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太陽が沈む、その前に。

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太陽が沈む、その前に。

1 - 人物紹介・プロローグ

♥

1,013

2025年06月27日

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主。

みなさんこんにちはっ!!

主。

虹椿。と申します

主。

今回ちょっとプロローグ短いんですけど
次話からしっかり書くので許してください、、、

主。

主は普段、ここで6人全員の人物紹介を置いておくのですが

主。

今回は諸事情により人物紹介で紹介するのは
メインの2人のみとさせていただきますっ!!

以下、人物紹介ですっ!!

Mz

名前:Mz

このお話の主人公。現在高校一年生で、孤児。
友人もおらず学校ではいじめられているので、自分の人生は
苦しいことしかないと全てを諦めて命を捨てようとした時、
Atに声をかけられて独特の感性を持つ彼に興味が湧き、
その後放課後にAtと海岸で話すように。

At

名前:At

Mzと同年代の男子学生だが、詳しい年齢はわからない。
海岸で海に身を投げようとしていたMzに声をかけ、
「もう少しだけ、生きてみたら?」と伝えた。
諸事情で夕方にしか海岸にいることができないらしいが、
その理由は教えてくれない。

ここから本編入ります!! いちおワンク↓↓ R展開:今のところ入れる予定なし 最終的なカプ:タグ通り Prちゃんの口調:エセ関西弁 こちらはnmmn作品となっております。 ご本人方とは一切関係がありません。無断転載・拡散はお控えください。 地雷さん・作品を読んでいて苦手だと思った方はブラウザバック推奨

以上が大丈夫な方のみの閲覧をお願いしますっ!!

主。

それでは、いってらっしゃいませ!!

みなさんは、『生きているだけで幸せだ』なんて 言葉を聞いたことがありますか?

確かにこの世界には生きたくても生きられない人だって沢山いるし、 自分だって子供の頃から『簡単に命を捨てちゃいけません』なんて言葉は 耳にタコができるほど聞いてきました。

その上でこんなことを言うなんて きっと大人たちは怒ってしまうでしょうけど、 それでも自分はこう考えています。

簡単に命を捨てるな、とあなたたちは言いますけど、 それは努力しても足掻いてもどうにもならない人生を送っている人に その辛くて苦しい人生を続けることを無理強いするのと同義ですよね?

こんなふうにひねくれているから自分は周りから、 出来損ないだって、生意気なやつだって、 そんなふうに言われてしまうのかもしれませんね。

でももう、どうでもいいや。全部全部、終わらせてしまおうか。

1人でつぶやいて海に身を投げた自分は、 きっとあの世で大人たちにこっぴどく叱られてしまうのでしょう。

自分の住む街の外れにある海辺の岩の上で、 オレは風が弱いからなのか凪いでいる海面をじいっと覗き込んでいた

Mz

(結構深いな、ここに飛び込んだらちゃんと溺れられそう)

周囲を見回しても現在近くに人はおらず、 自分の行動を止めて命の尊さを熱く語る偽善に塗れた大人などが 声をかけてくることはないだろうと判断する

Mz

(ほんと、散々な人生だよな)

自分に無償の愛を注いでくれる存在であるはずの親は 数年前にすでに亡くなっており、半ば強制的に入れられた孤児院は 金、欲、いじめ、暴力など この世の汚いものが全て渦巻いているような最悪の環境だ

Mz

(おまけに学校ではぼっちで、完全にいじめの対象ときた)

人は周りの人間から愛情を得て愛を学ぶというが、 親が早くにこの世を去った影響で愛なんて与えられてこなかったオレに 相手を愛する方法なんてわかるはずがなく、学校ではいつも孤立していた

この前、自分の筆箱に見覚えのない壊れたシャーペンが入っていた

オレが見覚えのないそれの正体を見極めようとしていると、 クラスメイトがこれは別の人のシャーペンだと叫んで、 オレは何もしていないのに物を盗んだ泥棒ということになってしまった

そのシャーペンの持ち主もグルだったらしく、 そいつは嘘泣きをしながら先生に訴えた

「Mzが自分のシャーペンを盗んで壊した、お気に入りだったのに」

担任は若い男の先生で、オレが周囲から嫌がらせを受けていることは知らず、 下手な正義感であふれた偽善のカタマリみたいなやつだ

そいつの言葉を信じた担任は、 オレの話も聞かずにそれを事実として学校に報告し、 その話は孤児院まで行ってオレはこれ以上孤児院の醜聞を増やすなと叱られた

退学処分にしてもらえればいっそ楽だったものの、 シャーペンの持ち主が「自分は怒ってないから、退学はやめてあげて」と “温情”をくれたおかげで居心地が最悪な学校生活を送る羽目になっている

Mz

(めちゃくちゃだよな、意味わかんね)

大人たちはみんな口を揃えて、こんな言葉を豪語する

『命を簡単に捨てちゃいけない』

『この世には生きたくても生きられない人がいる』

親が亡くなっている分、 この世には生きたくても生きられない人がいるということは ちゃんと理解しているしそれが正論だということもわかっている

だけど、だからといってそれは人生に絶望している人間に 無理をしてでも生きることを無理強いする理由になり得るのだろうか

Mz

(んなバカなこと、あるわけないだろ)

Mz

(正論と正しいことは、必ずしも同じものではないからな)

いくら彼らが正論を振りかざしたところで、 相手に寄り添うことをしなければ結局は自殺する若者は増えるばかりだ

ふう、と息を吐いて、いよいよ海に飛び込もうとオレが体を動かした時、 落ち着いた男性のものらしき声がした

At

ちょっと、待って。

Mz

!?

