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私の娘は、

いつも、どんな時でも

優しく、可愛らしい笑顔を見せてくれていた。

娘(優愛)幼少期

お母さん!

娘(優愛)幼少期

みてみて!

んー?

娘(優愛)幼少期

わたしたち描いたの!

わぁー!

上手に描けてるねぇ!

娘(優愛)幼少期

えへへ…////

父(一樹)

本当だ

父(一樹)

上手いなぁ、優愛は

娘(優愛)幼少期

わたし

娘(優愛)幼少期

おとなになったら

娘(優愛)幼少期

絵かくひとになる!

良いじゃない!

ママ達応援してるね

娘(優愛)幼少期

うん!

幸せだった。

この時までは、

それからは良い事が無かった。

上司

君!

上司

なんなんだこの資料は!

上司

間違いが沢山ある故に、

上司

趣旨が全くわからん!

すみません…、すぐ訂正致しますので…。

上司

いや、いい……

え…?

お前はクビだ。

娘を授かる前から働いていた 会社の上司から放たれた言葉だった。

上司

君は今までの資料もあまり良く出来ていなかった。

上司

もう会社に来なくていいぞ。

上司

君は必要無い。

分かり…ました…。

失礼します…

すごく悔しかった。

元々、私は他の人に比べて少し要領が良くなかった。

だけど、私の娘…優愛は

要領も良く、皆からも慕われている子で、

私はそんな娘が羨ましかったのかもしれない。

私とは対局側の人間だったから。

それから私は、

最初は頑張っていたつもりだった。

だけど、……

父(一樹)

チュ…

浮気相手(深雪)

ん…

浮気相手(深雪)

ねぇ、…こんな事して奥さんにバレませんか?

浮気相手(深雪)

先輩

父(一樹)

大丈夫だよ、深雪ちゃん

父(一樹)

あんな奴にバレないさ

夫は、職場の後輩と浮気をしていた。

夫の一樹は私が浮気してるでしょと問い詰めても、

「していない」そんな馬鹿な事を言って認めなかった。

離婚を切り出すと、最後まで喚いていた。

「まだ愛しているんだ!」

「浮気は悪かったと思っている!」

「ただ…、血迷っただけなんだ!!」

信じれる筈もない言葉を、

ずっと…、ずっとずっと

口から零し続けていた。

娘(優愛)幼少期

ねぇおかあさん

どうしたの?

娘(優愛)幼少期

おとうさんはどこ行ったの?

お父さんはね、

長い長い出張に出ているのよ

娘(優愛)幼少期

しゅっちょう…?

そう、ここじゃない別の所へ行って

お仕事をするの

娘(優愛)幼少期

またかえってくる…?

どうでしょうね…、

帰ってくると…いいね……ポロ

娘(優愛)幼少期

おかあさん…、なかないで…?

娘(優愛)幼少期

おかあさんえんえんしちゃうと、ゆあもかなしい…

ごめんね…優愛…、

幸せになろうね…一緒に…。

娘(優愛)幼少期

うん!

まだ幼い娘に迷惑をかけてしまった申し訳なさで、

胸が傷んだ。

それからというもの、

新しい職場でも上手くいかず、

娘に満足のいくご飯も食べさせられず

申し訳なさと、自分の出来の悪さを実感して

夜、1人で頬に涙をつたわせた日も少なくなかった。

娘はスクスクと育ち、

小学生…中学生…

そして、最後の大人への階段

高校生になった。

娘(優愛)

お母さん!

娘(優愛)

見て!

娘(優愛)

新しい制服!

似合ってるよ

今日から高校生になるんだね…

娘(優愛)

高校でも頑張るね!

うん、

楽しみ

娘が高校に入学したと同時に、

私も新しい職場へと就いた

その職場は、とても厳しくて

毎日忙しかった。

その所為か、

ストレスが溜まり、私も日に日に性格が荒くなってきてしまっていた。

その言葉が故に… 前編&後編

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