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朝
その日は朝からちょっとだけ空気が重かった。
佐野勇斗
山中柔太朗
いつものやり取り
なのに、ドアが閉まったあと、部屋がやけに広く感じた。 柔太朗はしばらくその場に立ったまま動けなかった。
山中柔太朗
小さく息を吐いてゆっくりソファに腰を下ろす。
昨日のことが頭から離れない。
"顔色いつもと違う"
勇斗のあの一言。
気づかれている。
完全じゃないけど、確実に“何か”は伝わってる。
それでも_
山中柔太朗
また自分に言い聞かせる。
守るって決めたから。
ちゃんとやるって決めたから。
昼過ぎ。
軽く買い物だけのつもりだった。
それなのに外に出た瞬間から何となく身体が重い。
足がいつもよりちゃんと上がらない。
山中柔太朗
笑ってごまかす。
大したことない。
そう思って歩き続けた。
でも
スーパーの中で、急に音が遠くなった。
人の声も、レジの音も、全部ぼやける。
山中柔太朗
視界が揺れる。
さっきよりはっきりと
手に持っていたカゴが少し傾く。
山中柔太朗
思わず近くの棚に手をつく
呼吸が浅い。
心臓の音がやけにうるさい。
座らなきゃ
そう思ったのに足が上手く動かない。
その時。
佐野勇斗
聞きなれた声。
ゆっくり顔を上げると、そこにいたのは——
山中柔太朗
一瞬理解が追いつかなかった。
どうしてここにいるのか
仕事じゃなかったのか
そんな疑問よりも先に
山中柔太朗
力が抜ける。
倒れそうになる体を咄嗟に支えられる。
佐野勇斗
勇斗の声が、今まで聞いたことないくらい焦っていた。 肩を掴まれて、しっかり支えられる
山中柔太朗
反射みたいに出た言葉。
でも声に全然力が入っていない。
佐野勇斗
低くてはっきりとした声。
逃げ場を無くすみたいにまっすぐ言われる。
佐野勇斗
山中柔太朗
やっと絞り出した本音。
その瞬間はやとの表情が変わる。
佐野勇斗
即答だった。
佐野勇斗
山中柔太朗
佐野勇斗
言葉が詰まる。
違うって言いたいのに。
上手く出てこない。
佐野勇斗
少し強くでも優しく。
その手が、柔太朗の腕を支えたまま離れない。
佐野勇斗
その一言で。 張ってたものが、少しだけ崩れた。
山中柔太朗
ずっと隠してたものがほんの少しだけ漏れる。
佐野勇斗
静かに聞かれる
責める声じゃない
ただ知りたいだけの声。
柔太朗は少し迷ってから
山中柔太朗
嘘じゃないけど全部でもない答え。
でもそれで十分だったみたいに、勇斗は小さく頷いた。
佐野勇斗
山中柔太朗
佐野勇斗
即答。
佐野勇斗
迷いが一切なかった。
外に出てゆっくり歩く。
さっきまでひとりで歩いてた道なのに隣にいるだけで全然違う。
支えられてる感覚がちゃんとある。
そのまま少し沈黙が続いたあと
勇斗かふっと息を吐いた。
佐野勇斗
ぽつりとこぼれる。
佐野勇斗
その声は、さっきまで隠してた“弱さ”だった柔太朗は少しだけ目を見開く。
いつも強くいようとしてる勇斗が、こんなふうに言うの、初めてで。
山中柔太朗
また謝ろうとした時
佐野勇斗
優しくとめられる。
佐野勇斗
真っ直ぐな声。
逃げられないけどあったかい声
家に帰ってソファに座らされる。
そのまま勇斗は当たり前みたいに隣に座った。
佐野勇斗
山中柔太朗
佐野勇斗
その言葉はシンプルで、でも今まででいちばん響いた。
山中柔太朗
そっとお腹に手が重なる。
前よりも少し強くてでも優しい。
佐野勇斗
小さく笑いながらでもその声には、ちゃんと覚悟が混ざっていた。
俺はその手に自分の手を重ねる。
ちゃんと預けた。
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123タップお疲れ様です!笑
ここまで見てくれてありがとうございます!
続きは、、すぐ出します!