涼
ミカ
ミカはびくっとして顔を上げた
涼
ぼんやりしてるミカの体を涼が揺らしている
ミカ
いつの間にか寝てたのか全く覚えがなかった
ミカ
涼
ミカ
ミカはそ~っとスマホの画面に触れて。呼んだ
ミカ
しーん…
何も起こらない。スマホの画面は暗いまま
涼
ミカ
涼
涼がスマホを取り上げ、電源ボタンをおした
涼
ミカ
ミカはベットからおり、箱の中を探した
ミカ
涼
ミカ
涼
ミカ
口を尖らせる涼のあたまをポンポンとたたいて、ミカは戸口に向かう
4月7日。朝の六時半
洗面所の前で、ミカはブレザーの制服の赤いリボンをぎゅっと結ぶ
春休みは終わりで今日から中学。 寝癖ではねた前髪を懸命に整えていると
涼
ミカ
涼
ミカ
なみ
スーツを着てきちんと化粧をしたなみが顔をのぞかせた
ミカと涼はふり返って声を揃える
二人
なみ
ふくれっ面になるなみに、ミカと涼は大笑いした
なみ
涼
ミカ
なみと涼のお祝い言葉に、ミカは照れてもじもじする
なみ
涼とミカは顔を合わせる。なみがこの一週間で作ったご飯といえば インスタントラーメンときみの潰れた目玉焼き。焼いたウインナー…
涼
ミカ
なみ
なみにうながされ、ミカと涼は玄関に向かう
なみ
ミカ
涼
ミカ
涼
ミカ
なみ
涼
どっちが保護者だろう、とミカは笑いがこみ上げてくる
ミカ
なみ
涼
ミカは涼たちと反対方向へと歩きだす
風はちょっと冷たい。冬服のブレザーは厚いから寒くないけど、糊のきいたごわごわする感触がミカはまだ慣れていなかった
ソメイヨシノはもう散っていて、路上に植えられたしだれ桜が桃色の花を下げている
そのきれいな花の色は、ミカの誕生日と入学を祝ってくれている気がした。だけど気持ちのいい眺めにちょっと胸が軽くなる。頭上を振り仰いでみた。空は飛べそうなくらい晴れていた
…飛べそうなくらい。ドラゴンに乗って
あれから、何度もライトを呼び出そうとした。スマホはちゃんと起動して、画面も明るくなって、ゲームも動くし保存してある写真なども支障なく見られた
なみちゃんが設定してくれて、インターネットにも接続できるようになった。だけど、いくら呼びかけても反応はなかった。
?
聞き覚えのある声…しかも最近聞いたばかりの声だ
ミカ
アカリ
ミカ
アカリ
ツナグは不機嫌そうにちらりとこちらを見ただけで追い抜いてゆくけれど。通りすがりさまに、ぼそりとつぶやいた
ツナグ
アカリ
ミカ
アカリに握られた手をぶんぶんと振られ、ミカは混乱で笑うしかできなかった
入学式が終わるとすぐにミカは猛ダッシュで帰宅した
しだれ桜を散らす勢いで…スカートをひるがえして走って走って走り抜いた
ミカ
なみ
ミカ
ぱたん。 とミカは自室のドアを閉める はあはあと荒息を必死に押さえるとミカは机に歩み寄った
スマホを手に取る。電源を入れるとふわりと画面が明るくなった
すうっと大きく息を吸って、そして思い切って口を開いた
ミカ
とたん、画面が輝いた!
ライト
パパン、パンパーン! とクラッカーの音が鳴り響き、画面に色とりどりの紙吹雪がまった
ライト
ミカ
ミカは半分泣き笑いで、ぺたん、屠蘇の場に座り込んだ
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