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私の名前は安土杏華。
私には好きな人がいる。
その人はとてもかっこよくて優しくて私の心の支えになっている人。
私の好きな人は三栖本涼太という名前だった。
モテるし、恋愛経験も多そうな人で、私にはとても叶わないような人だった。
今日は私の人生再スタートとなるであろう高校生活の始まりの日だった。
中学生での私はいわゆる陰キャと呼ばれる部類にあった。
私は学校行事がとにかく嫌いで、勉強しかできないような真面目だった。
そんな私は私のことが嫌いだった。
嘘告をされたり、蹴られたり、私の机の上に『死ね』と書かれてることなんか日常茶飯事だった。
そう、私はいじめられっ子だった。
そんな中、高校生活だけはとても楽しみであった。
なぜなら私には好きな人ができたからだ。
三栖本くんは私の斜め後ろの席にいた。
高校1年生になった今、私は三栖本くんを見た瞬間好意を抱いた。
そんなこと有り得ないと何度も何度も考えたけど、やっぱり恋をしていた。
話したこともないのに、
脈アリという訳でもないのに、
ただただ私が一目惚れをしてしまった。
今まで恋をしてきたことも付き合ったこともない、恋愛経験0の私が、
いじめられっ子の私が、
この人の恋人になれるのだろうか。
この恋は実るのだろうか。
そんなの全く持って自信がなかった。
当たり前だ。
私にはなんの取り柄もないただの女子だ。
だけど、
この恋の続きがあの事件がきっかけになってしまうことなど、今の私は思い立ったことなどなかった。