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司
ハロウィンパーティーをしよう！！
類
おおっ、いいねぇ
彰人
あー、来週ですもんね。
彰人
けど、ハロウィンパーティーなんて仮装して菓子食ってくらいしかやる事無いでしょ。別にやらなくても…
冬弥
ハロウィンパーティー…✨️
司
…冬弥は興味あるようだが？
彰人
どこでやります？
類
ふふ、みんなやる気になったね。
司
ふっふっふ、そう来なくては！
司
ちなみに場所はここにしようと思ってるぞ！
冬弥
え、部室でやってもいいんですか？
彰人
まぁ、普通にパーティー何回かしてるし大丈夫だろ。
類
だね。それに、不法侵入に比べればパーティーなんて可愛いもんじゃないかな。
冬弥
たしかに、それもそうですね。
司
決まりだな！
司
ということで、10月31日は部室でハロウィンパーティーを開催するぞ！
類
ふふっ、楽しみだねぇ
彰人
じゃ、それぞれ菓子持ち寄ります？
司
ああ！それと、もちろん仮装もだぞ！
彰人
げ
冬弥
ハロウィンっぽくていいですね！
司
ふっふっふ、だろう！仮装は欠かせんよな！
彰人
えー…別にいらなくないですか？
司
何っ？！分かってないな！
司
それじゃただのお菓子パーティーじゃないか！
彰人
別にいいじゃん。お菓子パーティーで。
類
彰人くん、ハロウィンの起源が古代ケルト人の魔除け行事なのは知ってるかい？
彰人
は？…初耳ですけど、
類
古代ケルト人は、一年を光と闇に分けて考えていてね。暖かい夏は光、寒い冬は闇といった感じさ。
類
そして、その光と闇の節目を10月31日にしていたそうだ。更に、その節目の日は光と闇の境界が朧気になる日…この世とあの世が最も近付く日と考えていた。
類
だから、生命力の弱い子供達があの世からの住人に連れ去られない様にするためにお化けの仮装をさせ、あの世の住人に中に紛れ込ませる事で連れて去られるのを防いだ…という成り立ちがあるそうだよ。(※諸説あり)
彰人
へー、知らなかったです。
冬弥
俺も、そこまで詳しく聞いたのは初めてです。
司
うむ、説明ご苦労！
彰人
あれ、センパイ知ってたんですか？
司
…もちろん！！
類
ふふ、不思議な間があったねぇ
司
ええい！とにかくだ！尚更、仮装は必要ということが分かっただろう！
司
普通の格好だと、あの世の住人に連れて行かれるかもしれんぞ！
彰人
う〜ん…
類
もちろん、強制はしないよ。でも、特別嫌なわけでもないなら、やってみない？
彰人
まぁ…めんどくさいだけで、嫌ではないんですけど…
冬弥
あっ…一緒に衣装を選びに行きたいと思ってたんだが、
彰人
よし、いつ行く？
司
お前チョロすぎんか？
類
驚くほど冬弥くんに甘いね。
彰人
これは不可抗力なんで。
冬弥
え、選びに行ってくれるのか？
彰人
おう、もちろん。
冬弥
あっ、ありがとう！良ければ俺も東雲のを選ばせて欲しい！
彰人
え？ん〜、そうだな。お互いで選んだの着るか。
冬弥
ああ！
司
おお、それいいな！類、オレ達もやろう！！
類
ふふ、いいよ。
司
じゃあ10月31日、みんなで仮装して放課後集合だからな！
10月31日
司
類〜！着替えたか？
類
ああ、もう大丈夫だよ。
司
おお！よく似合っているではないか！
類
ふふ、君のことだからえっちなやつ選んだのかと思ったけど、普通のキョンシーなんだね。
司
お前はオレのことをそんな風に思ってるのか？！？！
類
僕は別に、多少えっちでも良かったんだよ？
司
良くないわ！！！！
ガラッ
彰人
ちわーす。
冬弥
