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ミシロ

大広間に帰って来た…

季鈴

あ!ミシロちゃ〜ん

季鈴

おかえりなさ〜い

ミシロ

うん…

季鈴

ねぇねぇ!

季鈴

ついさっきね新しく人が来たんだよ!!

ミシロ

新しく人が来たの?

亮太郎

やぁこんにちは

季鈴

名前は亮太郎さんだよね?

亮太郎

だと思うんだがな

亮太郎

スーツの中に名刺が入ってたからな

ミシロ

亮太郎さんは会社員だったの?

亮太郎

格好的にそうだろうな

亮太郎

それよりここは一体何処なんだ?

季鈴

私たちは無の世界って呼んでるよ

亮太郎

無の世界…

亮太郎

つまり天国でも地獄でもないわけか

季鈴

そうだよー

亮太郎

私は確かに死んだんだがな

ミシロ

死んだ?

季鈴

私も死んだからここにいるだよ

季鈴

でもなんで死んじゃったか覚えてないんだよね〜

亮太郎

死因だけでなく自分が何者か分からないのが怖いな

亮太郎

なんとか自分が何者かを知る事さえ出来れば…

季鈴

それなら亮太郎さんもお願いしたら?

亮太郎

何をだい?

季鈴

鏡をだよ

亮太郎

鏡?

ミシロ

この世界は鏡がどこかにあって

ミシロ

その鏡に写った人の記憶を呼び覚ますんですよ

亮太郎

そうなのか……

ミシロ

私は自分が知りたいから歩き回ってる…

亮太郎

なら、出来たらでいいから

亮太郎

私の鏡を見つけたら教えてくれ

ミシロ

うん

季鈴

鏡に写る人って見た人じゃないの?

ミシロ

たぶん違うと思う

ミシロ

だって私が鏡を見て記憶を取り戻してるなら

ミシロ

他の人も鏡を見れば元に戻るって推理できる…

季鈴

確かに!

季鈴

そーいえば私も鏡見て自分の名前知ったんだった

ミシロ

そんなに前なんですか?

季鈴

たぶん結構前だね

季鈴

この世界に時間とかないから分からないけど

季鈴

でも長い時間ここに居るから恐らく数年は経ってると思う

ミシロ

そうなんだ

ミシロ

じゃあ私はまた別の部屋に行ってくるね

季鈴

うん行ってらっしゃい

亮太郎

気をつけろよ

ミシロ

うん…

ミシロ

さっきは左だったから次は右行こうかな

ミシロ

右の部屋行けない…

ミシロ

他の部屋も行けなかったし……

ミシロ

鍵かなにか必要なのかな…

ミシロ

そしたらさっきの部屋に戻って鍵探さなきゃ…

〜植物園?〜

ミシロ

………

ミシロ

前来たより雰囲気が暗い…

ミシロ

それにどこか重たい気がする……

ミシロ

とりあえずマッチ手に入れた部屋はまだもう少し調べられそうだから調べてみるとして…

ガサッ……

ミシロ

誰かいる…

ミシロ

草むらに誰かいる…

ミシロ

でもここにいる人は私と季鈴さんに亮太郎さんの3人…

ミシロ

じゃあ人じゃ……ない…

ミシロ

音は左の通路でした…

ミシロ

私は右に用があるから関係ない…よね?

左の通路からは”足音”が聞こえた

ヒタ……… ヒタ………

ミシロ

裸足で歩いてる…

ミシロ

とにかく今は右の通路に出てあの部屋に行こう…

音を立てないように慎重に歩く

ミシロ

……よし

ミシロ

なんとか扉まで来れた……

ミシロ

あれ?前の残骸もない……

以前ミシロを襲った 謎の生物の遺骸が消えている

ミシロ

なんなのここ…

疑問を抱えるも今は 鍵を探すことでいっぱいなので そんな事まで考えるほど余裕はなかった

ミシロ

一応目的の部屋までは来れた…

ミシロ

あとはこの部屋を探索するだけ…

ミシロ

とは言ってもこの部屋何も無かったはず…

一応もう一度隅々まで探してみる すると机の下になにか光るものが見えた

ミシロ

これって鍵?

ミシロ

銅の鍵、か…

ミシロ

じゃあ今度こそここには用ないよね?

