新シリーズ
「拾われた夜に、恋をした。」
翔太
冷たいアスファルトに、肩が震えていた。
都会の喧騒が薄れていく深夜。
街灯の下 翔太は膝を抱えて、静かに座っていた
小さなキャリーケースと、コンビニの袋ひとつ。
それが、彼に残されたすべてだった。
翔太
シャツ一枚に薄いパーカーじゃ、 春の夜風には勝てない。
何より、心が冷えていた。
つい数時間前__
父
父親の冷たい声が、耳に焼き付いて離れない。
愛されていないことなんて、 とっくに知っていた。
でも、捨てられるとは思わなかった。
目を閉じて心を無にしようとした、 その時__
「……お前、何やってんの?」
顔を上げると、そこに立っていたのは、 見知らぬ男だった。
黒のパーカーにキャップ その目は鋭くて、けれど優しさを含んでいた。
翔太
辰哉
辰哉
翔太
翔太
そう言ったはずなのに、 男はしゃがみ込み、俺の目線に合わせてきた。
辰哉
翔太
辰哉
辰哉
翔太
辰哉
目を見開いた翔太に、男は微笑んだ。
翔太
辰哉
辰哉
無理やり手を引かれることもなく、 ただ一言だけ添えられた優しさ。
それが、翔太の心にじんわり染み込んだ。
翔太
辰哉
翔太
辰哉
辰哉
……そうして、翔太は“拾われた”。
そして、そこで待っていたのは、 もうひとつの“家族”__
賑やかで、優しくて、 だけどちょっとクセが強い奴らだった。
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コメント
7件
楽しみ過ぎる…‼️ コメ欄見たらもうこんなに…凄い人気
もう最初からうまいんやてはちは、、 続きめっちゃ楽しみ!疲れどっか行った!w
最高すぎる!!!めちゃめちゃ続きが気になりますなぁァァァ!!!