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後悔
それは、誰でもやってしまうこと
ただその後悔が、小さい後悔を抱えている人もいれば、大きな後悔を抱える人もいる
そしてその後悔は
いずれ、人を殺す凶器として扱われることもある
※注意事項等はプロフィール欄にて書かれてあります ※バドエン注意 ※青＆赤 ※喧嘩、口調注意 ※死ネタとなっております故、苦手な方は閉じるようお願いします
きっかけは、本当に小さなことだった
ただただ、仕事と活動の両立が大変でストレスが溜まっていただけだだった
家でもよく仕事をしている
俺が勤める会社は世間一般的に言うと 〝 ブラック企業 〟 の部類に値する
前まではこんなことがなかった
部長が新しくなってから変わった
仕事しない上司で、よく色々な人に仕事を押し付ける
押し付けた仕事が上手くいったら自分を棚に上げ、上手くいかなかったら人に責任を押し付ける
そんな感じの、本当に世の中に何人もいそうなタイプの人間
ただ、そいつ(上司)は特に俺を標的にしているため、尚更最悪だ
そんな中でも、俺には癒しがいる
そう、同じいれいすメンバーのりうら
りうらはよく気を遣ってくれている
今回でいえば、何かの拍子で書類に飲み物をこぼしても大丈夫なように、色が付きにくい牛乳を温めて持ってきてくれる
他にも、俺がしっかり眠れるように安眠効果抜群のヒーリングミュージックが同じ時間に流れるように設定してくれたり
本当によくしてくれる
しかも可愛いし、栄養バランスが偏らないちゃんとした食事もで作ってくれる
こんな彼女がいていいのだろうかってくらい凄く気の遣える人だ
そう言ってりうらは部屋に行った
もう今既に11時を回っている
どうせ休みだから、と自分にしっかり限界に達しないように制限をかける
こうなったのも、りうらのおかげだ
今の俺があるのはほぼりうらのおかげだ
数十分後 (P.M.11:38)
あれから30分、俺は何とか今週中のノルマを残り2個までに絞れた
ただのブラックでしかないこの会社
そんな愚痴言ったって意味が無い
仕方ないものは仕方ないのだから
流石にりうらはもう寝ている
時々布団を被らずに寝ることがあるから今日も部屋を見に行ったら大丈夫だったため自室へ戻ってきた
戻ってきたはいいが
その隣に置いていった手紙を読む
まろへ！ 今日も仕事お疲れ様！！ ちゃんと12:30までに寝てますか！！明日チェックします！ そしてこのアイマスクは、安眠効果抜群らしいから買っておいた！これつけて寝てみてねー！！ りうらより
この時はまだ思いもしなかった
今後、俺たちの関係を引き裂くような事件が起こることを
次の日
ﾋﾟｺﾝ
スマホの1件の通知で目を覚ます
思い切りの寝起きのため、あまり頭が回らないまま通知を開く
その文章を理解するのに20秒くらいかかった
「会社に来い」
「クビは覚悟しとけよ」
まだ、最初の文章なら理解ができる
けど、〝 クビ 〟となると話が違う
俺は何もやらかしていない
やらかしていない俺がクビになるはずない
なのに何故？
その言葉だけが俺の脳内でぐるぐる回った
普段の休日より早く起きたため、りうらは驚いていた
いつも癒しと思っていたりうらに少し当たってしまう
普段なら、ここで普通に謝っていたが今日は自分でも分かるほど不機嫌でそのまま朝御飯も食べずに出社した
念の為、急ぎ足で来た俺
そして、落ち着いた時にはまるで俺を見下すような目で見ていることに気づく
そして、次の一言で俺はぐるぐる回っていた脳内が急停止する
[会社の人]
[会社の人]
[上司]
話によれば、昨日俺が送ったタスクのデータを別の企業のところに流出させたとのこと
俺がそんなことするわけが無い
俺は何度も○○さん(上司)のPCに送っているか3回は確認した
3回とも間違えるはずがない
それに、PCの画面には不可解な点がいくつかあった
昨日、俺はデータが無くなった時用の写真を撮っていた
なんなら、毎回写真を撮ってその写真専用のアルバムを作っている
なのに、それとは少し違う中身
[上司]
[上司]
いつからこんなヤツいたんだって思うくらいの屈強な男に外に連れて行かれた
こんな屈強な男2人に連れ出されているというのに俺が勝てるわけが無い
どう抗ってもこんな2人に勝てるわけないのに
藻掻き続ける
そして、俺は外に投げ出された
たった数分の出来事だった
会社について、クビと言われ、投げ出される
簡単に且つ難しく言えばこの言葉
小学生でもわかるような言葉
そう言うしか無かった
本当のことだから
でも、上司のことを考えたら本当に腸が煮えくり返るほどだった