しっかり確認してから部屋を出る

ミシロ

あれ……おかしい

ミシロ

来た時とは別の道ができてる…

ミシロ

左は扉だったはず……

ミシロ

なのになんでただの道が…

ミシロ

右も道…

ミシロ

1本道に変わってる……

不気味に思うもここに来た時は 左だったので左に進む

ミシロ

長い道だ…

ミシロ

それに先もよく見えない…

ヒタ…… ヒタ……

ミシロ

足音……

ミシロ

前から…してる

ミシロ

裸足で歩いてるから…

ミシロ

行きに聞いた足音と一緒だ…

怖いがゆっくりと気を付けながら 前にと進むすると人影が見えた

ミシロ

やっぱり人だ…

ミシロ

でもあの人誰?…

ミシロ

もしかして……

そのヒトの手には刃物が握られていた

ミシロ

あれってナイフ?

ミシロ

いやナイフにしては大きすぎる…

ミシロ

遠くてよく分からないけど

ミシロ

あれに見つかったら死ぬのは分かる……

ミシロ

引き返して逃げた方が良さそう…

来た道を戻ろうとすると前にいたヒトは 急に奇声を上げた

ミシロ

ひゃっ!

奇声を上げるとまた歩き出した 先程よりも早いスピードで

ミシロ

これ……私狙われてる…………

ミシロ

逃げなきゃ!

危険感じ来た道を戻る 後ろなんか見てられない

恐怖で動けなくなる…

今はただ走る 走る事だけを考える

生きる事が大事なんだ…

ミシロ

急いで逃げないと!

ミシロ

1本道だから逃げ場なんてない

ミシロ

でもとにかく前に前に進まないと!

後ろからは奇声を上げて追いかけてくる ヒトが来ている

足音だけでなく金属が床を引きずる音も 同時に聞こえてくる

ミシロ

確実に刃が長い物だ…

ミシロ

急いで私!

ミシロ

逃げないと……

ミシロ

逃げないと!!

走り続けてると光が見えてきた

ミシロ

あそこまで走れば!

今持ちうる体力を全て使い その光にと走り出す

スピードを上げたことに気づいたのか 相手もスピードを上げる

ミシロ

あと少し…あと少しで!

光の後一歩のところでコケてしまった

ミシロ

キャッ!

ミシロ

しまった!追いつかれる!!

足音が近くなる…

ミシロ

早く立たないと!

しかし時は遅かった すぐ後ろにはそのヒトがいるのだから

ミシロ

あっ……

追いついたそのヒトは持っていた刃物を 高く上げミシロを笑う そして上げた刃物を振り下ろす

死を覚悟したその時だった…

急にそのヒトは持っていた刃物を落とし 頭を抱えて苦しみだした

ヒト

ギガゴガガ……

ヒト

ウゴガガガギガゴ

ヒト

ウガッ……ガッ……

ミシロ

ひっ…

ヒト

ガッ……ア…ア…………

もがき苦しんだ後そのヒトは 塵となって消えた

ミシロ

私……助かったの?

ミシロ

なんで……助かったの?

ミシロ

襲ってきたあのヒト……

ミシロ

私の目の前で消滅した…

理解が追いつかない状態だが 命がある事は確か

今はただ後ろの光にと入る事しか無かった

ミシロ

光を抜けた先はいつもの大広間……

季鈴

あれ?なんでそんなとこから出てきたの?

ミシロ

え?

出てきた場所を振り向くと 押しても引いてもビクともしなかった 正面の扉から出てきたようだ

ミシロ

なんでこんなとこから私…

季鈴

その先は何があったの?

ミシロ

…………

ミシロ

何も無い…

ミシロ

ただ道が続いてるだけだった…

季鈴

季鈴

それにしては汗たくさんかいてるよ?

ミシロ

………

ミシロ

気にしないで…

季鈴

まぁミシロちゃんがそう言うなら…

ミシロ

じゃあ探してきます鏡

季鈴

気を付けてね?

季鈴

なんか暗い顔してるし

ミシロ

大丈夫だよ…

心配をかけさせないように返事をする しかし実際はパニックだった

なんせ死にかけていたのだから…

ミシロ

右の部屋行ってくる…

そう告げて大広間を去った

虚言ノ彼方【終?】

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