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『わたしを███ね』
『“約束“だよ』
永享12年(1440年)
旅人
旅人
旅人
?
旅人
旅人
旅人
旅人
振り返った瞬間──、旅人の首から血が噴き出した
旅人
鬼のつのが生え、黒髪と黒目の中性的な顔が旅人を見つめる。手には血がべったりと付いていた
旅人
旅人はその場に倒れ、絶命した
鬼
ばりっ
がりっ
ひとかけらも残さず、鬼は旅人を喰らった
鬼
鬼
口の周りに付いた血を舐めとると、満足そうにつぶやく
鬼
鬼
“人喰い鬼“が出るという噂が立ってしまったため、旅人があまり通らなくなってしまった
鬼
その場から立ち上がり、あてもなく歩き出した
数日後
山林の中を適当にぶらつき、鬼はたまたま迷い込んだ人間を襲い喰らった
ばりっ
がりっ
喰べ終わると、あくびをした
鬼
鬼
鬼
木によりかかり、瞼を閉じる
鬼
すぐに眠りへ落ちていった
二刻半後(約5時間後)
鬼
鬼
ぱちり
鬼
鬼
辺りは夕闇が広がっていた
鬼
背伸びをし、立ち上がる
鬼
人喰い1
人喰い2
人喰い1
人喰い3
人喰い3
人喰い1
人喰い2
人喰い2
人喰い3
人喰い1
鬼に気づくことなく、男たちはその場から去っていった
鬼
鬼
鬼
2日後
鬼
きょろきょろと、辺りを見回すと────
一軒の家屋があった
微かに人の気配を感じる
家屋に近より、中の様子を窺った
ぱしん
鬼
娘
男
娘の頬を引っ叩いた
娘
男
頬を何度も叩いたあと、今度は脇腹を蹴る
娘
娘は耐えるようにうずくまった
鬼
ぐうぅぅぅぅ
鬼
ちょうどそのとき、腹の虫が大きく鳴った
男
様子を確かめるため、外へ出た
鬼
鬼
男
鬼の存在に気づく
男
鬼
爪で男の首を掻き切った
男
男は絶命した
鬼
無言のまま、男の死骸にかぶりついた
ばりっ
がりっ
娘
夢中で喰べていて、すっかり娘の存在を忘れていた
残っていた肉片を飲み込む
娘
呆然と見つめる
鬼
一瞬、娘も喰らおうかと思ったが…………
娘
娘
その場から立ち去ろうとした瞬間、娘から呼び止められた
娘
鬼
娘
鬼
鬼
それだけ言うと、鬼は森の奥へと消えた