こんにちは。
彰人
センパイの声マジでデカイっすね。廊下中に響いてましたよ。
司
なんと？！
冬弥
天馬先輩は海賊衣装なんですね。よく似合ってます✨️
司
おお！そうだろう！！
彰人
で、類センパイはキョンシーか。いいっすね。
類
ふふ、ありがとう。
司
2人も着替えてこい！そっちの準備室を使ってくれ！
彰人
はーい
司
む、冬弥は吸血鬼か！
冬弥
東雲が似合うと言ってくれて…！
類
ふふ、たしかにとてもよく似合ってるねぇ。
司
ああ！冬弥はクラシカルな服も似合うな！
冬弥
あ、ありがとうございます！
彰人
青柳は素材がいいから何でも似合うんすよ。
類
おや、君のそれは…警察官かな？
司
うぉお！ポリスか！
類
ふふ、カッコイイねぇ。似合ってるよ。
彰人
そりゃどうも。
冬弥
東雲…やっぱり、カッコイイな。とても似合っている。
彰人
まぁ…お前が選んだんだし、当然だろ。
司
よし！ではハロウィンパーティーを始めるぞ！！
類
みんなお菓子何持ってきた？
彰人
とりあえず無難にチョコとポテチ系。
冬弥
俺は母に用意してもらった焼き菓子類です。
彰人
え、それ駅前の結構高いやつじゃね？！
冬弥
そ、そうなのか？
司
オレも色々持ってきたぞ！あと、カイトさんからケーキも貰ってきた！
類
えっ、また？
彰人
あの人パーティーの時毎回ケーキくれますね。
冬弥
またお礼をしないと…！
司
ということで、全員お菓子は持ってるな？
類
あぁ、持ってるよ。
司
ならば、行くぞ！
彰人
え？
冬弥
えっと…どこへ？
司
決まってるだろう！お菓子を貰いにだ！
類
おや、聞いてないねぇ
彰人
誰に貰いに行くんですか…？
司
無論、先生に決まってるだろう！職員室へ行くぞ！！
冬弥
え、この格好で…ですか？
司
ああ！許可は貰ってるから安心しろ！
類
寛大な先生だねぇ
彰人
マジかよ…流石にこれで校内歩きたくねぇ…
冬弥
けど、許可が降りてるなら、まぁ…
彰人
え、マジで？？
職員室
司
トリックオアトリート！！！
先生
来たな、怪異研究部。
司
お菓子をくれないと今夜学校に忍び込みます！！
先生
悪戯の範疇超えてるな
先生
まぁいい。ちゃんと用意はしてあるぞ。
彰人
マジすか。
類
ふふ、ありがとうございます。
先生
ほら、箱ごと持っていけ〜
冬弥
えっ、こんなにいいんですか？
先生
ああ。実は、今日生徒から「トリックオアトリート」と言われた時、渡せるように用意してきたんだが…
先生
…何故だかみんな、優等生ばかりでな。誰も菓子を強請ってこなかったんだ。
彰人
まぁ…普通、先生に菓子強請りませんもんね。
先生
想定外だ…
先生
それにしても、お前ら本当に仮装したのか。
司
はい！！
類
ふふ、先生は仮装しないんですか？
先生
一応仕事中だからなぁ
先生
あ、ちなみに来月期末テストだからな。今日はいいが、ちゃんと勉強しとけよ。
彰人
げっ、忘れてた…
司
くっ、現実を見せつけられた…撤退するぞ！
類
は〜い、撤退〜
冬弥
先生、ありがとうございました。
司
ありがとうございました！！
先生
おう、ハメ外し過ぎない程度に楽しめよ〜
廊下
類
やっぱりあの先生、いい人だね。
司
だな！怪異部の顧問があの人で良かったと、つくづく思う。
冬弥
そうですね。普通あそこまでしてくれないでしょうし。
友人
あれ、彰人じゃん！
彰人
げ
友人
仮装ってマジだったんだ！似合ってんじゃん！
彰人
どーも
司
おお、君たちは彰人の友人か！
友人
あ、部長さん達もこんにちは〜
司
あ、そうだ。お前たち、この菓子を少し貰ってくれんか？
友人
