私を探し続けてくれた人……

今日は、ポスター撮影。 どうか順調に行きますようにと願うばかり。 ポスター撮影は、会社とは違う場所のスタジオを借りて、そこにセットを組み立てる。 だから、今日はいつもより早く起きた。

すぐ起きて、準備し、朝ごはんを食べて 家を出た。

天気が悪く、あいにくの雨。 天気予報によると、夕方からもっと降る。 不安ばかりなのに、天気も悪くて気分が下がる。

でも、仕事は絶対成功させる。 余計なことは考えない。

スタジオは、テレビ局のスタジオを借りた。 そこのテレビ局とは、契約を結んでて、 スタジオを使わせてくれた。

テレビ局に着くと、同じタイミングで橘ちゃんも来た。 橘ちゃんとはちょっと引っかかるとこもあるけど、なんとか仲良しを続けれそう。

いつもの橘ちゃんだ！

そんな会話をしながら、自分たちの控え室に行き、荷物を置いた。 控え室は、壁1面がガラス張りになっていて、それを見た、橘ちゃんが、

相当天気が悪いみたい。 橘ちゃんも天気が気になっている。 そのまま、スタジオへ向かうと、もうセットが組み立てられていた。

今まで、サポートするばかりで、実際の撮影に参加したことがなかったから、普通に感動してしまう。 この撮影を担当できることを誇りに思わないと。 残念な結果にしないように。 残念な思い出にならないように。

セットや衣装の準備が終わり、他に不備がないか、確かめていた。 今は、SnowManさんがメイクをしていて 私たちは、撮影のサポートに回っている。 SnowManさんの楽屋に挨拶をしに行かなければいけないが、全員がメイクを終え、楽屋に戻るまで待つ。 そこで、今日の予定を話したり、撮影の流れを伝える。 橘ちゃんど一緒に行くけど、ちょっと不安。

……

時間が経ち、SnowManさんの準備も終わったみたいだから、楽屋に向かった。

緊張するな…… 隣にいる、橘ちゃんも緊張しているみたい。 すると……

楽屋の前に行くと、ちょうどメイクを終え戻ってきた、佐久間さんと深澤さんと出くわした。 すると、2人の後ろに隠れている…… 亮平さんもいた。 亮平さんがいると思って、目線を下げてしまった。 こんなことしても何も変わらない。 なんなら逆効果。

挨拶をすると、3人ともペコリと頭を少し下げてくれる。

上手く喋れない……

橘ちゃんが助けてくれた。 私、ダメダメだな… ちゃんとしないと。 ずっとこの言葉ばかり思い浮かべているけど、なかなか難しい。

でも、今日で、この気持ちともお別れだから、 ちゃんと仕事頑張ろう。 今日で終わりなんだから……

楽屋に入り、予定を伝える。 いつまで経っても、亮平さんの顔を見れなくて、他のメンバーとしかアイコンタクトがとれない。 多分、不自然に見えてると思う。

と返事をしてくれる。 先に、橘ちゃんと部屋を出ると、

私たちと一緒に、佐久間さんと深澤さんが出てきた。

え？相談？ 呼び出される時は、だいたい亮平さんのことだった。 相談って言われると…… 違うかな…？

そして、佐久間さんと深澤さんと、 廊下の突き当たりまで行き、楽屋から少し離れた。 2人は、私の顔を真っ直ぐな瞳で見つめてくる。 ……なんだろう…

元気ない…… 私、そう見えてるのかな。 まぁ、確かにそうかもしれない。 適当に嘘でもついとけばいいかな。

えっ……なんか疑われてる？

この2人は、どこまで私の世話をして来るのだろう。 いや、違う。 亮平さんのためだよね。

これ以上、2人は、なにも聞いてこない。 優しい人なんだろうなぁ。

なにが？ なにが大丈夫なの？ 知らないんだろうな… 深澤さんや佐久間さんに当たっても意味がない。 沢山助けてもらったし。

少し前を歩く、佐久間さんと深澤さんの、 後ろをついて行く私。 苦しいけど…… 気にかけてくれる人がいるだけで、楽になる。