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フォス

拠点破壊は?

リド

まずはその壁を壊さないと、ですよ

フォス

射程的に届かなかったか

リド

いえいえ

リド

射程も問題はありませんでした

フォス

じゃあなんで…

リド

僕たちの目的は世界の果てです

リド

それを見るために今こうして行動してますが

リド

仲間を見捨てて見る「それ」になんの価値があるのでしょうか?

フォス

いいこと言うじゃねぇか

リド

僕たちの前に立ふさがる壁は全て壊して進みますよ!

フォス

当たり前だ!

プルクラ

プルクラ

壁を破壊し圧をかけます!

リド

了解です

フォス

リド!

フォス

なにか剣はあるか?

リド

予備の鉄の剣があります

フォス

一旦俺も剣部隊と共に行く

フォス

一気に道を作る

フォス

そのためにはあのいい加減な神の力が必要だ

フォス

大地のドラムを鳴らしてくれ!

リド

しかし、効力はそれほど長くは…

プルクラ

プルクラ

いえ、やらせましょう

リド

プルクラ様!?

プルクラ

初陣くらい綺麗に飾り付けても良いでは無いですか

プルクラ

それに……

プルクラ

やるからには徹底的に

プルクラ

私の好きな言葉です

フォス

話のわかる巫女様だ

プルクラ

さぁリド!大地のドラムを鳴らすのです!

リド

わ、分かりました

フォスに剣を渡し大地のドラムを鳴らす

その力強い音色が森全体にこだまする

そして、その音色を聞いたカミツル族は体から溢れるでる力を感じていた

フォス

剣部隊達の一進一退に一石投じてやる!

大地のドラムが鳴る少し前

ミツルギ

くっ……

ミツルギ

流石に武器の性能が違いすぎる…

ミツルギ

今は何とか攻撃をいなすだけで手一杯か…

ミツルギ

フォスさんの手助けも得られない今は

ミツルギ

とにかく生きることを目標にしないと…

シャドール

シャドール

ぐぬぅ……

シャドール

(なんて奴らだ…)

シャドール

(奴らの使う剣は貧相な物ばかり)

シャドール

(元は同じものだとしても錆びているのだ)

シャドール

(なのに何故対等にやり合えるのだ!?)

シャドール

(これが古来より伝えられたカミツル族の真髄とでも言うのか!?)

瞬間、雑念により動きに少し隙が見えた

ミツルギ

隙を見せたな!

シャドール

しまっ……!?

部隊長

部隊長

油断をするなとあれほど言ったはずだ!

ミツルギ

なに!?

突如空中から現れた隊長と思わしき人物が古びた剣を蹴りでへし折り

そのまま盾による突撃によってミツルギは後ろに飛ばされる

部隊長

戦の中で雑念は捨てろ

部隊長

常に考えることは一つ

部隊長

”勝利”それだけだ

ミツルギ

くっ!

ミツルギ

(まずい……)

ミツルギ

(このままでは僕は殺される)

ミツルギ

(抵抗手段はこのオンボロな盾のみ)

ミツルギ

(それに今来たあの人は隊長クラスだ…)

ミツルギ

(同じ武器を持ってたとしても勝てるかどうか怪しい)

ミツルギ

(けど、ここで逃げる訳には行かない)

ミツルギ

(僕の役目は槍部隊と弓部隊による拠点破壊の時間稼ぎ)

ミツルギ

(及びその道を作ること!)

ミツルギ

(敵に背を向けるなどしてはならない!)

部隊長

部隊長

(この若者……)

部隊長

(自分の置かれた状況を知った上で構えるというのか)

部隊長

(諦めぬというその意志が奴の瞳から溢れ出ている)

部隊長

(カミツル族の一つの強みであり、他種族の恐怖の感情でもある)

部隊長

(やはりシャドウ様の仰る通り……)

部隊長

(カミツル族は外に出してはならない!)

部隊長

武器を持たぬ若者よ!

部隊長

立ち向かうその心意気は買おう!

部隊長

しかし!

部隊長

ここは戦場だ!

部隊長

気持ちだけで越えられるほど甘くはない!

ミツルギ

だとしても!

ミツルギ

時間を稼ぐことが出来れば勝てる!

ミツルギ

僕とあなたの戦闘では僕が負けても

ミツルギ

カミツル族が勝利すればそれでいい!

部隊長

自己犠牲は美談ではない!

部隊長

若者が知った口を抜かすな!

ミツルギ

こい!!

フォス

フォス

よく言いきったミツルギ!

後方からその声と共に紅蓮の矢が彼らの間を抜ける

そしてその後を追うように1人の人物が、ミツルギを守るように前に現れる

部隊長

マジックウェポン所持者!?

フォス

加勢に来たぜ

フォス

後方からの援護ではなく

フォス

同じ立場での援護だ!

ミツルギ

フォスさん!!

