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はつこい。

3 - 教科書

♥

600

2023年02月18日

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恋というものは不思議なもので

同じ時間を過ごしているわけでもない今だって

頭の中が莉犬くんでいっぱいになっている

「今朝も話して嬉しかったな」

「今日本当にもう一回話せるのかな」

「もし話せたら何の話をしようか」

なんて考えばかりが頭の中をぐるぐるしている

そのせいか、気づいた時には一限目の授業が終わっていた

だから急いで次の授業の準備へと取り掛かる

その時だった。

廊下にあるロッカーを向かおうとして視線を廊下へと移した際に見つけた青年

私の思考をずっと奪っていた相手

莉犬くんだった。

彼の存在を確認した途端に高鳴る鼓動

莉犬くんは私の教室の廊下からぐるぐると見渡し

誰かを探している様子

一体誰を探しているんだろう

私じゃなくてもいいから、女の子じゃなければいいな

その時だった

廊下にいる彼と視線が重なる

その瞬間、顔色を明るくしてくれる彼

そんな彼にこれほどまでかってくらい心を奪われる

私と目が合って微笑んでくれるのはずるいよ、⸝⸝

こんなのどんどん好きになるだけじゃん・・・

そんな気持ちを隠して初めて自分から彼に話しかけてみる

些細なことだけど、私にとっては大きな1歩

you

り、莉犬くん!

you

えっと、誰か探してる・・・?

you

良かったら、私が呼んでこようか、?

私、頑張った

え、自然だったよね、?

一瞬不安でいっぱいだった。

だけど莉犬くんの笑顔でその不安が全て吹き飛ぶ

そして莉犬くんは優しく言葉を返してくれる

rinu

ははっwありがとう如月ちゃん

rinu

けど、俺如月ちゃんに会いに来たからw

you

え、?⸝⸝

you

私に用ってこと、?

rinu

そう!あの、教科書貸してくんない?

you

え、?うん、いいよ?

you

何の教科書?

rinu

日本史!

rinu

俺、2週間前くらいに日本史の教科書なくしちゃってさ~w

you

えぇ、!?

you

大丈夫なの、?

rinu

うーん、だいじょばない

rinu

だからさ、毎回借りに来てもいい?

・・・毎回

それってつまり1週間に3回必ず莉犬くんとお話できるってこと、?

え、そんな幸せなことあっていいの!?

嬉しさのあまりににやけてしまいそうになるのを必死にこらえる

なんでその相手が私なのかは気になるところだけど私にはそんな勇気なくて

こんな風に1人で浮かれてしまうのは果たしてただの自惚れなんだろうか

少しくらいは期待、してみてもいいのかな

rinu

あ~、えっと、

rinu

やっぱ毎回は迷惑だよね、?

you

あっ、ううん!そんなことないよ!

you

莉犬くんのクラスは日本史いつあるの?

rinu

んーとね、火曜の2限と、水曜の6限と、あと金曜の4限!

rinu

で、合ってるはず・・・?

you

それなら大丈夫!

you

私のクラスとも被ってないよ、!

rinu

やった!じゃあ、毎回借りにくる~!

rinu

よーし、さとみに

rinu

「もう貸さなくていい」って伝えてこよ~!

えっ、わざわざ別の人との約束取り消したの!?

しかもさとみさんって仲のいいお友達だよね、?

絶対その人に借りた方が楽なはずなのに

わざわざ私と約束し直してくれたのはどうして・・・?

わからないけど、すっごく嬉しい

もう、莉犬くんが好きすぎておかしくなってしまいそうになる

rinu

じゃあ、早速借りてもいい?

you

あ!うん!ちょっと待ってね、

rinu

はーいっ

私はロッカーの中から取り出した教科書をそっと莉犬くんに渡す

偶然指先が触れないかな、

とか期待したけど、もちろんそんなことは起きないまま渡し終える

すごい残念だなって思っていると、莉犬くんの口が開く

rinu

ありがとう!借りるね!

rinu

あと、今度お礼する!

you

えっ、いいよお礼なんて、!

rinu

やーだ俺がしたいの

rinu

強制です。莉犬くんからの命令!

rinu

なんちゃって?w

you

これ命令なの?w

you

それならお願いしちゃおうかな

rinu

うん!任せて!

rinu

んじゃまた返しに来るね~

you

あ、うん!待ってる!

rinu

またね!○○!

そう言って駆け足で自分の教室へと戻る彼

まるで自分の顔色を伺われないために隠すかのように

・・・ってそんなことより!

不意に呼ばれた私の名前

今までずっと苗字呼びだったのに

急な出来事でありえないほどバクバクする心臓

火が出るくらい暑くなる頬

そんな私に対して、颯爽と走っていった莉犬くん

莉犬くんからしたら、女の子とでも人の名前で呼び合うことは普通だから呼んだだけなの?

それとも・・・

駆け足で帰っていく彼の耳がほんの少しだけ赤く染まって見えたのを期待してもいいのかな

私は皆の姿が見えなくなるまでずっと目で追っていた

莉桜

皆さんお久しぶりです

莉桜

しばらくの間投稿できなくてごめんなさい、

莉桜

ところで皆さんどうでしたか?(物語)

莉桜

普通によくある「教科書の貸し借り」

莉桜

それをきゅんきゅんにしてみました💭

莉桜

気に入って頂けると嬉しいです❤︎

莉桜

ばいりお

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