コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
〜ユキ side〜
ファントム
ファントム
誰かに向かってそう言った後、 その話しかけた相手と入れ替わる ようにして去ったファントム
ユキ
ソラ
???
暗闇から出てきたのは……って!?
ユキ
ソラ
ウィズ
現れたのは、探偵2人が戦っていた、ファントムのあの大男だった
ユキ
ウィズ
ソラ
ユキ
ウィズ
リーフ
リーフ
なら、尚更ここで倒さなきゃいけない
さっき対峙した時よりこっちの人数は 少ないし、ウィズに至っては手負い
ユキ
ユキ
隣にいる2人に、そう問いかけてみる
ウィズ
ソラ
ソラ
ユキ
ソラの言葉を聞いて、ハッとする
頭脳戦なら、こっちは 有利な人がいる!
ソラ
ユキ
ユキ
ソラ
これなら、こっちにも勝ち目はある!
ファントム幹部
ユキ
ソラ
ユキ
ウィズ
二手に分かれて、 相手の標的を分散させる
これなら、無闇に突っ込んでくる ことはないし、2人で挟み撃ちできる
ユキ
相手の間合いに入って、 相手の顔に拳を振り下ろす
だけど、ギリギリで躱されて 空振ってしまった
ユキ
ウィズ
間髪入れずウィズが攻撃を仕掛ける
今度は腕で受けられたけど、 攻撃は当たった!
ファントム幹部
ソラ
まずい、ソラの方に……!!
ユキ
相手の前に立ちはだかって、 右脚で蹴りを入れる
ファントム幹部
ユキ
蹴った反動で、脚全体が痺れる
ユキ
ウィズ
背後から、今度は上に飛び上がって、 相手の頭に踵落としを決めたウィズ
ソラ
ソラ
ユキ
たしかに、兄さんにそんなことを したような気が……
ユキ
人間の急所を……よし!
ユキ
頭に強い衝撃が走って、 少し怯んだ相手
これなら、簡単に間合いに入れる!
ユキ
腕を構えて、急所…… みぞおちを、肘で突く
ファントム幹部
うわっ、思った以上に効いた!
ファントム幹部
今の一撃で怒らせてしまったらしく、 一直線にこちらへ突っ込んでくる
ウィズ
でもボクに攻撃が当たる前に、 ウィズが先に仕掛けて、 相手の動きを止めた
ファントム幹部
これなら勝てる……!!
ソラ
ユキ
ウィズの攻撃でよろめいた 相手の顎に向かって、掌底を打つ
ユキ
ファントム幹部
バタンッ!
またフラフラとよろめいて、 今度は完全に地面に倒れた
ユキ
ユキ
近くまで寄ってみるけど、 動く気配はない
ウィズ
リーフ
ユキ
ソラ
ユキ
敵とはいえ、殺すことは、 ボクはしたくない
ユキ
リーフ
ウィズ
渉
優
ユキ
渉
ソラ
凪沙
真夏
ユキ
ウィズ
真夏
リーフ
ユキ
直後、赤コンの方に地図が表示される
リーフ
ウィズ
リーフ
そして、通信が切れた
ソラ
ウィズ
そう言ったウィズが、コスチュームの バックパックからロープを取り出した
ユキ
ウィズ
ソラ
ウィズ
3人で、ファントム幹部の手足を縛る
ウィズ
ソラ
ユキ
3人で建物の中を走って、 最初にみんなで集まった 競技場裏へと辿り着く
ユキ
優
渉
ウィズ
真夏
ウィズ
リーフ
貧血でフラフラしているウィズを、 リーフが無理やりその場に座らせる
渉
ユキ
開会式で決行される、 暗殺テロを阻止すること
ソラ
凪沙
優
みんなそれぞれの場所で、 やるべきことをこなせたらしい
渉
少し遠くからパトカーのサイレンが 絶えず聞こえてくる
浦田先輩達が呼んでくれたのか、 沢山の警察が来てるみたいだ
ユキ
〜真夏 side〜
ユキ
路地の外を見ながら、真冬が言った
その横顔が、少し寂しそうに 見えるのは……私の気のせいだろうか
ソラ
ユキ
ウィズ
リーフ
やっと……全部終わったんだ
みんなはまだやるべきことが あるみたいだけど、今日は、 これでおしまいでいいんだよね
真夏
凪沙
真夏
真夏
真夏
真夏
改めて、真冬達のことを見る
昔から成長したけど、どこか 変わらなくて……そして、 みんなカッコよく見えた
ウィズ
ユキ
ウィズ
ソラ
リーフ
リーフ
凪沙
凪沙
なぎちゃんは、私のことを 一番近くで守ってくれていた
それが今は、すごく心強く感じる
渉
不意に、浦田先輩が質問をしてきた
ソラ
渉
渉
渉
優
渉
優
渉
相変わらず、坂田君は 元気が有り余ってるみたい
真夏
渉
そう言って、浦田先輩と坂田君が この場を去ろうとする
ユキ
それを、真冬が引き留めた
優
渉
不思議そうな顔をして、 探偵2人がこちらを振り返る
ユキ
ユキ
渉
ユキ
渉
渉
渉
ソラ
ソラ
渉
ソラ
渉
渉
ユキ
渉
ユキ
渉
ユキ
ユキ
ユキ
ユキ
ユキ
渉
渉
渉
優
学校の屋上で……それがあって、 怪盗と探偵が協力してたんだ
真夏
渉
渉
渉
渉
渉
ユキ
たしかに、私もみんなに救われてた
昔忘れた記憶を思い出させずに、 普通の人間として、平和な表の世界で 生かしてくれてた
真夏
真夏
優
優
優
渉
それに……なんだろう?
渉
ユキ
そっぽを向きながら、 ぼそっと言った浦田先輩
真夏
ふと、探偵事務所からの帰り道で、 真冬が言っていたことを思い出した
優
渉
優
渉
ユキ
渉
ユキ
渉
ソラ
優
優
渉
何だか、ずっと探偵として関わって きたせいか、こういう浦田先輩が 新鮮で、ちょっと面白く感じる
ウィズ
リーフ
真夏
ユキ
ソラ
渉
ユキ
渉
優
渉
渉
そう言って、ニッと笑った浦田先輩
ユキ
真冬
そうしてボクらは、 昼は友達、夜はライバルという、 ちょっと不思議な関係になった
朝はおはようって言い合って
昼は一緒にお弁当を食べる
そんな、ボクが望んでいた普通の友達
学校には、姉さんと凪沙がいて
たまにあの時の8人で集まって、 一緒に遊んだりして
これが、ずっとボクが欲しかった平穏
ずっと望んでいた、普通だった
側から見れば、おかしいかもしれない
変だって言われるかもしれない
だけど、それでもいい
盗みなんてしなくても、欲しいものは 手に入ったんだから
真冬
優
渉
彼方
渉
きっと、これは間違ってる
でも、これでいいんだ
これが、ボクらなりの普通だから
真冬
真冬
彼方
真冬
真冬
これが、ボクらが辿り着いた結末
『怪盗』と『探偵』
小説や漫画の物語では相容れない存在
だけど、こういう結末があっても いいんじゃないかなと、ボクは思う
とはいえ、ボクは穢れた身
いつか、2人に捕まってしまう時が 来るかもしれない
だから、それまでどうか
真冬
この平穏が、少しでも長く 続きますように
〜Fin〜