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昼休み

いつもの5人で中庭に集まって、 お弁当を広げていた

あ、彼方先輩だけは メロンパンだけどね

その様子……そらるん、さては寝てないな?

首をカックンカックンさせてる 彼方先輩を見て、そう言った96ちゃん

彼方

だったらなんだよ……

もしかして、また夜遅くまで 勉強してたのかな……

智弥

彼方兄、ちゃんと寝ないとダメだよ? その状態だと何も入ってこないでしょ

彼方

本番もうすぐだし……

だからといって、これは 心配になるレベルだよ……

真冬

先輩、無理しないでちゃんと寝てください。頑張っても倒れたら、元も子もないですよ?

ここは、相方の僕が しっかり言ってあげなきゃ

彼方

……分かった

あれ、珍しく素直……?

彼方

……くら……

真冬

えっ?

声が小さくてよく聞こえなかった

彼方

抱き枕……

抱き枕?

彼方

まふまふ……

と、ボク……?

翔太

もしかして、まふ君が抱き枕になれってことじゃない?

天ちゃんがそう教えてくれる

なんだ、そう言うことか

……えっ、どう言うこと!?

彼方

早く……

真冬

え、あ……

どうしたらいいのか分からなく なって、固まってしまった

だ、だって、 抱き枕になれって……!?

真冬

ふえっ……!?

突然、隣にいた彼方先輩が 僕に抱きついてきた

し、しかも、このまま寝てる……!

真冬

え、ちょ、彼方せんぱ……!?

か、顔が近いっ……!

真夏

真冬っ

姉さんに呼ばれてその方を見ると、 口に人差し指を当てて、しー、 と言う風にしていた

真冬

う、うん……

たしかに、寝かせてあげた方が いいのかもしれないけど……

彼方

……まふ……

真冬

はい……あれ?

彼方先輩に呼ばれて返事をするけど、 ふと違和感に気づく

なんか、“まふ”が一個 足りなくなかった?

それとも、真冬の“ゆ”を 言えなかっただけ?

キーンコーンカーンコーン……

智弥

あれ、もうそんな時間か。彼方兄、起きて〜

チャイムの音を聞いて、とも君が 彼方先輩を揺さぶって起こそうとする

彼方

ん……あと1時間……

“あと”の時間長っ……!!

智弥

ほら、生徒会長、授業遅れるよ!

真冬

せ、先輩、起きて……

僕もトントンと叩いて、 起きてもらうように促す

彼方

……?

彼方

……っ!? あぁ、うん

すると、何故か少し驚きながら 離れていった

彼方

じゃ

それだけ言って、 教室に戻って行った先輩

真夏

私達も、そろそろ教室戻ろっか

〜彼方 side〜

食べ終わったメロンパンの袋だけ 持って、早足で廊下を歩く

ヤバい、寝ぼけた勢いでやらかした

何だよ抱き枕って、 意味不にも程があるだろ……!

彼方

(あいつだって、めちゃくちゃ困ってたし……!)

瑞樹

ん? あれ、王子じゃん

前からそう呼ばれて、その方を見る

彼方

瑞樹?

こいつの教室東側なのに、 今この西側にいて大丈夫なのか?

瑞樹

どうしたの? そんなに慌てて

彼方

もうすぐ授業始まるだろ

どちらかと言うと、慌てるべきなのは 瑞樹の方な気がする

瑞樹

おぉ、彼方の口からそんなセリフが出るとは……

彼方

っ……用がないなら俺もう行くけど

瑞樹

あ、待って待って。……相方君関係、またなんかあったの?

彼方

っ、はぁ?

なんで慌ててるだけで 分かるんだよ……

瑞樹

もうそろそろさ、俺ら卒業するじゃん。告白とか、しなくてもいいの?

告白……

彼方

……したってあいつを困らせるだけだし、今後のこと考えても気まずくなるだろ

告白はしないって決めてるから、 このまま隠し通すつもりだ

瑞樹

振られるって決めつけてるんだ

彼方

普通に考えて振られるしかないと思うけど

決めつけじゃない、 これは分かってることだ

瑞樹

……まぁ、彼方が後悔しないなら、俺はそれでいいよ。相談されたから応援してるだけだしね

それじゃ、と言って、俺の横を すり抜けて、教室のある東棟に 歩いて行った瑞樹

彼方

……

1人その場に立ち尽くして、 また足早に歩き始める

俺だって、告白できるもんならしたい

ここを卒業して二度と会わないなら、振られたってなんだっていいから

けど、俺とあいつは ユニットを組んでる

お互いにとって 身近な存在になってしまった

彼方

はぁ……

俺は、どうしたらいい……?

ボクはキミに恋をした

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