのり
みのり
遥
みのり
みのり
遥
みのり
遥
みのり
遥
みのり
みのり
遥
みのり
遥
みのり
遥
遥
みのり
遥
吸血鬼であると明かしたみのりは、私から離れていってしまうと思った。
だから私は、みのりを私に繋ぎ止めるために、私の血を吸わせた。
みのり
遥
みのりが欲しがる度、私は拒むことなく血を吸わせた。
みのり
遥
みのり
遥
みのり
遥
みのり
遥
みのり
遥
そんな日々が、大体1年くらい続いた。
遥
ある日、いつもの場所にみのりがいなかった。
遥
遥
遥
図書準備室
遥
必死で準備室をあちこち探した。
遥
準備室の端っこの、絶対に日が差して来ないようなところで、みのりが横たわっていた。
遥
みのりはボロボロの布切れのようなものを掛けて、心地よさそうに目を閉じていた。
遥
遥
遥
遥
それから、みのりが目覚めることはなかった。
私は気を紛らわすように部活に熱中し、高校最後の大会で全国大会に出場が決まった。
そのために、必死に練習した帰り道…
キキーーーッ
ドンッ
飲酒運転、信号無視をしたトラックに撥ねられた。
遥
気が付いた時、私は何故か体育館にいた。
遥
遥
でも、自分の体を見てすぐにそんな考えは消え去った。
遥
遥
遥
遥
遥
そうして怪異となってしまった私は、毎晩体育館で練習するようになった。
遥
私は体育館から出ることは出来なかった。
遥
遥
遥
遥
怪異になった私に残された記憶は、事故とバスケだけだった。
家族の顔も名前も、他の記憶はモヤがかかったようにぼやけているだけ。
それでも、誰かに会いたいという気持ちだけは、ずっと心にあった。
遥
みのり
みのり
そうやってはしゃぐ少女に、私は見覚えがあった。
その時、かかっていたモヤが一気に消え去った。
遥
みのり
遥
みのり
覚えてるよ、みのり。
ずっと会いたかった。
ごめんね。今まで思い出せなかったけど、ちゃんとずっと覚えてたんだよ。
また会えて嬉しい。これからも、私と一緒に…
遥
遥
怪異になった私は、みのりにもう血をあげられない。
遥
遥
遥
遥
遥
みのり
遥
みのり
本当に、ごめんね。みのり。
みのり
遥
ごめんね。もう、血はあげられない。
だから…本当に悲しいけど、苦しいけど…私のことは忘れて、また新しい人を探して。
遥
だけど、最後に思い出をちょうだい。
私のわがままだけど、最後にみのりと、思い出を作ってからお別れしたい。
終わっちゃった。
結果は負けだけど、最後にみのりと思い出が作れて、本当に良かった。
もう悔いはないよ。
寂しくないって言ったら、ウソになるけど…
それでも、もういつでも、お別れの準備は出来てるよ。
だからみのり。私に囚われず、どうか自由に、幸せに生きて。
みのり
遥
みのり
なんで?
もう、私はみのりに血をあげられないんだよ?
私は、みのりに何もしてあげられないんだよ?
なのに、なんでそんな事言ってくれるの?
みのり
遥
みのりも…そんな風に思ってたの?
血なんか無くても…私と一緒にいたいって、そうやって思ってくれてたの?
遥
遥
遥
みのり
ごめんね、みのり。
今までずっと、みのりのことを信じてあげられなくて、本当にごめんね。
私はずっと、みのりは私が血をあげるから、一緒にいてくれるんだと思ってた。
逆に、それがなくなったら、もう…一緒にはいられないんだと思ってた。
そんな事無くてもみのりが同じ気持ちだなんて、信じられなかった。
ごめんね、みのり。
本当に、ありがとう。
遥
みのり
変わらない笑顔に、迷いのない答え。
遥
遥
これからも、ずっと…
遥
怪異エピソード〈桐谷遥〉 私と可愛い吸血鬼 〜END〜