/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
ユウ
なあ、前に話したっけ、美咲のこと…
シン
ああ、彼女だよな
シン
様子がおかしいって？
ユウ
そうなんだよ。最近は会えないことが多いし…。浮気かな…って…
シン
忙しいんじゃないのか？
ユウ
いや。この前、見たんだよ。美咲が知らない男と歩いてるのを。
シン
父親とか、兄弟とか
ユウ
いいや、美咲に兄弟はいないって…。父親にしては若かったし
シン
何歳くらいだった？
ユウ
わからない。後ろ姿だったから、顔は見てないんだ…。服装からして若いかなって
シン
そうか。その男に特徴は無かったのか？
ユウ
特徴？とくになかったな。
ユウ
なんで？
シン
いや、ほんとに浮気だったら相手を特定しようとするだろ普通
ユウ
そうかな？俺は、ただ美咲が俺のそばにいてくれさえすれば…
シン
そうか。そういうものか
ユウ
まあそれはいいとして、もっとやばいのがさ…、美咲がストーカーにつけられてるかもしれないんだ
シン
なんだって？
ユウ
最近視線を感じるらしくて…。帰り道、いつもすぐ後ろから男の足音が聞こえたりとか…。そいつ道変えてもついてくるらしい
シン
それは怖いな
シン
浮気相手の男とは別人なのか？
ユウ
いや、俺は同じだと思ってる
シン
見たのか？
ユウ
見てないよ。美咲も、怖くて振り返れないから見てないって。
シン
じゃあなんで
ユウ
だってそういうのドラマとかでよくあるじゃん。浮気相手が、自分のものにならないならいっそ殺してしまえって
シン
そんな物騒な話やめろよ。ストーカーが人殺しとは限らないだろ
ユウ
そうだけど…心配なんだよ
シン
まあ…そうだな
ユウ
あるいは、俺が殺されるかも。お前さえいなければ、俺が美咲と結ばれるのにー！みたいな
シン
だからやめろって
ユウ
ごめん
シン
警察には連絡したか？
ユウ
まだ
シン
早くしたほうがいいんじゃないか
ユウ
そうだよな。そうするよ…
翌日
ユウ
なあ、
ユウ
たすけて
ユウ
どうしよう
シン
どうした？
ユウ
美咲が、
シン
落ち着け。何があったんだ
ユウ
美咲が殺されたんだ…
シン
うそだろ
ユウ
嘘じゃない。帰り道が心配だから電話したら、繋がらなくて…おかしいと思って美咲の家に行ったんだ
ユウ
そしたら…玄関が開いてて、美咲が倒れてて、血まみれで
シン
警察には連絡したか？
ユウ
したよ。今調べてもらってる
シン
お前は今どこにいるんだ？
ユウ
家
シン
誰の？美咲の？
ユウ
俺の家
シン
今1人か？
ユウ
そうだけど…
シン
俺もそっちに行く
シン
犯人が前に言ってたストーカーだったら、お前のことも殺しに来るかもしれないだろ
ユウ
たしかに。それは1人だと危ないな。来てくれるとうれしい…
シン
待ってろ。すぐいく
数分後
シン
おーい、着いたぞ。玄関開けてくれ
ユウ
なあ…、なんかおかしくないか
シン
なにが
ユウ
なんでお前、昨日美咲が彼女だって知ってたんだよ
シン
だって前に言ってたろ
ユウ
言ったよ。彼女の様子がおかしいって。でも美咲って名前は出してない
シン
いやそりゃ普通、女の子の名前が出てきたら、彼女かなって思うだろ
ユウ
それにしてもさ…、あれこれ質問しすぎじゃないか？浮気相手の特徴とか、俺が今どこにいるとか…
シン
気になるじゃん。そういうものだろ
ユウ
さっきだって、美咲って呼び捨てに…
シン
慌ててたからさ、それはごめん
ユウ
なあ…お前じゃないか？
ユウ
美咲の浮気相手
ユウ
俺、今窓からお前のコート見て思い出した…浮気相手の後ろ姿みたとき…そいつ、そのコート着てた気がするんだよね
シン
だったらなんだよ？
ユウ
警察呼んだ…今
シン
は？
ユウ
俺の家にも
シン
何してくれたんだ
ユウ
シン…
シン
早く開けろ
ユウ
警察が来るまで開けないよ
シン
そんなことされたら、復讐できないだろ
ユウ
ユウ
どういうことだ？
シン
とぼけるな。美咲を殺したのはお前のくせに
ユウ
は…？
ユウ
何言ってるかわからない
シン
美咲のストーカーの話、後ろから男の足音がしたって言ってたけど、振り返ってもないのになんで男だって分かるんだよ。おかしいよな
ユウ
ユウ
明らかに後つけられてたら男だと思うだろ
シン
それに、美咲の帰り道が心配だったのに、なんで帰り道辿るんじゃなくて、真っ先に美咲の家に行ったんだ？
ユウ
それは…
シン
ストーカーなんて嘘だろ。浮気相手に…俺に罪をなすりつけるための
ユウ
シン
美咲を殺したんだよな。自分のものにならないから
ユウ
やめろ…
シン
美咲は俺を選んだんだよ。お前、昨日、本当は別れを告げられたんだろ
ユウ
やめろって…
シン
手に入らないならいっそ殺してしまえ。ドラマとかでよくあるやつだ
ユウ
それ以上言うな
シン
待ってろ…このドア壊して、仇討ちしてやるからさ
ガタガタガタッ、ドンッ、ドンッ
ユウ
や、やめろ、そんなことしたらお前、お前が殺人犯になるぞ
ユウ
もうすぐ警察が来るんだ、警察に捕まるからな
シン
捕まらないさ。俺もすぐそっちに逝くから
ユウ
え…？
シン
お前と美咲を2人で逝かせるわけないだろ
ユウ
なあ、やめてくれ
ユウ
お願いだ
バタンッ
シン
おっ、開いたぞ
ユウ
ゆるしてください
ユウ
いやだ、こないで
ユウ
たすけt
シン
シン
すぐ逝くからな…美咲
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