えっ？…うわ！箱いっぱいのお菓子だ！
司
さっき先生から貰ってな。4人じゃ食べきれんし、少し貰ってくれると嬉しい！
友人
いいんですか？ありがとうございます！
友人
うぉ〜、ラッキー！
冬弥
…？
類
どうしたんだい？
冬弥
あ、いえ…少し視線を感じた気がして、
彰人
視線？…まぁ、廊下だし、
類
本物のお化けかもねぇ
司
む、お化けがなんだ？
冬弥
いえ、気の所為だったみたいです。
彰人
センパーイ、そろそろ戻りましょうよ。
司
おお、そうだな！
司
類！トリックオアトリートだ！その美味そうなクッキーをくれ！
類
ふふ、あげないから悪戯して欲しいな。
司
な、何っ？！？！
彰人
はーい、2人ともイチャついた罪で現行犯逮捕っすね。
司
イチャついた罪とはなんだ？！
司
というか、今のは類が逮捕だろっ！
彰人
んじゃ、類センパイだけ逮捕で。
類
え〜？ふふ、捕まってしまったね。
冬弥
(少し羨ましい…)
ｶﾞﾀﾝｯ
冬弥
？
司
む、どうした？
冬弥
いえ…何か、音が鳴ったような、
冬弥
でも、気のせいだと思います。
司
そうか？
彰人
ねぇセンパイ、ケーキってもう食べていいんですか？
司
ん？もちろんいいぞ！好きなのを選ぶといい！
ぐぅ〜〜〜
司
……ん？
類
おや、大きな腹の虫だねぇ。
司
お、オレじゃないぞ？
彰人
青柳？
冬弥
いや、俺でもない。
類
おや…僕も違うんだけど、
彰人
俺もです。
司
……向こうから聞こえたよな？
類
そうだねぇ
ｶﾞﾀﾝｯ
司
！！
司
誰かいるのか？！？！
ぐぅぅ〜〜…
司
ぬわっっ？！？？？！！
彰人
うわっ？！
驚かせちゃってごめんなさい…！話しかけるタイミングがなくて…！
司
お、おお…そうだったのか！何の用だ？
お腹が空いちゃったんですけど、仲間が見えたから着いてきました！
冬弥
仲間？
類
お腹空いてるのかい？お菓子ならたくさんあるよ。
司
ああ！たくさん食べるといい！
えっ、いいんですか？！なら、遠慮なく…！
ガブッ
司
……む？
類
司くんっ？！？
ﾁｭｰ…
司
どわーーーーーー？！？！？！？
彰人
せ、センパイ？！？！
冬弥
な、何してるんですか！！
え？たくさん食べていいって…
司
何故噛んだ？！？！？
え、えぇ？食べていいって言いましたよね？！
司
お菓子の事だぞ？！
お、お菓子…？
彰人
センパイ、もしかしてこの人…
類
あ、あぁ…
類
えっと…君、もしかして吸血鬼、とか…？
？はいっ！
みのり
吸血鬼の花里みのりです！よろしくお願いします！
司
な、なな、何ぃっ？！？！？
司
ほ、ほほ、ホンモノか…！？！？
冬弥
な、仲間ってもしかして…俺のことですか？
みのり
はいっ！あれ、違うんですか？
冬弥
ち、違います。俺は人間で、これは仮装です。
みのり
えっ、えぇっ？！
司
実は、今日はハロウィンと言ってだな…
みのり
ご、ごめんなさいっ！私、勘違いして…！
司
うむ…まぁ、悪意は無かったわけだしな。
類
君がいいならいいんだけど…
司
…まて、オレも吸血鬼になるとか無いよな？
みのり
あっ、それは無いです！安心して下さい！
みのり
ぐぅぅ〜〜〜…
司
？！
冬弥
ま、まだお腹が空いてるんですか？
みのり
う、うぅっ、今は西暦何年ですか？
彰人
今？今は20○○年だぞ。
みのり
という事は…私、51年寝てたんだ！
司
ね、寝てた？？
みのり
はい！
みのり
私、長いことここに住んでるんですけど、52年前かな？に、ある女の子に会ったんです！
みのり
その子が私に1年間くらい毎日美味しい血を吸わせてくれて、お腹いっぱいになったからちょっと眠ってたんです！
