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私の名前はヒナ
今年の春に入院した
病名は
花咲病
そう、奇病だ。
私の命は来年の春まで
今は冬
まだ
生きていたかった
ユナ
ヒナ
今日も私の双子
ユナが来てくれた
ユナ
ヒナ
ユナ
ヒナ
私は体から花が咲く
それを傷つけてしまうと体も傷ついてしまうので
包帯を付けている
それがすっごく辛いんだよね
でもね
私はずっと笑顔でいるとちかったんだ
もう長く続かない命
せめて笑っていようって思ったから
ヒナ
ユナ
ヒナ
ユナ
ヒナ
ユナ
ヒナ
ユナ
ユナ
ヒナ
そっか
もう3月後半か
なんだろう
急に
怖くなってきたな
私の命の終わりが
もうすぐそこまで来てる
せめてもう一度
あの花を
みたい
お母さん
ヒナ
お母さん
ヒナ
ヒナ
ユナ
お母さん
ユナ
ヒナ
ユナ
もう夜か
一日が終わる時
毎回
悲しいんだか
怖いんだか
なんか
複雑な気持ちになるな
ヒナ
ヒナ
でも今日は
なんだか
悲しくもないし
怖くもない
そう...私は思った
ヒナ
ヒナ
外を見ると
病室から見える桜の木に
一つだけ
花が咲いていた
ヒナ
ヒナ
ヒナ
次の日
ユナ
ヒナ
ヒナ
ユナ
そんな会話
いつまでしていられるのかな
そして4月
ユナ
ヒナ
ユナ
ヒナ
窓から見える桜は満開
桜ももう少しで
散り始めるのかな
ユナ
お母さん
ヒナ
今日も終わり
明日が楽しみだなぁ
いつもならそんなこと
少しだけ思うのに
なぜか今日は
気分が悪い
その途端
私は心臓に穴をあけられたかのように
苦しくなった
病院
通話
00:00
お母さん
病院
病院
お母さん
そう
私は
心臓に
花が咲いた
その花が心臓に突き刺さったのだ
お母さん
ユナ
先生
お母さん
ユナ
ピッ...ピッ...ピッ...
私は体全体が花だらけ
もっというと
体が血だらけだった
ガラッ...
私の寝ている病室に2人がはいってきた
ユナ
お母さん
私は病室のベッドへ寝かせられた
もうすぐにわかった
終わるんだ
私の命
でもおかしいな
もう朝だし
病室の窓から見える桜は
もう散り始めているのに
なんだかとっても
心が
暖かい
もう
どんな結果になるのか
いや
どんな結果になっても
受け入れられる覚悟が
出来てるから
ユナ
お母さん
そのとたん
そして
私の体に咲いた花が
一気に散り始めた
私の心臓は
動きをとめた
美しい家族に見送られ
美しく散る
桜と一緒に
私の体に咲いた花は
病室の窓から
天へと
旅立って行った