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電車に揺られている。
窓からの景色は一面田んぼだらけで 中2の夏ぼくはおじさんの家で過ごすことになった
兎喜
憂鬱な気持ちでため息をつく 両親は二人とも共働きで仕事が忙しく あまり家族でどこか行くことはあまりなかった
一人寂しく家にいるよりかはましだったかもしれない。 この夏僕は君に出会って変わった 何かはわからないけど。 それでも僕の中にある何かが変わったんだ
兎喜
洋風なこじんまりとした家。 外見はとてもきれいとは言えないが 中にはいると不思議と引き寄せられるものばかり 色々なものが置いてある
ずいぶん昔のからくり時計 キラキラと光るウサギの模型 カラフルな砂や宝石。 ビーズや鉱石などの入った小さなビン
なによりも大きな本棚が壁一面あってこの空間が僕は大好きだ
おじさん
おじさん
兎喜
おじさんはなかなかのお金持ちでこの家は3階建てであり 仕事や趣味で使う家を何軒ももっている。
屋根裏部屋につくと少しほこりかぶったベッドと 勉強机。本棚とクローゼットがあった。
本棚には僕の好きなファンタジーや植物、宝石についてかかれた系統の 本がびっしりと並んでいた。 わざわざ用意してくれたのだ。 新品のものも多く本の香りにつつまれている
兎喜
面白そうなものばかりで 特に真っ白な背表紙で金の文字で「人魚姫」と書かれている本が気になった。 懐かしいな。 小さいころに両親が読み聞かせてくれた気がする
『海底で暮らしていた人魚姫は人間の世界に興味をもち 陸に上がって足が使えるようにするため美しい声を奪われ 王子にかなわぬ恋をし 最後は代償として海のあわとなって消える』
といった話だ。 僕は人を好きになったことが二からあまり 人魚姫には共感できないけど 恋がかなわず海の泡になる最後は切なく悲しいものだった
兎喜
兎喜
そう思ってまた本を読みなおそうとベッドに座った ほこりがまうな。。。
おじさん
兎喜
家が広くひびきわたる声が新鮮だった
おじさん
おじさん
兎喜
兎喜
服に着替えて階段を下りおじさんに1000円をもらった 卵1パックと牛乳。 おつりはお小遣いらしいしあいかわらず だいぶ太っ腹だなおじさんは。
おじさん
兎喜
無事に買い物を終えた帰り道
兎喜
都会ではあまりみたい海がこんなにもきれいだなんて 知らなかった。
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海に見とれて砂浜で立ちすくむ僕は誰かに声をかけられた 見た目からは想像できない小柄な少女は ハスキーなかっこよく美しい声で
兎喜
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兎喜
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兎喜
無邪気な笑顔でそういわれ 少女から腕をつかまれた僕は 砂浜を走った 心地よい風が体から伝わった
これが君との最初の出会いだった