司
それで51年眠っていたと…
冬弥
なるほど。だからお腹も空いてるんですね。
みのり
じ〜…
彰人
……視線を感じるんですけど。
みのり
す、すみません！美味しそうで、つい…
彰人
は、マジで？俺？！
みのり
何かスポーツとかやってますか？あの子と似たような感じが…
彰人
えっ…いや、今は何もやってねぇけど。
みのり
ぐぅ〜〜〜…
彰人
えっと…吸う？
冬弥
東雲？！
彰人
あ、いや。司センパイも大丈夫そうだし、大丈夫かな〜って。
司
まぁ、多少チクッとはしたがそこまで痛くなかったぞ！
司
普通に注射のが痛いくらいだ。
彰人
じゃあいいや。
冬弥
いっ、いい…のか？
彰人
まぁ、腹減ってんなら仕方ないし。
彰人
花里だっけ？別に吸ってもいいぞ。
みのり
＿かちゃん…
司
む？
みのり
あ、あのっ！私のことは「みのり」と呼んで下さい！
彰人
あー、分かった。みのりな。
みのり
わぁ…✨️
類
おや、彰人くん気に入られたみたいだね。
彰人
マジか
ガブッ
彰人
うわっ！？？！
みのり
ﾁｭｰ…
冬弥
だ、大丈夫か？！
彰人
いや、ビックリしただけ。たしかに痛くは無い。
みのり
ふ〜…美味しかったです！ありがとうございます！
類
ちなみに、彰人くんと司くんだと、どっちの方が美味しかったんだい？
みのり
う〜んと、好みの問題だと思うんですけど…
みのり
私は、彰人くんの血の方が好きです！
司
それは…その、例の「あの子」とやらに似てるからか？
みのり
はい！
彰人
へぇ。けど、それって女だろ？
みのり
はい！とっても可愛くてカッコイイ女の子でした！
みのり
ふふ、今どうしてるのかな〜
類
50年以上前なら…まぁ、まだ生きてる歳かな？
みのり
そっか！人間には寿命があるから…
みのり
……会いたいな。
司
…
司
その人の名前は？この学校に通ってたなら、もしかしたらまだ近くに住んでるかもしれない。
みのり
！
みのり
探してくれるんですか？！
司
見付けられる確証は無いが、出来る限りは協力しよう。
みのり
わぁぁ〜…！！ありがとうございます！
類
君はお人好しだねぇ
司
うむ…何か放っておけんくてな。
司
(それに、何故か"会いたい"という気持ちは分かる気がする。)
司
それで、名前は？
みのり
遥ちゃんです！苗字はたしか…
みのり
あっ、桐谷！桐谷遥ちゃんです！
彰人
！？
司
！！
類
えっ
冬弥
？
司
き、桐谷…遥？
みのり
はい！もしかして、お知り合いですか？
彰人
知り合いっつーか…
彰人
桐谷遥って……アレっすよね？
類
う、うん。体育館の…
冬弥
体育館？
司
あ、そうか。冬弥は会ったことないか。
みのり
…？
司
花里だったか。普段は学校のどこにいるんだ？
みのり
暗くて静かで誰も来ないから、図書準備室にいます！
司
そうか…なら、今夜そこまで行くから、待っていてくれるか？
司
桐谷遥に会いに行こう。
みのり
！！
みのり
ホントですかっ？ありがとうございます！
みのり
遥ちゃんに会える〜…！！♡
司
…
類
司くん、
司
あぁ、勝手に決めてすまんな！急だし、別に来れなくてもいいぞ。
類
僕は行くよ。予定も無いから。
彰人
俺も。
冬弥
よく分かりませんが、俺も行きます。
司
…そうか。
司
ならば、今夜9時、校門に集合だ！
みのり
おー！
司
お、お前は図書準備室で待っててくれよ。
みのり
はいっ！分かりました！
類
ふふっ、やっぱり悪い子じゃ無さそうだね。
類
君も一緒にパーティーしていく？
みのり
えっ、いいんですか？ぜひ！
彰人
人間の食べ物って食えんの？お菓子とか。
