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つうん@📚🐟💙
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羽海汐遠
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#群像劇
えぬた
202
コメント
1件
うわあ、めちゃくちゃ楽しかったです!オカルト研究部のメンバー、個性が強すぎて笑いが止まらなかったです。特に豚飼先輩の銀タイツ姿には吹き出しました(笑)。真紀さんとハルくんの軽快な掛け合いも心地よくて、部室の賑やかな空気が伝わってきました。 でも後半の「五十年前に消滅した遺跡が現代の写真に写っている」ってところで一気にシリアスに。笑いの中にちゃんとミステリーが潜んでいる構成が素敵だなと思いました。次が気になります!
第一部 日常の境界線①
照りつける夏の日差しの下、俺と真紀さんは大学へ向かって歩いていた。
真紀
真紀さんが両手を広げ、大きく伸びをする。
ハル
真紀
ハル
思わず苦笑する。
真紀さんは相変わらずだ。
どんな時でも空気を軽くしてしまう。
俺はそっと右手首へ目を落とした。
包帯はもう外れている。
痛みもほとんどない。
だけど、完全に治ったわけじゃない。
無意識に力を入れると、まだ少し違和感が残る。
真紀
ハル
真紀
ハル
真紀
ハル
真紀
ハル
真紀さんはケラケラ笑う。
真紀
ハル
真紀
真紀
ハル
真紀
ハル
真紀
ハル
でも、その言葉で少し肩の力が抜けた。
本当に、この人は不思議だ。
励ますつもりなんてないんだろう。
それでも、隣にいるだけで少し気持ちが軽くなる。
真紀
真紀さんが校門を指差す。
真紀
夏休み前とは変わらない大学の景色。
学生たちの笑い声。
芝生で昼寝をする人。
ベンチでレポートを書いている人。
グラウンドから響く掛け声。
どこからどう見ても、平和な大学だった。
能力者や異形なんて言葉が、この場所には似合わないくらいに。
ハル
真紀
真紀さんが頷く。
真紀
ハル
講義棟へ向かう途中
白石
前から白石さんが歩いてきた。
白石
ハル
真紀
白石さんは相変わらず爽やかだ
特别おしゃれなわけじゃない。
でも、歩いているだけで周囲の女子学生が振り返る。
本人はまったく気付いていない。
なんというか、腹が立つほどのイケメンだ。
白石
ハル
ハル
白石
少し困ったように笑う。
白石
ハル
白石
ハル
白石
本人は本気でそう思っているらしい。
嫌味ではないらしい
白石
ハル
白石さんは軽く手を振り、そのまま別の講義棟へ歩いていった。
見送っていると
真紀
真紀さんがぽつりと言う。
ハル
真紀
ハル
真紀
ハル
真紀
ハル
真紀
ハル
真紀
肩をポンと叩かれる
ハル
二人で笑いながら部棟へ向かう。
目的地は、オカルト研究部。
大学で一番変わった連中が集まる場所だ。
そして、俺たちにとって、一番居心地のいい場所でもあった。
部室の前まで来る。
俺はドアノブへ手をかけ、小さく息を吐いた。
ハル
そう呟いて、ドアを開けた。
ガチャリ、と部室のドアを開ける。
ハル
久しぶりに見るオカルト研究部の部室。
理科準備室から譲り受けたらしいスチール棚には、黄ばんだ新聞の切り抜き
民俗学の専門書、心霊写真のファイル、年代物のラジオやフィルムカメラがぎっしり詰め込まれている。
