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視界に映ったのは 白い天井とよく見慣れた赤い髪
rt
俺はいつの間にか キヨくんに組み敷かれていた
ky
息を切らし 俺を見下ろしている
それに 何となく顔が赤いような…
rt
俺はようやく事態を把握した
rt
rt
邪魔だよね、とはぐらかし 身体を起こそうとするが 手首をソファーに押さえつけられて 身動きが取れない
ky
rt
ky
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ky
rt
そう聞いてもなお キヨくんは黙って俺を見下ろすだけ
rt
ky
ky
rt
さっきの俺の問いかけと同じだ
rt
ky
ky
rt
ky
rt
何故か急に褒められて 尚更困惑する
ky
ky
rt
怒ってる…?何で?
ky
ky
ky
ガシガシと頭を搔くキヨくん
ky
rt
ky
圧力をかけながら話すキヨくん
ky
ky
ky
そして先程まで 死んだような目をしていたのに 今は…
ky
苦しそうに顔を歪め 泣きそうな表情をしていた
rt
今のキヨくん 俺まったく知らない
こんなキヨくん 見たくも知りたくも無いのに…
rt
目の前が涙で滲む
ほんとに意味がわからない
なんでこんな質問をされてるのかも どうしていきなり こんな体勢になったのかも
頭の中がぐちゃぐちゃだ
ky
それでも構わず キヨくんは話し続ける
ky
rt
ky
ky
ky
ky
rt
ky
「キヨくんだもん」
ky
腕を掴む力が緩んだ
rt
rt
rt
これ以上 話を聞きたくなくて 半ば強引に話を遮った
rt
ky
今ある状況から脱出しようと ダメ元で交渉してみる
まぁ酔っぱらいが 素直に言うこと聞くわけが…
ky
rt
ふいっと顔を背け 意外にもすんなり俺から離れた
ky
rt
ky
その言葉を最後に パタン…と静かにドアが閉まった
俺は暫く ソファーから動けずにいた
ky
rt
泣きそうな 辛そうな
ky
俺の見たことの無い表情
だけど なぜそんな表情をしたのかは どうしても分からなかった
ky
rt
rt
分からない 分からないよ
はぁ…と ひとつため息をこぼした
しんと静まり返ったリビングに ぽつんと一人取り残された俺と 無造作に置かれたビールの空き缶
長いようで短い夢を見ていたような ふわふわとした感覚からまだ 抜け出せていない
だけど向こうから微かに シャワーの音が聞こえる
そして ふわっと仄かに香る柔軟剤の匂い
この音 この匂いこそ キヨくんが俺の家に居ることを 証明している
…夢じゃなかったんだ
夢だと、よかったのだが
ソファーから起き上がり パーカーの袖をぎゅっと掴む
あっさりと解放された身体は軽くなり 押さえつけられていた手首は まだほんのりと熱を帯びていた
……そうだ これは酔っぱらいの体温だ
そうだ きっとそうだ
rt
そう自分に言い聞かせた
……To be continued