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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

廃墟と化した小さな町

その町の一際目立つ屋敷

その屋敷の中に一人の女性がいくつもの水晶を並べ座っていた

アメジスト

みんな各々己の役目をこなしてるみたいね

アメジスト

ルビィはとりあえずウルターニャさんと合流できたみたいだし

アメジスト

ラピスラズリも問題なさそう

アメジスト

ダイヤやサファイアを見てもそうね

アメジスト

とは言っても問題ないってのは彼女らの様態の話

アメジスト

作戦を遂行するにあたっての問題は出てきた

アメジスト

あの悪魔の存在ね

アメジスト

ラピスラズリがあった奴とラルドがあった奴

アメジスト

見た感じ同一人物だと思われる

アメジスト

となるとアイツが黒幕で間違いはなさそう

アメジスト

ただそこでひとつ気になることがある

アメジスト

何故ラピスラズリと会う時にサバクシスの国王を連れていた?

アメジスト

ラルドと会った時は居なかったのに

アメジスト

ラピスラズリに会う時には居た

アメジスト

リアルタイムで見ていたがラルドと会ってから時間はそれほど経っていない

アメジスト

その一瞬で国王を連れ出したのか?

アメジスト

謎はまだまだありそうだな

アメジスト

アメジスト

はぁ…

アメジスト

こんな辺境の地にまで足を運ぶやつが居るなんて…

アメジスト

私達の屋敷になんの用かしら?

リルフ

おやおや…

リルフ

気付くのが大変お早いことで

アメジスト

アンタがこの町に入った時点でマークしてたわよ

リルフ

この町に入った時点で、ですか

リルフ

ふむ……

リルフ

となるとこの町全体があなたのテリトリー内と言うわけですね

アメジスト

まぁそういう事ね

リルフ

となると奇襲はさせてくれなさそうですね

アメジスト

当たり前でしょ?

リルフ

さて……

リルフ

いつまであなたは私の方を見ないんですか?

アメジスト

簡単な理由よ

アメジスト

あなたの方を振り向く

アメジスト

その一瞬の隙で私はあなたに殺されるもの

リルフ

さすがに殺意を出しすぎてましたかね…

リルフ

分かりやすくナイフを構えてるのがバレてるとは

アメジスト

そんなこと言ってるあなたこそ

アメジスト

なんでこの無防備な私を殺さないのかしら?

リルフ

八十%の確率で私が反撃を食らって

リルフ

洒落にならないダメージを負いますから

アメジスト

意外と冷静なのね

リルフ

ふふっ…

リルフ

お互い様ですよ

アメジスト

ナイフもしまったみたいだし正面向いて話しましょうか

リルフ

それも察知してるとは…

アメジスト

はじめまして悪魔さん

リルフ

私が悪魔ということはバレてるんですね

アメジスト

でもそれくらいしかわかってないわよ

アメジスト

あなたの目的が何かも分からないし

アメジスト

特性も正体もわかってないわよ

リルフ

ほんとに私が悪魔ということしか分からないと

リルフ

では軽く自己紹介をしましょう

リルフ

私の名はリルフ

リルフ

お察しの通り悪魔です

リルフ

悪魔によって特性は異なるのでそこは伏せさせてもらいます

リルフ

私の目的ですが簡単なことです

リルフ

あの大陸を私のものにしたいだけです

リルフ

それが私の目的ですね

アメジスト

あの大陸を手に入れて何をするの?

リルフ

それはお教えできません

リルフ

それに今話してもつまらないでしょう?

リルフ

自らの力で暴いていく方がゲーム性があって

リルフ

とっても楽しいじゃないですか

アメジスト

なるほどね…

アメジスト

とりあえず私の質問に答えてくれる?

リルフ

えぇ構いませんよ

アメジスト

まずあなたの使ったあの影はなに?

リルフ

まさかそれを知ってるとは…

アメジスト

私はジュエルズの司令塔みたいなもの

アメジスト

みんなの動きはこの水晶を通して確認してるの

アメジスト

そこにあなたが影を出して戦わせてたのが写った

リルフ

影の正体を知りたいんですよね?

アメジスト

えぇそうね

リルフ

あの影は見てくれた通りあの人たちの影です

リルフ

それ以上でもそれ以下でもないです

アメジスト

なら少し質問を変える

アメジスト

あの影に意思はあるの?

リルフ

そりゃありますよ

リルフ

ただ、特定の条件下でないと話なんかは出来ないですけど

アメジスト

その条件下は?

リルフ

それは考えてください

リルフ

考えることは素晴らしいことですよ?

アメジスト

……そう

アメジスト

それじゃあもうひとつ質問

アメジスト

ラルドと会った後ラピスラズリに会ったわよね?

リルフ

ラルドとはあの緑の子ですか?

アメジスト

えぇそうよ

リルフ

そしてラピスラズリは青髪の子達ですね

アメジスト

ラルドに会った時と

アメジスト

ラピスラズリに会った時

アメジスト

時間はそれほどたっていないにもかかわらず

アメジスト

あなたは王様を連れ出していた

アメジスト

そのマジックの種を知りたいの

リルフ

そーですね……

リルフ

これは口で説明より見てもらう方が早いですね

アメジスト

どういうこと?

リルフ

あなた様のお名前をお聞きしても?

アメジスト

アメジストよ

リルフ

ではアメジストさん

リルフ

私にそれなりの攻撃をしてきてください

アメジスト

なんでもいいの?

リルフ

えぇ問題ないです

アメジスト

なら遠慮なく…

そういいアメジストはリルフの方をしっかりと向いて指をパチンと鳴らす

その瞬間リルフの目の前に小竜巻が発生しリルフの体を蝕んでいく

アメジスト

どうかしら?

アメジスト

それなりに殺る気だったんだけど

リルフ

いい攻撃ですね

リルフ

私が”本体”でしたらやられてました

アメジスト

アメジスト

そういう事ね…

小竜巻を避けもせず直接受けたというのにリルフはケロッとしている

身体のあちこちは風穴が空いてるにも関わらず…

リルフ

お察しの通り私は本体では無いです

リルフ

いわゆる分身ってやつですよ

リルフ

なので私にいくら攻撃しても本体にはダメージはないです

リルフ

まぁ分身はこのようにダメージを喰らいます

リルフ

そして回復することもないです

リルフ

あくまでも分身なんでね

アメジスト

それならあの短い時間で移動できるのも納得ね

リルフ

要は私は1人ではなく複数いるってことですからね

アメジスト

本体は一体どこにいんのよ

リルフ

答えをいえばサバクシス王国の地下ですね

リルフ

ある部屋に私はいます

リルフ

言える情報はここまでです

リルフ

あとは頑張ってください

アメジスト

随分とペラペラ話してくれたわね

リルフ

このくらいのヒントをあげないと分からないかと思いましてね

アメジスト

甘く見てると足元すくわれるわよ?

リルフ

では楽しみにしてます

その一言を言い終えるとリルフは煙のように消え去った

アメジスト

みんなが帰ってきたら情報共有しないとね

お気の毒ですが魔王は勇者になりました

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コメント

1

ユーザー

物語が動き出しそうです

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