みのり
ごめんなさい！食べれませんっ！
冬弥
飲み物は…って、血か。
みのり
あっ、お水は飲めます！
司
む、水ならあるぞ！
夜9時 廊下
みのり
ふんふんふ〜ん♪
みのり
えへへっ、ありがとうございます！また遥ちゃんに会えるなんて…♡
司
うむ…
冬弥
その、桐谷さんとは…
彰人
あぁ、前にレポート読んだろ？体育館の怪異だ。
冬弥
！
冬弥
という事は、桐谷さんはもう…
類
まぁ…かえって良かったんじゃないかな。
類
死んでもう一生会えないんじゃなくて、怪異になって留まることで、また会えるんだから。
彰人
それは……
彰人
…でも、やっぱり生きて会いたいでしょ。
類
…そうだね。
体育館
司
おーい、遥！
ダンッ
ダンッ
ダンッ
遥
あれ、久しぶりだね。本当に来てくれたんだ。
遥
ふふ、今日も一緒にバスケしてくれるの？
司
いいや、今日はその前に用事が…
遥
？
みのり
は…るかちゃん…
遥
……え？
みのり
遥ちゃんだーーーーーっ！！！♡♡
みのり
すごいすごいっ！あの時のまんまだ！遥ちゃんっ！♡あ、でもちょっと背伸びたかなぁ？
遥
待って……みのり？
みのり
うんっ！覚えててくれたの？
遥
もちろん覚えてるよ。可愛い図書室の吸血鬼でしょ？
みのり
遥ちゃん……っ！♡♡
みのり
ごめんね！私、お腹いっぱいでちょっとだけ寝るつもりが、51年寝ちゃって…
遥
うん…そっか。あれは寝てただけなんだね。
遥
心配したんだよ。あの日から、急に目覚めなくなっちゃったから。
みのり
うぅっ、本当にごめんね〜…！！
遥
ううん、謝るのはこっちだよ。
遥
ごめんね、みのり。私、もうみのりに血を吸わせてあげられないんだ。
みのり
……え？
遥
私、50年前に死んじゃった。
みのり
…え？
みのり
でもでも！遥ちゃんはここに…
遥
バスケがしたいって思いが強くて、怪異になっちゃったみたい。
遥
私は体育館から出られないし、成仏も出来ないんだ。
みのり
そんな……
みのり
遥ちゃん…死んじゃったんだ、
遥
でも、良かったでしょ？こうしてもう一度みのりに会えて、私は怪異になって良かったと思うよ。
みのり
それは…私も嬉しいけど！
みのり
でも…遥ちゃんには、生きて欲しかったなぁ…
遥
みのり…
司
…こんな形でだが、会えて何よりだな。
冬弥
そうですね。…少し悲しい再会な気もしますが、
彰人
そりゃあ…そうだろうな、
遥
みんな、みのりを連れて来てくれて本当にありがとう。
みのり
本当に、ありがとうございましたっ！
司
いや、役に立てたなら良かった。
類
それにしても、この学校に吸血鬼なんていたんだね。彼女も九不思議かい？
司
いいや、吸血鬼は初耳だ。もはや十不思議になってしまったな。
彰人
この学校、どんだけ怪異いるんすか…
遥
ねぇ。来てくれたってことは…みんな、付き合ってくれるんだよね？
冬弥
？
司
ああ、そうだな！丁度6人だし、3on3でどうだ？
遥
ふふ、いいね！やろう。
類
なら、前回のリベンジといこうか。
彰人
そっすね。結構悔しかったし。
彰人
青柳、バスケ出来る？
冬弥
えっ？！いや、俺は運動全般ダメで…
みのり
私も、やったこと無いです！
司
なら、オレと遥と花里チーム、類と彰人と冬弥でチームにしよう。
遥
ふふ、いいバランスだね。そうしようか。
司
く、クソーー！！まさか負けるとは……っ！！
彰人
っしゃ！やっとリベンジ出来たぜ。
類
ふふ、冬弥くんも頑張ったねぇ
冬弥
あ、ありがとうございます！
みのり
ううーー！遥ちゃん、ごめんね！私のせいで負けちゃったよ〜…
遥