そのイライラと、自分のダサさが脳内を駆け巡って、もう全身の神経にまで行き渡るほどだった
俺は家に帰っていてもずっと先程の出来事について考えていた
そして、俺のイライラに気づいたのかりうらがホットミルクを準備してくれた
そう言って、俺の顔色を伺いながら恐る恐る言ってくる
でも俺は……
俺はりうらにキレた
りうらは何も悪いことをしていないのに
なのに怒ってしまった
そう言ってりうらはリビング、いや、家を出た
でも俺は止めることが出来なかった
自分のことしか考えきれていなかったからだ
周りを見ていなかった
りうらside
俺が余計なことをしたせいで、まろがキレてしまった
俺が悪いのに、まろが悪いみたいな空気になりながら家を飛び出してきてしまった
家を飛び出した衝動でないくんの家に来た
ないくんにまで迷惑をかけてしまっているという事実に罪悪感を抱きながら部屋に入った
今日あったことを全て話した
まろには申し訳ないけど、話すしか無かった
同じいれいすのメンバーでありながら付き合っているわけだ
いざこざがあってしまえば、グループ活動に支障が出てしまう
そうなれば、解散にもなり兼ねない
だから、お互いが気まずくなる前に話した
あのまま俺は自分の部屋でずっと泣いていた
自分がやった事じゃないのに事実が書き換えられて俺が犯人にされたこと
弁明の余地もくれなかったこと
会社をクビにされたこと
そしてそれ以前に、今まで積上げてきたことが全て水の泡になったこと
あとは……
あんなこと言ってしまったということ
謝りたい
でも誰かに会ったら、メンバーに会ったら、りうらに会ったら、きっと暴走してしまう
だから俺は、いっとき部屋から出ないようにする
ﾋﾟｺﾝ
通知音がなって俺は画面を開く
既読
俺は絶対に会わない
なぜなら、みんなの優しさに甘えてしまうから
このままやったら俺はダメや
やから俺は
こうするしかない
既読
その言葉を最後に、俺は画面を切った
これでいいんだ
俺はりうらがここにおってもいいように大阪に帰る
そして、いっとき実家に居させてもらおう
母さんには頭が上がらない
父さんが海外に単身赴任という形で日本に帰ってきてからは母さんが色々してくれた
父さんにはもちろん感謝している
だから俺は父さんにもLINEを送った
罪悪感でいっぱいだ
果たした俺は、いれいすのメンバーとして活動していていいのだろうか
そんな疑問が上がるほどだった
アニキが辛そうな顔をしている
そんなに深刻なことなのだろうか
何が起きているのか分からない
でも今は、俺よりアニキの方がいい気がした
俺が送れば、火に油を注ぐことになる
そんなの分かりきっている
だからアニキに任せた
スマホをしまい、引き攣った顔で俺たちの顔を見た
ないくんはアニキに聞いている
いむしょーは聞きたくないって顔をしている
当然、俺も聞きたくない
アニキがあんな顔するなんて思わなかった
アニキのあんな顔、見たことがなかった
衝撃だった
これにはみんなも驚いた
そして、スマホの画面を見せてくれた
俺が余計なことしなかったらまろは活動を休止することなんてなかったのだろうか
そう考える度に過去の自分を恨む
もしまろが、このまま消えてしまったら
もしまろが、りうらのことを嫌いって言ったら
もしまろが、〝 死んでしまったら 〟
俺は、この世で生きていけるのだろうか
友達が病気でなくなった時でさえ、立ち直るのに3年という月日をかけてしまったのに
俺の大好きな彼氏が死んだら？
きっと俺は立ち直れない
ないくんの優しい声が響く
そう提案してくれるないくん
きっと、ないくんも辛いだろう
相方だから
いれいすを結成する時、1番そばにいた相方だから
皆さん、急な連絡申し訳なく思っております。 今日をもって、私Ifは歌い手としての活動を休止させて頂きます。 理由は、仕事関連で精神的に追い詰められていると感じたからです。 そのため、会社は辞職させて頂き、心が安定するまで少しの間お休みさせていただくことになります。 急なことで本当に申し訳ありませんが、ご理解頂けると光栄です。 ちゃんと帰ってきます。 俺の帰りを待っててね
これがツイートされたあと、ネットは大騒ぎになっていた
メンバーは受け止めてくれたみたいだ
きっと、その先のことも読んでいるのだろう
温かい言葉をかけてくれた
でも、多分俺は
〝 戻れない人間だ 〟
( 主˙꒳˙ )
( 主˙꒳˙ )
( 主˙꒳˙ )
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡1000
ここまでやったら時間できるやろ((殴
