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芥川は私が泣き止むまでずっと傍にいてくれた
なんだかんだいい人なんだ
不器用なだけで
その後二人で美味しくご飯を食べた
久しぶりに誰かと食卓を囲んだかもしれない
4年前4人でご飯を食べた時も太宰に云われたっけ
「君くらいの年の子なら普通両親と食事を楽しむんだよ」って
その時私は太宰の言葉に反応できなかった
「うん」でも「そうだよね」でも何でも返せばよかったのに
言葉が出てこなかった
だって両親が数年前から行方不明になってるから
私両親探してあちこち行ったんだよ
お腹が空こうが頭痛がしようが頭が痛もうが私が足を止めることはなかった
ボロボロでもうなんの役にも立たないほどクタクタになるまで頑張った
なのに手掛かりの一つも見つからない
生きてるのか死んでるのかも分からない
分からない…けど会いたい
最後に交わした言葉はなんだっけ
最後に一緒に食べたのは?
何も思い出せない
ただ会いたいという思いだけが大きくなっていく
流菜
芥川
流菜
芥川
流菜
流菜
流菜
マフィアにいればいつかきっと何か見つかる
そんな気がしたから
私は今でもマフィアにいる
大切な人を裏切ってまで