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倦怠期……   (勇太バージョン)

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倦怠期…… (勇太バージョン)

7 - 倦怠期…… (勇太バージョン)

♥

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2020年12月06日

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勇太side

撮影前半が終わり休憩に入った。

海人

おつかれ〜

勇太

おわっ!びっくりした。なんで海人がいるの?

海人

来ちゃった♡

勇太

来ちゃった♡ じゃねぇわww

上條

こんにちわ!

上條さんが俺の背中にピッタリとひっつきながら覗いた。

海人

あ、お疲れ様です!

海人

てかさ、雑誌の撮影ってこんな感じなんだね〜 なんか尊敬笑

勇太

なんでだよ笑 そういえば、〇〇は?

海人

あ〜さっき下で会ったよ?なんか具合が悪いとかどうとか…言ってたような

勇太

え……

体調不良?

さっき、楽屋にいた時はそんな素振り見せてなかったのに……

まさか……俺のせいかな

だけど…喧嘩が理由で早退するようなやつじゃないし……

勇太

う〜ん……

海人

まぁ、後で話聞いてみて。俺も気になるし。ほら、今は撮影に集中しな!

勇太

うん……なんか海人にそんなこと言われたら腹立つww

海人

素直じゃないな〜喜べよ!

勇太

笑笑

思い返してみれば〇〇の様子が最近変だった。

変にぼーっとしてるし、嬉し泣き涙とか言いながら顔歪ませてるし……

仕事とかでよっぽどストレスが溜まってるんだなって思ってたけど…

それは、俺の思い込みだったのかな……

〇〇side

私はやっとの思いで、家にたどり着くことが出来た。

〇〇

………っ……ヒック

1人になった瞬間、ずっと我慢していた涙が一気にほっぺたを滑り落ちた。

自分のことしか考えずに、勇太にもスタッフさんにも色んな人達に迷惑をかけて……

私って本当に最悪な人間だ……

でも、そんな時ほど勇太の温もりを感じて寂しくなってしまう自分が居て…

もう叶わない…その願いに余計に苦しくなってくる。

〇〇

勇太と付き合えて、幸せだったな……

考えることをやめた私は、そのままソファーに顔を疼くめた。

ブブッブブッブブッ……

〇〇

ん……

やまないバイブの音で目を覚ます。

〇〇

あれ?アラームなんてかけたっけ?

そう思いながら携帯に手を伸ばす。

画面には、「髙橋海人 着信」と書かれていた。

慌てて起き上がり、電話に出た。

〇〇

もしもし…?

海人

あ!〇〇ちゃん。体調大丈夫?

〇〇

え…あ、うん。

海人

よかった…

海人

今ね、〇〇ちゃんの家の近くにいてさ…お見舞いがてらでそっちに寄ってもいいかな?

〇〇

え!?

海人

んじゃ、そゆことだからね!

〇〇

え!ちょっと待って……

ツーッツーッ……

〇〇

えぇ………

私の有無を聞かずに、海人くんは電話を切ってしまった。

寝起き出し…部屋もぐちゃぐちゃ…

少しだけでも片付けようと思い立ち上がると…

ピーンポーン……

〇〇

え!早っ…

ガチャッ……

海人

ごめんね。急に。お邪魔します。

〇〇

あ…うん。部屋めっちゃ散らかってるけど…ごめんね。

海人

全然いいよ!こっちこそなんかごめんね。

〇〇

うん。あ、そういえば撮影の方は間に合った?

海人

うん。間に合ったよ

〇〇

そっか……

海人

うん

何かを言いたそうな顔をしながらも、海人くんはそれ以上何も喋らなかった。

そのせいで、この空間が少し気まずくなってしまった。

〇〇

あ……あの…海人くんとか他のメンバーみんな顔立ちいいから凄いいつもメイクしたかいがあるな……

〇〇

でも、私の周りのメイクさんたちも凄く上手くって……

〇〇

私なんかよりも凄く綺麗に仕上げるの…ほんとに憧れるんだよね……

気づいたら、1人でずっと喋っていた。

〇〇

それでもね…私キンプリのみんなの顔にメイクするのすごく好きで…勇太のことも……

''勇太''の名前を言うだけで心が痛くなる

〇〇

なんか…私最近変だよね…ごめんね。

瞬きしたら目から涙が零れてきそうになる…

少し目を擦ってから…

〇〇

ごめんね…お茶も出さないで…

誤魔化しながらも、お茶を入れに行こうとした。

海人

グイッ……

〇〇

へ………

不意に私の手首を掴まれた私の体は、いつの間にか海人くんの体にすっぽりと埋まっていた。

海人

ここで泣きなよ……

〇〇

何言って……別に泣いてなんか…

海人

今はさ……

海人

今だけでも俺に甘えて……思いっきり泣きなよ。

その優しい一言で、私の頬に何かが伝ってきたことがわかった。

海人

弱さを見せられるのも強さのひとつだよ?

ずっと我慢していたものが、一気に力が抜けてどんどん溢れ出てくる。

海人

〇〇ちゃん…今日勇太と何かあったの?

海人くんになら話せるかも……

そう思い、今日のことを全て話してみようと思った。

続く

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