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ー今だけはいいよねー 第3話
晴斗
翌朝 俺は昨日の事が頭から離れなかった。
"今だけはいいよね"
学校に行く途中 この言葉が頭をよぎる
水春
晴斗
いつも通り笑って話しかけてくれる 水春に俺は拍子抜けした
1時間目の国語。
晴斗
先生の出した問題に 困っていると
水春
晴斗
俺が思わず笑うと 水春も
水春
と笑みを零した。
そして算数
晴斗
水春
晴斗
俺がノートに間違った答えを書くと、 そっと直してくれる。
晴斗
水春
前まで こんな世話を焼いてくれる奴じゃなかったのに
晴斗
昼休み
水春の隣にお弁当を広げる。
晴斗
水春
晴斗
水春
と 水春は自分の弁当から卵焼きを渡してきた
晴斗
水春の頬が赤く染まっていた。
女子にこんなことをされたのは 初めてで
妙に意識してしまう。
水春
晴斗
帰り道。
俺は1人で帰っていた。
そして引っかかる事を思い返していた。
晴斗
水春
声が聞こえて振り返るとそこには 水春が立っていた。
晴斗
水春
"幸せでいてね"
晴斗
水春
晴斗
その顔はどこか寂しそうだった。
晴斗
俺は反射的に言い返した。
水春
晴斗
水春を見ていると胸が傷んだ。
水春
晴斗
"優しくなった"
これはどこか別れを告げているかのようだった。
その夜。
俺はやはり考えた。
なぜ優しくなったのか。
晴斗
考えれば考えるほど 答えはでない。
晴斗
晴斗
水春は何かをかくしている。
そしてその "隠しているもの"が
水春を苦しめている。
晴斗
と俺は小さく呟いた。
晴斗
部屋の時計が小さく音を出す。
その音がここまで聞こえるほど 部屋は静まり返っていた。
遠くの電車の音が響いている。
その週の日曜日。
俺は水春の部屋にお邪魔した。
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
晴斗
あまりの静かさに 緊張し息を飲む。
俺が昨日悩みに悩んで出した結果
それは…
水春
晴斗
水春
晴斗
晴斗
水春
晴斗
…
水春
晴斗
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
俺はこの優しい笑顔が 作り笑いにしか見えなくて。
晴斗
水春
晴斗
普通の小学生が持つ悩みではない
何か違うものを感じた。
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
"俺のことで悩んでくれて。"
水春
晴斗
俺は手を振る水春を後に 歩いて行った。
…
晴斗
久しぶりに見たこの綺麗な空は
何かを表すかのように
雲が流れて行った。
晴斗
この雲を見ると
時間が経っている事に気づかされる。
晴斗
そして中1になる年の夏
小6になった俺は……
𝓉ℴ 𝒷ℯ 𝒸ℴ𝓃𝓉𝒾𝓃𝓊ℯ𝒹