部隊長

貴様がマジックウェポン所持者だな?

フォス

マジックウェポンがなんなのか知らねぇが

フォス

炎の弓を指してるならそうだ

部隊長

貴様が進行者たちの頭領だな

部隊長

組織の頭を落とせば進行は止まる!

部隊長

その命貰い受けるぞ!

フォス

残念だが、俺は頭領なんか大それたもんじゃねぇ……

フォス

しかし、売られた喧嘩はしっかり買ってやるよ!

両者の剣が交わる

周りも同じ戦闘を起こしているというのにこの二人の戦闘はそれを超えていた

一つ一つの剣さばきはほとんど無駄はなく

両者一進一退の戦闘を続けている

扱う武器も置かれた状況もこの場にいる皆と変わらないはずなのに

彼らの周りからはほかとは一線を超えた何かがそこにはあった

見るものは一瞬に感じるその時でも当人たちは長い時の中で戦っている

そう誤認するほど熱い戦闘を繰り広げる

部隊長

(こいつ!?)

部隊長

(若いくせしてこの技量とは…)

部隊長

(この男が恐らく奴らカミツル族の支えであり切り札だ)

部隊長

(だが!!)

部隊長

(彼らに譲れぬものがあるように私達にも譲れぬものがある!)

フォス

フォス

ちっ!

フォス

(実力は拮抗と言うよりも俺が押されている)

フォス

(これが経験の差というものか……)

フォス

(センスだけではこの人を越えられない)

フォス

(なら……)

フォス

(この短い時の中で学習するのみだ!)

ミツルギ

す、すごい……

ミツルギ

いつもサボり気味で適当なイメージのあるフォスさんだけど…

ミツルギ

こんな実力を隠し持ってたなんて……

リド

リド

カミツル族全部隊に告ぐ!

リド

彼らの第1防衛ラインの破壊に成功した!

リド

あとは拠点破壊を目的とせよ!!

リド

また、大地のドラムを鳴らした!

リド

破壊力が増してるのが分かるはずだ!

リド

残りの力を全てだしきってこの戦闘に勝て!!

ミツルギ

防衛ラインを壊せた!

シャドール

そ、そんな!?

シャドール

ま、まずいですこのままでは!!

シャドール

隊長!!

部隊長

部隊長

ぐぬぅぅ!!

フォス

(いける!)

フォス

(大地のドラムのおかげで力負けはしなくなった!)

フォス

うぉぉぉぉぉぉ!!

部隊長

ぐっ……!?

部隊長

(大地のドラム……神の力か!!)

部隊長

(シャドウ様…)

部隊長

(防衛ラインを突破されて……)

フォス

俺の勝ちだァァァ!!

相手の剣を大きく弾き、その瞬間生まれた隙を見て剣を突き刺す

だが、貫かれたのは隊長と言われる人物ではなくその部下であった

シャドール

がはっ……

部隊長

なっ!?

シャドール

逃げてください……

シャドール

この防衛ラインは越えられます…

シャドール

隊長は……

シャドール

シャドウ様に報告を……

シャドール

この戦闘の敗因は……

シャドール

僕のせいで……構いません……から

ミツルギ

身を呈して隊長を守った!?

部隊長

くっ……

フォス

な、なんてやつだ…

フォス

あいつを逃がしては……

シャドール

追わせない……

シャドール

隊長が……戦闘区域を……抜けるまで

シャドール

僕がお前を……

シャドール

ここで止める………

フォス

クソ!!

フォス

剣が抜けない!

ミツルギ

刀身をがっちり握って……

シャドール

死ぬのがわかってる……

シャドール

なら、今更手の傷なんて………

フォス

しぶとい奴だ……

ミツルギ

もうあの人を追える距離では無いです

フォス

時間を稼がれたか…

ミツルギ

無理に追う必要も無いです…

ミツルギ

必ず次の戦場で会いますから

フォス

あぁ……

シャドール

へへっ………

シャドール

隊長…

シャドール

僕でも……役に立てましたよ………

最後にそう言って彼は息を引き取った

クロカゲ族は命尽きると名の通り影となり存在が消えていく

彼もまたその一人であり命を終えた彼は形を保つ必要がなくなり

溶けるようにして消えていった

フォス

………

ミツルギ

これが世界の果てを目指すための犠牲…

フォス

お互い譲れねぇもんがあるんだ

フォス

それを守るために戦うんだ

フォス

仕方ねぇ事だけどもよ…

部隊長

部隊長

(あの馬鹿が……)

部隊長

(となりで話しただろうに)

部隊長

(自己犠牲は美談ではない、と)

部隊長

(死んでしまえば何も残らない)

部隊長

(その自己犠牲も語る者知る者が居ぬ限り)

部隊長

(私は忘れぬぞお前の事を)

部隊長

(必ずやカミツル族を止めて見せる)

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コメント

1

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書きたいことを詰めたら長くなりました

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