恋の抜け穴ってあるのかな?
少なくとも、私と彼との間には 分厚い壁があって
コンコンって、ノックしても
分厚過ぎて、何も聞こえない
無理やり空けて見たいなとか
思ってしまう
本当に、等距離だから
でも、諦めきれない
忘れられない
だから、ちょっと無茶してみた
壁を、壊してった
予想以上に固くて、心が折れそうだったけど
コツ…コツ……って音がしたんだ
スっと軽くなった気がして、ハンマーを大きく振りかざした
その時、バラバラ……と何故か反対側からもバラけた
『あっ』
重なる声、赤面する彼
なーんだ…
お互い様だったのか
不意に笑いが込み上げてきて
お互いに、笑っていた