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一軒家いらないか?前編

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一軒家いらないか?前編

1 - 一軒家いらないか?前編

♥

1,159

2019年08月18日

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2009年 2月

『ただであげます』 『ただでください』

という2chスレッドで

実際になされた 不気味な一連のやり取り

名無しさん

神戸市北区の一軒家いらないか?

名無しさん

ただ、三つ条件があって

名無しさん

1. 必ず受け取る

名無しさん

2. 三日以上家を開けない

名無しさん

3. 死ぬまで住んでくれる

名無しさん

この三点を守れる方なら
土地ごと渡します

名無しさん

家は二十年前にリフォームされてあるけど

名無しさん

祖父母に頼まれてて

名無しさん

裏庭の林に井戸があるんだが

名無しさん

井戸は一応ウチの祖父母のものだから

名無しさん

名無しさん

触らないで欲しい…
一応柵がある

名無しさん

とにかく、死ぬまで住めて
旅行とかしない人なら
すぐにでも渡せるから

名無しさん

本当に条件満たせる人だけ
名乗り出てもらえれば
たすかります

名無しさん

場所はあまり書くとばれるので

名無しさん

“谷上から奥まった所”です

名無しさん

あと、当然タダなのですが

名無しさん

地元つながりが面倒なので

名無しさん

こちらの今後の連絡先は伏せたままになりますが

名無しさん

ただという事ですいません

名無しさん

駐車場はありませんが
庭が広い空き地なのでそこへ

名無しさん

事件とかは起きてないです

名無しさん

デメリットとか…

名無しさん

山から夜になにか くるんですよ

もう怖いです… せつないです…

名無しさん

自分はもう見たくないですね

-

・・・ここでスレは途切れた

神戸市北区の谷上という地域から さらに奥まった所にあるという 一軒家

それをタダで譲るというレス

そして提示される

「必ず受け取る」 「三日以上開けない」 「死ぬまで住んでくれる」

という一連の不気味な条件

さらにその物件には

祖父母のものだから 触らないで欲しいという 「井戸」があり

最後には

「山から夜に何か来る」 「もう怖いです」 「せつないです」 「自分はもう見たくない」

という不気味な書き込みを 残しレスは途切れた

しかし

他のスレッドでは このレスに対する憶測が 飛び交うことになる

なんで開けちゃダメなんだろう

もしかして、身代わり…?

山から来た何かに引っ越したと
感づかれないようにするためとか?

「せつないです。
自分はもう見たくないですね」
っていうのが意味深だね

考えられるのは二つ

親近者がエグ目の姿で降りてくる

全く知らない他人だが
哀れっぽく何かを懇願
しながら降りてくる

てなところだろう…

神戸だがら、震災が関係するのかな…。

兵庫の怖い話で…

夜に山から

影のような肉塊のような
ぼろぼろのものが来て

『お母さん お母さん』

言いながら

家の周りをぐるぐる回るって
話を思い出した……。

場所は分かるが…

稚児ヶ墓山物語でググれ

稚児ヶ墓山 (ちごがはかやま)

攝津と播磨の国境にまたがる 丹生連山の一角を成し

そこには

かつて豊臣秀吉に焼き討ちされた 寺にまつわる悲しい話が 残っている

丹生山にはかつて 明要寺という 大きな寺院があった

天正六年(1578年)

織田信長の名を受けた 豊臣秀吉の別所長治に対する 攻撃の際

別所側についた明要寺は

容赦なく焼き払われた

武装した僧侶たちの多くは 逃げ場を失い

深い谷へと落ちて 死んでいった

死者数数千人という 悲惨な戦いである

また、寺には多くの 稚児(子供)がいた

戦闘が始まり これらの稚児は

一団となって北東の尾根伝いに 落ち延びていったが

現在の稚子ヶ墓山の山上にて ついに秀吉軍に発見され

切り殺された

周辺の人々はこれを哀れみ

「稚児ヶ墓」と呼ばれる墓を この山の頂上すぐ下に作って弔った

山名はこの「稚児ヶ墓」に由来する

-

一軒家に関連する憶測は

このような不気味な噂や伝説と 共に勢いよく飛び交った

そして遂に─ (長くなったので後編へ) 86

この作品はいかがでしたか?

1,159

コメント

16

ユーザー

怖いの嫌いだけど読んでしまう… 後編が怖いけど楽しみ!

ユーザー

(´・¿?・`)キニシテマッテルマッテル

ユーザー

(´・¿?・`)キニシテキニシテ

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