先ほどまで誰もいなかったのに人の声がしたことに驚いて振り向くと、 そこにはオレと同年代くらいの男子学生が立っていた

Mz

なんだよお前、世間の大人たちみたいに
命を捨てるななんて正論を並べてオレを止めるつもり?

At

……別に、そういうわけじゃないよ

オレが若干苛立ちながら放った言葉に彼はそう返事をすると、 オレの隣に座って靴を履いていない素足を海水に浸した

At

普通に、君と話がしたかったから呼び止めただけ

Mz

は?変なやつ、、、

At

よく言われる

そう言ってにこりと大人びた笑みを浮かべた彼は、 君も座りなよ、と自分の隣をポンポンと叩いたので 別にここに身を投げるのはこいつとの話が終わった後にすればいいか、と 彼が言うとおりにそこに腰を下ろした

At

水に足を浸すの気持ちいいよ、君もやったら?

Mz

まあ、どうせ濡れるのは一緒だしやってみるか、、、

靴下がぐじゅぐじゅになるのは気持ち悪くて嫌なので オレが靴と靴下を脱いで足を冷たい海水に浸すと、 確かにひんやりとした水の感触は気持ちが良かった

At

どう?

Mz

まあ悪くはないな

At

でしょ?

オレの先ほどの行動に特に言及するわけでもなく、 ぼーっと海を眺めているこいつを変わったやつだな、なんて思いながら 眺めていると、ふと彼がこぼした

At

たまに、このまま海の藻屑になれたら楽なのにって思うんだよね

Mz

なんだよ、お前も自殺志願者なの?

At

うーん、志願者ではないかも

Mz

なんだそれ、意味わかんね

こいつの意味不明な言動が少し面白くてオレが笑いをこぼすと、 彼は驚いたような表情を浮かべる

At

君、笑えたんだ

Mz

誰だって笑うくらいするだろ

At

笑わない人だって世の中にはいるよ

At

それに君、さっきまでこの世の全てを諦めたみたいな表情してたから、
そんな自然に笑えるのに少しびっくりしたんだよ

Mz

……やっぱりお前も、自殺なんてやめるべきだって思う?

オレの問いかけに対して彼は少し考える素振りを見せると、 そうだなあ、と言いながらこう返してきた

At

俺だって死にたいって思うこと普通にあるし

At

命を簡単に捨てちゃいけないとは言っても
どうしようもなく苦しいんだってことなら
無理に生きろなんてことを言うつもりはないよ

At

生きたくても生きられない人がいるとはいえ、
人生嫌になることだってあるし、辛いもんは辛いからね

Mz

へぇ、お前はそう考えるんだ

At

まーね

At

でも、もったいないとは思うかな

Mz

それは、、、どういうこと?

普通の大人であれば命がもったいないと言い出すことは分かりきっているが、 こいつはどうやらそちら側の人間ではなさそうなので オレはただただ純粋に疑問に思って彼に発言の意図を尋ねる

彼は自分の頭の中からぴったりな言葉を探しているかのように 遠くをぼーっと見つめながらしばらく黙っていたが、 やがていい言葉が見つかったのかオレの疑問に答えてくれた

At

なんていうか、、、

At

まだ笑えるなら、
もうちょっと生きてみればいいのにって思うかな

Mz

え、?

普段のオレであればここで、ああこいつも他の大人と同じなんだと 会話を放棄してしまいそうな返答だ

しかし、なぜか今の彼の言葉には 本気で死を希求するほどの苦しみを経験したことのない、 あるいは忘れてしまった周囲の大人たちの上辺だけの言葉と違って 妙に説得力がある気がして、オレはこいつの話を聞きたいと思った

本当は心のどこかで救いを求める自分がいたというのもあるかもしれない

At

本当にこの世の全てに絶望している人間なら、
そんなふうに自然に笑ったりできないと思うんだよね

At

君が死にたいって言うならそれを見届けてあげるし、
無理に止めようとは思ってないけど

At

ほんのちょっとでいいから、あと少しだけ生きてみたら?

Mz

……。

At

あと少しだけ生きてみて、
それでもやっぱり死にたいって思うなら
もうこんなこと言わないし、君の最期を見届けてあげる

At

どう?

Mz

まあ、そこまで言うならもーちょい生きてみるか、、、

オレが彼の提案を了承したのは、 別に彼の言葉で生きてみようと希望を抱いたからでも 命の尊さに気づいたからでもなく、純粋にこの男に少し興味が湧いたからだ

苦しみをわかってくれない大人たちとも、それでいてオレとも違う 不思議な雰囲気と感性を持ったこいつと、 もっと言葉を交わしてみたいと思ったからだ

オレの言葉を聞いた彼は、にこりと微笑みを浮かべてこういう

At

うん、もう少しだけ生きてみて

At

俺は基本的に夕方ならここにいるから、
死ぬ時でも話す時でも、いつでも会いにきてよ

At

俺の名前はAt、君は?

Mz

オレはMz、よろしくな

At

Mzだね、ちゃんと覚えたよ

こうしてオレは、不思議なオーラをまとっている 少し変わったAtという名の男子と、共犯者とも話し相手とも言えるような なんとも奇妙な関係性を持つことになった

Mz

(それにしても、Atって名前どこかで聞いたことがあるような、?)

At

(……。)

太陽が沈む、その前に。

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