壁には世界地図と日本地図、それに無数の赤い糸
ダンベルとベンチプレス
ホワイトボードには 今月の活動目標 ・怪異を追う ・単位も追う
と書かれていた。
ハル
真紀
真紀さんが親指を立てる。
真紀
ハル
ハル
ため息をつきながら奥へ進む。
その時だった。
ハル
部屋の隅から視線を感じた。
ハル
振り向く
誰もいない
ハル
一歩進む
ハル
ハル
机の下を覗き込むと
豚飼
ぬるり、と一人の男が這い出てきた。
ハル
豚飼
ハル
豚飼
丸っこい体型の先輩
豚飼さんは、真顔で眼鏡をクイッと上げる。
彼の名は豚飼 豪(ぶたかい ごう)
豚飼
豚飼
ハル
豚飼
ハル
豚飼
ハル
すると真紀さんが豚飼さんをじっと見る。
真紀
豚飼
真紀
豚飼
豚飼さんは胸を張る。
豚飼
真紀
豚飼
真紀
豚飼
肩を落とす豚飼さん。
だが一秒後には復活した。
豚飼
バサッ
どこから取り出したのか、『納豆』と書かれたタスキを肩から掛ける。
豚飼
ハル
豚飼
真紀
豚飼
真紀
真紀さんが真顔で拍手する。
豚飼
ハル
そんなやり取りをしていると、棚の上に置かれた木箱が目に入った。
黒ずんだ木
表面には読めない文字
札が何枚も貼られている。
ハル
思わず手を伸ばす。
豚飼
豚飼さんが珍しく真面目な声を出した。
思わず手を止める
豚飼
ハル
豚飼
部室の空気が一瞬だけ静かになる。
真紀さんが木箱を見つめ
真紀
真紀
ハル
ハル
真紀
ハル
真紀
豚飼
真紀
豚飼&ハル
真紀
ハル
真紀
豚飼
ぷくっと頬を膨らませる真紀さん。
真紀
ハル
豚飼
ハル
豚飼
その瞬間
バァァン!!
部室のドアが勢いよく開いた。
熱血
ハル
黒いジャージ姿の大男が現れる。
オカルト研究部部長
熱血 剛志(ねっけつ つよし)
名前の通り、熱量だけで生きているような人だ。
熱血
ハル
熱血先輩は俺の肩をバンバン叩く。
熱血
ハル
熱血
ハル
ハル
熱血
手を止める
熱血
ハル
熱血
今度は頭をワシャワシャ撫で回された。
ハル
ハル
熱血
相変わらずだ
この人は全部が全力である。
豚飼
豚飼さんが手を挙げる。
豚飼
熱血
豚飼
熱血先輩は豚飼さんの肩を掴み
熱血
豚飼
熱血
豚飼
熱血
豚飼
熱血
豚飼
豚飼さんが床に崩れ落ちる。
真紀さんがそれを見下ろして一言
真紀
豚飼
真紀
豚飼
真紀
真紀
豚飼
真紀
豚飼
真紀
豚飼
部室中に笑い声が響く。
熱血
熱血先輩がパンッと手を叩く。
熱血
ハル
熱血
ハル
熱血
ハル
熱血先輩は部室の冷蔵庫へ一直線。
ガチャッ
熱血
中には炭酸、スポーツドリンク、お茶、ゼリー飲料。
そして大量のプロテイン。
ハル
熱血
愛
いつの間にかソファで寝転がっていた女性が、面倒くさそうに欠伸をした。
肩まで伸びた髪をかき上げながら、眠そうな目でこちらを見る。
オカルト研究部副部長
水城 愛(みずき あい)
愛
ハル
愛
愛
ハル
愛
その一言だけだった
でも、病院で聞いたどんな励ましより自然で思わず笑みがこぼれる。
ハル
愛
一方その頃
豚飼
豚飼先輩が冷蔵庫を抱き締めていた。
ハル
豚飼
ハル
熱血
熱血先輩がプロテインを一本掴む。
豚飼
豚飼先輩が飛び掛かった。
次の瞬間
ゴンッ
豚飼
熱血先輩に額を軽く押さえられ、その場で空中をバタバタ。
豚飼
熱血
真紀
豚飼
真紀
真紀さんが他人事のように応援する。
豚飼
豚飼
真紀
豚飼
俺は笑いを堪えながらスポーツドリンクを一本取った。
