長編構想『月綺譚』チャットノベル版

霧を抜け、綺羅は南へと歩を進めた。

ｻﾞｸ ｻﾞｸ

山々が徐々に低くなり、湖が見えてきたころ、遠くに小さな集落が浮かぶように現れた。

水面に映る家々は、まるで天空の都が地上に落ちたかのように静かで、風が運ぶ水の匂いが心地よい。

綺羅はそっと呟き、木の橋を渡った。

ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬ）

はーい！＞

オーエス！オーエス！＞

日常の穏やかさに、一瞬心が和んだが、少女の鋭い目は、すぐに異変を察した。

ここの村では湖面が、夜ごと不思議な光を放つらしい。

村長の小さな家を訪れると、老婆が震えながら言った。

綺羅は黙って頷くと、地図を広げ、湖の形と光の反射を思考の中で整理した。

その夜、綺羅は湖のほとりに座り、湖面に映る月を見つめた。

.*･ﾟ　.ﾟ

波紋のひとっひとつが、不規則に揺れる。

すると、湖面に淡い光が揺らめき、やがて人影が現れた。

️️꙳⟡°・*:.。.☆

背筋に寒気が走る。

ふふっ＞

声に出すと、男は微笑み、 湖の上にすっと立つ。

その瞳には、以前よりも深い遊び心と、ほんのわずかな管告が宿る。

皓は淡い光を手で撫で、湖の波紋を小さな渦に変えた。

（ｸｲ

綺羅は唇を噛み、目を細める。

彼女は紙と墨を取り出し、湖面に現れた光の動きと、村人の証言を図式化した。

皓は後ろに立ち、微かに笑った。

夜が更け、湖面に薄霧が漂う中、綺羅は決意する。

少女は湖に沿って歩き、岸辺の草を踏みしめた。

その瞬間、水面が大きく揺れ、青白い光が湖面を走る。

ｻｧ──────

°・*:.。.☆･.｡*･.｡*

湖の中から、影のような人影が立ち上がる。

＜ふぅ…（🗡️ｷｭｯ

綺羅は短剣を握り、心を落ち着ける。

️🫧◼️◼️️🫧️ ️🫧◼️◼️️🫧️ ◼️◼️◼️◼️ ◼️◼️◼️◼️ ◼️◼️◼️◼️ ◼️◼️◼️◼️ ️🫧◼️◼️🫧 ️🫧◼️◼️🫧 ️🫧◼️◼️️🫧 ️🫧◼️◼️️🫧 ️🫧◼️◼️️🫧

湖の影は、人の形を取り、動く。

だが、綺羅は動じなかった。

彼女は皓の影を横目で確認する。

男はただ湖面を見つめ、時折指先で光を操る。

その言葉は、励ましであり、挑発でもあった。

少女は息を整え、推理の全てを心の中で展開する。

°・*:.。.☆

湖の光は村人の恐れや願いが映り込み、波紋として現れていた。

（🗡️ｺﾄｯ

（ｽｯ…

短剣を湖に投じることなく、綺羅は声をかけ、手を差し伸べた。

◼️◼️

.☆.｡.:*・°

影は揺らぎ、やがて湖面に消えていった。

ｻｧ─────

波紋が静まり、霧が柔らかく流れる。

村人たちは次々と現れ、無事であることを確認すると、涙を流して感謝した。

ﾜｲﾜｲ）

((*´ ᵕ`)

( ･̆ ･̆ )

その声に、綺羅は少し顔をしかめる。

心の奥に、甘い期待と、小さな苛立ちがあった。

夜が明け、月光が霧を溶かす頃、綺羅は湖を後にし、村を見下ろした。

（ｻﾞｸ ｻﾞｸ…

そして、皓の微笑みが瞼の裏に残り、少女は少しだけ未来を怖れながらも歩き出した。