そんな事ないよ。負けたのは悔しいけど、すごく楽しかったし。
遥
それにしても、彰人前回よりすごい上達してたね。もしかして、自主練でもしてた？
彰人
はっ？い、いや。別に？
遥
へぇ…ふふ、ストイックだね。
彰人
だから、自主練なんかしてねーってば。
司
さて、そろそろ帰らねばならんが…
司
花里はどうするんだ？
みのり
私は、遥ちゃんと一緒にここに住みます！
遥
えっ？
みのり
それで、一緒にバスケの練習するの！私、バスケ下手だけど、遥ちゃんと一緒に練習する！
みのり
遥ちゃんと一緒に居たいの！…迷惑かな？
遥
……ううん、そんな事ないよ。
遥
ふふ、みのりが居てくれるなら…もう、寂しくないね。
遥
血はもうあげられないけど、一緒にいて欲しいな。
みのり
もちろん！私も、ずっと遥ちゃんと一緒にいたいよ！
道路
司
ふむ、明日は反省文だな。
類
ふふ、そうだねぇ
彰人
そろそろ反省文1枚になりますかね？
司
前回は2枚だったしな。可能性はある。
冬弥
先生には申し訳ないですが…今日は、忍び込んで良かったと思います。
司
…そうだな！
司
2人とも、気を付けて帰るんだぞ！
彰人
はい。じゃ、また明日〜
冬弥
先輩方もお気を付けて。
類
うん、またね。
類
司くん、噛まれたところは大丈夫なのかい？
司
あぁ、見てみろ。跡形もないだろう？
類
…本当だ。無いね。
司
だから心配いらんぞ！
類
そうかい…？でも、今日はよく寝てね。
司
それはお前にも言えるな。お前もちゃんと寝ろよ。
類
ふふ、善処するよ。
司
おい
類
ふふっ
司
…なぁ、類＿
プップーーー！！！
類
！
司
！？
横からけたたましいクラクションが聞こえてきた。
類
あ、危ない車だねぇ…大丈夫？
司
ﾊｯ、ﾊｯ、ﾊｯ…
ドクンッ
ドクンッ
司
(む、胸が…っ、息がしづらい…っ)
司
ﾊｯ、ﾊｯ、
ドクンッ
司
(苦しい…っ、息が、上手く吸えない…っ)
ドクンッ
ドクンッ
司
っ
類
司くん！！
司
！
類
落ち着いて。ゆっくり、吸って吐くんだよ。
類
大丈夫、深呼吸して。
司
ﾊｯ、ﾊｯ…
司
はぁ…はぁ……
司
ふぅ……
類
うん、よく出来ました。
類
立てるかい？
司
あ…
司
(いつの間にか…膝を付いていたのか、)
司
大丈夫だ、立てる。
類
家まで送るよ。
司
いいや、いらん。夜も遅いし、類も早く帰った方がいい。
類
僕なら大丈夫。それより、司くんの方が心配だもん。
類
君が嫌って言っても着いていくつもりだよ。
司
お前な…
NEXT
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コメント
7件
みのりーー！！！みのりが彰人に興味を持っていたので、「もしかしたら…」と思っていたらご本人登場して嬉しかった🤩 前回の冒頭のシーンと、今回の最後のシーンに何かつながりがある気がする もしかしたら、夢の内容と同じ（昔の司がその状況にいた）時に、交通事故に遭ってたり もし関係がなかったとしても、司が車のクラクションに、というか、交通事故に遭うというシチュエーションがトラウマなのは確定なのかな………
冬弥くんには単純な彰人くんが面白いです(笑) みのりちゃんと遥ちゃん再会できてよかったけど悲しいですね 司くん大丈夫でしょうか、記憶のことと関連しているんでしょうか
司くん、車に跳ねられたことあるのかな？
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
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