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徹
朝日の余命が四ヶ月と分かってから、二人で過ごす日々は以前より濃密になった。
櫻子
朝日
朝日が目を細めて愛おしそうに笑った
二人でゆっくりと水を注ぐ。じわじわと土に染み込む水を、二人は黙って見つめる。 何でもない時間なのに、私は胸がいっぱいになった。 生きていることの小さな奇跡を、一緒に見守る瞬間が、こんなにも尊いとは思わなかった。 午前中は、近所のパン屋に朝食を買いに行くことにした。
櫻子
私が問いかけると、朝日は少し考えた後、にやりと笑って言った。
朝日
私たちはコンビニでいくつかアイスを買い、公園のベンチに座った。 溶ける前に急いで口に運び、笑いながら服に少しこぼしてしまったり、互いに「バカ!」と叱り合ったり。
朝日
櫻子
朝日
くすぐったくて、私たちは声を出して笑った
こうした些細な時間の楽しさが、櫻子にとってどれだけ貴重なものか、噛みしめずにはいられなかった。 昼下がり、家に戻ると、ベランダの朝顔は小さな芽を伸ばしていた。
櫻子
朝日
櫻子
私は朝日の手を力強く握りしめながら言った。
櫻子
朝日はゆっくり頷き、私の手を強く握り返した。
朝日
夕方、私たちは散歩に出かけた。 桜はすでに葉桜になり、夏の気配が少しずつ混ざっている。
風に揺れる木々の匂いが心地よく、私は深呼吸をした。
朝日
朝日の言葉に、私たちは芝生に座り込んだ。 青空の隙間から差し込む光が、私たちの影をゆっくり揺らした。
櫻子
朝日
朝日の声は柔らかく、でも確かな響きがあった。 二人は黙ったまま、空を見上げる。 鳥が一羽、頭上を通り過ぎる。 沈黙の中で、言葉よりも大事なものを互いに感じ取っていた。
夜、家に戻り、ベランダで一緒に毛布を広げて夜空を見上げた。 星はまだ少なかったけど、夜風の香りと静けさが、私に安心感を与えた。
朝日
櫻子
朝日
櫻子
まだ小さな芽が土の中で育っているように、二人の時間も少しずつ、確かに積み重なっていった。
櫻子
朝日は静かに微笑んだ。
朝日
土の中の芽はまだ小さいけれど、その成長と共に、二人の時間も確かに前に進んでいる気がした。 死は近いけれど、今の瞬間は何よりも確かで、温かかった。
コメント
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🫠🫠🫠🫠感動で溶けかけてるアイスです