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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

あの日から数日が立った

萌花

はぁ…なんで文化祭の準備ってこんなに大変なのかね

そう、今は文化祭の準備で放課後クラスのみんなでのこって作業をしている

もえちゃんはせっかく部活がオフになった上原君と遊びに行きたいのに

それがつぶれてぶつぶつ文句を言っている

私も前までこんなことはあまり好きじゃなかったけど、最近は準備のためにみんなで残るの楽しいと思うけど

ちなみにクラスの出し物は

萌花

まぁうちらの場合当日は女子基本裏方だから楽だけど

絵麻

そうだね

萌花

しっかし、うちのクラスのやつらも考えたよね

萌花

みんなが食いついて来るイケメンがこのクラスにいるもんだから

萌花

それに執事服をきせればなおさら寄ってくると

絵麻

あ、あはは…

もえちゃんの目が全く笑っていないけど

実は私たちのクラスは執事喫茶というものをするらしく

男子はみんな執事になるそう

もちろんしゅう君と上原君も

中には裏方を手伝ってくれる男子もいて、二人は裏方を希望したんだけど

そんなのみんなが許すわけもなくて

萌花

あああー

萌花

純の執事姿なんて他の女の子が見たら…

もえちゃんは最近ずっとこう

柊人

いい加減諦めたら?

そんなに俺の執事姿を女の子たちに見せたくないの?

萌花

ちょ、だからあんたたちどこから湧いてきたのよ!

萌花

それに盗み聞ぎなんて立ち悪い!

柊人

うわ、ひどーい

柊人

普通そこまでけなすことないでしょ

萌花

いーや、あんたたちにはこれくらいがちょうどいいのよ

絵麻

もえちゃん…

最近はこんなやり取りばっかり

で?なんでそんなに俺が執事服になるの嫌なの?

萌花

し、しつこい!

萌花

もうしらない!

絵麻

え、ちょ、どこに行くの!?

萌花

自販機!

あ、俺も行くー!

顔を真っ赤にして教室から出て行った、もえちゃんを上原君が追いかけていき

しゅう君と私の二人になった

柊人

…手伝おうか?

絵麻

じゃあここ持っててくれる?

柊人

…わかった

さっきまでのうるささとは真逆の沈黙

あの日

ガラガラ

凛久

先輩ここに座って

絵麻

うん、ありがとう

凛久

落ち着いたらなにがあったか話してくれない?

凛久

まぁ先輩がこんなことになるなんて、あの幼馴染が絡んでるってことはなんとなくわかっているけど

そういって凛久君は私の涙を優しくぬぐってくれた

絵麻

り、くくん

凛久

ねぇ先輩

凛久

今は俺の気持ちとか関係ないよ

凛久

先輩が傷ついているだから先輩の友達として協力したいだけだから…ね?

凛久君のその言葉に私の中の何かが壊れたようにまた涙があふれた

絵麻

うぅ…うわああああん

それからちょっとの間泣き続け話してみようと思った

絵麻

あのね

凛久

うん

絵麻

実はしゅう君とはかかわらないって言ったの

凛久

え、先輩、どうして

絵麻

もうね、しゅう君への気持ちにはふたをするの

凛久君は信じられないって顔で見られていて

絵麻

これでよかったんだと思うの

絵麻

しゅう君には迷惑かけたくないから

凛久

先輩…

絵麻

でね、一つ凛久君に謝らなきゃいけないことがあるんだけど

絵麻

しゅう君から離れるために凛久君の事が好きって言っちゃったの

絵麻

ごめんなさい

いくらしゅう君と離れるためだからって利育君の事を利用したのは事実だし

そこは謝らなきゃいけない

凛久

え、先輩それほんと?

絵麻

やっぱり怒ってるよね、ごめんなさい

凛久

何言ってんの?

凛久

謝らないでよ!

絵麻

え?

凛久

あの幼馴染に僕のこと好きって言ってくれたんですよね?

凛久

それが嘘だとしても嬉しいよ

絵麻

な、どうして…?

凛久

まだわかんないの?

すっと私の顎を持ち上げて目が合う。少しでも動けば口が触れ合いそうな距離

いつもの目じゃない。あの何もかもふざけているような

そんな目じゃない真剣な目

凛久

僕は先輩が好きだからだよ

凛久

最初はからかってやろうと思ったけど先輩に会うようになってから

凛久

本気になってたんだ

凛久

まだ、先輩にはあの人がいるんだろうけど

凛久

俺があの人を忘れさせるから

凛久

だから僕とつきあって、絵麻先輩

凛久君は私と違ってまっすぐに思いを伝えてくれた

私はそのまっすぐな凛久君の想いを

この人は私を大切にしてくれる

直感でそうわかる

それにもう追いかけるのはつかれた

だから

私は目を閉じて凛久君にキスをした

それでも君が好き

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