やっぱり、この部室は騒がしい。
その時だった
熱血
熱血先輩が急に真面目な声を出す。
熱血
熱血
ハル
俺はバッグからクリアファイルを取り出した。
探偵事務所でもらった資料。
数枚の写真と新聞記事のコピー。
それを机の上へ広げる。
ハル
さっきまで騒いでいた部室が、少しだけ静かになった。
一枚の写真を手に取ると笑顔が消えた
熱血
写真をじっと見つめる。
豚飼先輩もいつの間にかふざけるのをやめ 眼鏡を押し上げながら覗き込んだ。
豚飼
愛さんも隣から首を伸ばす。
愛
ハル
愛
ハル
熱血
熱血先輩は写真の端を指でなぞる。
熱血
ハル
熱血
ハル
熱血
ハル
ハル
豚飼
豚飼先輩がぽつりと呟いた。
ハル
豚飼
真紀さんが首を傾げる。
真紀
熱血先輩とあいさんが同時に固まる。
熱血
愛
嫌な沈黙
熱血
熱血
熱血先輩がゆっくり俺を見る。
ハル
熱血
熱血
熱血
ハル
ハル
視線を逸らす
ハル
真紀
真紀さんが胸を張る。
ハル
真紀
ハル
熱血先輩は大きくため息をついた。
熱血
熱血
愛
あいさんはホワイトボードへ歩いていく。
愛
あいさんはホワイトボードの前へ立ち、ペンを手に取る。
カツ、カツ、と軽快な音を立てながら文字を書いていく。
個体級 施設級 地域級 都市級 国家級
愛
ハル
俺が尋ねると、あいさんは首を横に振った。
愛
さらに下へ三つ書き足す。
強度範囲致死性
愛
ハル
愛
あいさんが頷く。
愛
愛
ハル
熱血
熱血先輩が腕を組む。
ハル
熱血
愛
豚飼
豚飼先輩までツッコんだ。
熱血
豚飼
豚飼先輩が肩を叩く。
豚飼
熱血
豚飼
熱血
ハル
豚飼
部室に笑い声が広がる。
その横で、真紀さんが真剣な顔で手を挙げた。
真紀
愛
真紀
豚飼
豚飼先輩は胸を張る。
豚飼
真紀
豚飼
ハル
ハル
豚飼
ハル
豚飼
ハル
また笑いが起こる
笑いが落ち着いたところで、熱血先輩が机の資料を軽く叩いた。
熱血
空気が少しだけ変わる。
熱血
ハル
熱血
ハル
俺は頷いた。
ハル
ハル
愛
ハル
ハル
全員の視線が俺へ集まる。
ハル
一度息をつく。
ハル
愛
愛さんが固まる。
愛
愛
ハル
俺は資料をもう一枚取り出した。
古い白黒写真だった。
ハル
豚飼
ハル
写真を机へ並べる。
資料での遺跡についての情報の写真
そして現在撮影された白黒写真
二枚に写る遺跡は、驚くほど一致していた。
ハル
部室から笑い声が消える。
ハル
ハル
愛
あいさんが静かに呟く。
愛
ハル
愛
ハル
ハル
ハル
沈黙が流れる
さっきまでふざけていた豚飼先輩も、写真を見つめたまま動かない。
やがて眼鏡を押し上げ、小さく呟いた。
豚飼
その一言で、部室の空気が一変した。
笑いばかりだったオカルト研究部が、ようやく"事件"と向き合い始める。
熱血先輩は腕を組み、写真から目を離さない。
熱血
熱血先輩は腕を組んだまま写真を見つめる。
熱血
そう呟いたあと、俺たちを見る。
熱血
ハル
熱血
部室が静まり返る。
熱血
ハル
熱血
真紀さんが首を傾げる。
真紀
熱血
熱血先輩はニヤッと笑う。
熱血
熱血
ハル
真紀
俺と真紀さんの声が重なる。
すると豚飼先輩が、サッと部室の隅へ後ずさる。
豚飼
熱血
豚飼
熱血
豚飼
熱血
豚飼
熱血
熱血先輩が豚飼先輩の首根っこをひょいと掴む。
豚飼
豚飼
熱血
熱血
熱血
ハル
熱血
豚飼
部室中に笑いが響く
こうして俺たちは、地下別館にある訓練施設へ向かうことになった。