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流星side

喉が渇いた。 目が覚めて思ったのはそれ。 脱水症状になったらこれ以上しんどいし...と考えて 起き上がるもフラフラして足元がおぼつかない。

階段を使おうにも1階降りる度にズキズキが増すし なんだかふわふわして気持ちが悪い。 とりあえず踊り場まで頑張って、そこで蹲る。 治まれ、治まれ、とギュッと目を瞑って息を整えていると 肩を叩かれた。ゆっくり目を開けて叩かれた方向を見ると 大にぃが。手話で何かやってるけど正直あんまり分からない。

大吾

『ここは
しんどいやろうから、
抱っこで降ろしても
平気?』

ツギハギだったけど何となく理解して、首を横に振る。 気持ちが悪くて、抱っこなんて到底無理。吐いてしまいそう。

流星

きもち...ゎ

大吾

え?ちょっ、和也ー!袋!

そんなに顔色が悪かったのか、 大にぃが背中を摩ってくれた。誘発されて吐きそう、

流星

ぅ、はぁっ......ゃぁ、っげぇ

大吾

っ!そのまま
出していいからな、
ゆっくりやるんで...

流星

ぅ゙う...げほっおぇ、
んうっは、っえ

和也

大にぃ袋!

大吾

ごめん和也、
タオルもお願い

和也

っ任せて

大にぃが袋を口に当ててくれたけど 朝から何も食べてないせいで、もう何も出なかった。 でも、気持ち悪いのは治まらんくて嘔吐くのが止まらない。

流星

んっうぇ......

大吾

うん、落ち着いて、
落ち着いて......

流星

けほっ、ん、

もう大丈夫、そんな意味も込めて首を振ると 大にぃに頭を撫でられた。

□□□□□

和也side

和也

置き手紙、
気づかんかったん?

落ち着いた流星に珍しく、 大にぃじゃなくて俺に隣にいて欲しいと指名してくれた。 大にぃには悪いけどめちゃくちゃ嬉しい。 リビングにおりたいと流星が言ったから、補聴器を取ってきて ソファーに一緒に座る。 体重かけてくるし熱上がっとるんやろなぁ。

流星

ん...置き手紙?

和也

そう。大にぃが
置いてくれとったんやけど...

流星

......知らんかった

自分で見つけれんかったのが嫌だったんか、 分かりやすく落ち込む流星。 大にぃ、見てもらえんかったのは残念やけど、 今めちゃくちゃ残念がっとるで〜?良かったな〜!

ピピピピピ ピピピピピ

和也

あ......
んー、ちょっと高いなぁ

流星

何度

和也

聞いたらしんどなるから
言わんよ〜。
でも、寝といたほうが
ええのは確かやね。
寝れそお?

聞いてみると、突然俺の膝に頭を置いて お腹を顔を埋められる。

和也

えっ?!大丈夫!??

流星

...れが...い

和也

え、なに?

流星

......これがいい

埋めとるから顔は見えんけど耳が真っ赤になっとるから 照れとんやろなぁ〜!かわいい〜〜〜!!! 大にぃこれ見れんの可哀想やなぁ〜!

和也

ええよ、それで寝よな?
下にしとる補聴器は
外そか。壊れたらあかんし

流星

和也

偉いなぁ。
ずっとおるからな、
安心して寝なねぇ、
おやすみ

□□□□□

降りてきた大にぃに羨ましがられたのも、 帰ってきた学校組に流星が甘やかされまくって拗ねたのも、 また別のお話。

補聴器の五男くん

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